譲渡
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2026/10/28

会社を譲るとき、トラックや機械、リース中の設備はどうなるのか

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トラックや機械は、譲る形によって扱いが変わる
会社を譲っても、トラックや機械は買い手のもとで事業に使い続けられます。株式譲渡なら会社の持ち物のまま引き継がれます。事業譲渡なら、一つずつ買い手に移す手続きが要ります。 もう一つ、最初に押さえておきたいことがあります。リースやローンで手に入れた車両・設備は、毎日使っていても会社の持ち物とは限りません。その場合は、リース会社や信販会社との話し合いが別に必要になります。 運送会社のトラック、工場の機械、飲食店の厨房設備は、どれも事業の中身そのものです。買い手は早い段階でここを確かめに来ますので、社長の側でも先に整理しておくと話が止まりません。
株式譲渡なら会社ごと、事業譲渡なら選んで移す
中小M&Aガイドライン(第3版)は、株式譲渡では譲り渡し側の法人格に変動がないと説明しています。会社そのものが残るので、車両も機械も会社名義のまま、持ち主の株主だけが替わります。 事業譲渡では、譲り渡す財産を選べます。その代わり、不動産の登記など権利を第三者に主張するための手続きや、許認可の取得が必要になると、同じガイドラインに書かれています。車両の名義変更や機械の引き渡しも、一つずつ進めることになります。 分かれ目は、借入の扱いです。借入ごと会社を買い手に引き継いでもらえる見込みがあるなら株式譲渡、借入を元の会社に残して事業だけを移すなら事業譲渡、というのが大まかな考え方です。 一般貨物自動車運送事業(トラック運送の許可を持つ会社)では、事業譲渡に国土交通大臣の認可が要り、認可を受けなければ譲渡の効力が生じません(貨物自動車運送事業法30条)。認可を受けて譲り受けた買い手は、許可に基づく権利義務を引き継ぎます。トラックだけ先に移しても事業は動かせないので、認可にかかる期間を日程に入れておきます。株式譲渡なら許可を持つ会社そのものは変わらないため、この認可は要りません。
買い手は、車両と設備の中身を細かく聞いてくる
当社が仲介する譲渡案件44件について、2026年1〜10月に買い手から受けた質問999問を分類すると、「引き継ぐ資産(車両・設備・リース・借りている物件)」は13.4%で、3番目に多い項目でした。6割を超える案件で、この質問が出ています。 実際に受けた質問には、「車両台帳はあるか。年式・仕様と、自社保有かリースかを知りたい」「リース契約を引き継げるか。残りの支払額はいくらか」といったものがあります。 買い手が気にしているのは、引き継いだ翌日から事業を回せるかどうかと、すぐに買い替えが要る車両や機械がどれだけあるかです。年式が古く、近いうちに入れ替えが必要な設備が多ければ、買い手はその分の出費を見込んで判断します。古い設備があるから譲れない、という話ではありません。状態を正直に出しておくほうが、あとで条件がもめずに済みます。
リース中の車両は、会社の持ち物ではない
社長が誤解しやすいのがここです。リースの車両や機械の持ち主はリース会社で、会社は借りて使っているにすぎません。自社で選んで、自社で整備してきた車両でも、譲渡の場面では会社の財産として扱えません。 手元で確かめやすいのは車検証です。「所有者」と「使用者」の欄を見て、所有者が会社以外になっていれば、リースかローンの車両であることが多いです。ローンで買った車両でも、完済まで所有者が販売会社や信販会社になっているものがあります。社長個人名義や別の会社の名義になっている車両は、会社の財産として扱えるかを別に整理します。 事業譲渡で移すときは、リース契約の借り手を買い手に替えることになり、リース会社の承諾を得て進めるのが通常です。残りの支払額が少なければ精算してから移す、多ければ買い手が契約を引き継げるかをリース会社に相談する、という分け方になります。株式譲渡でも、契約書に株主や代表者が替わったときの定めがないかは確かめておきます。 借りている事務所や車庫も、考え方は同じです。賃借人は家主の承諾を得なければ借りる権利を譲り渡せないので(民法612条)、事業譲渡で引き継ぐには家主の承諾が要ります。当社が仲介する譲渡案件でも、買い手から「事務所や車庫の賃貸借契約書を見せてもらえるか。賃料と保証金はいくらか」と聞かれています。
売掛金や未払金も、移すかどうかを決めておく
事業譲渡では、車両や設備だけでなく、売掛金・未収金を譲渡の対象に入れるかも決めます。買い手からは「売掛金・未収金は譲渡の対象に入るか」という質問を実際に受けています。 未払いの扱いも、よく聞かれます。「金融機関の借入・税金・社会保険料・未払金は、買い手が引き継がないということでよいか」という質問です。取引先への未払いをだれが払うのか、社会保険料の滞納をいつまでに解消するのかは、契約の前に決めておく必要があります。 ただし、事業譲渡にすれば借入を自由に置いていける、という単純な話ではありません。買い手が元の会社の商号を使い続けると、元の会社の事業で生じた債務を買い手も負うことがあります(会社法22条1項)。商号を続けて使う場合でも、譲り受けたあと遅滞なく、債務を払う責任を負わない旨を登記するか、買い手と売り手の双方から取引先などに通知すれば、この責任は負いません(同条2項)。 もう一つ、残る債権者を害すると知って事業を譲った場合、その債権者は買い手に、引き継いだ財産の価額を限度として支払いを求められます(会社法23条の2)。買い手がそれを知らなかったときは別です。適正な対価で、手順を踏んで譲ることが前提になります。
最初に用意するもの・確かめること
車両や設備のことで買い手に聞かれたとき、すぐに答えられるよう、次のものを手元で確かめておきます。 1. 車両の一覧(車両台帳)。年式・仕様と、車検証の所有者欄 2. 機械・設備の一覧。おおよその購入時期と、いま動いているかどうか 3. リース契約書と、リースの一覧(残りの支払額・期間・途中でやめるときの条件) 4. ローンで買った車両・設備の残高と、借入の担保に入っているものがあるか 5. 事務所・車庫の賃貸借契約書(賃料・保証金) 6. 売掛金・未収金の一覧と、取引先への未払いの一覧 7. 直近3期分の決算書と、固定資産の明細 ご相談の時点で、すべてそろえておく必要はありません。まずは直近3期分の決算書と、借入の一覧があれば話を始められます。
あさひ国際会計なら、こう進めます
あさひ国際会計は、赤字・債務超過の会社のM&Aと、経営者の連帯保証の解除を専門にしています。当社が扱う譲渡案件は、9割を超えるものが事業譲渡です。借入を売り手の会社に残し、事業だけを買い手に移す形です。 会社の譲渡とあわせて、連帯保証の解除を見据えたスキームを設計し、ご提案します。当社が支援して成約した案件にも、売上1億円台、債務超過3,000万円規模、従業員10名前後の運送会社があります。 成約した案件で、保証が残ったままになった例はありません。ただし、解除には金融機関の同意が必要で、すべての会社で同じ結果になると言い切れるものではありません。法的手続きそのものは、依頼者が委任する弁護士等の専門家が担います。 赤字・債務超過の案件は、おおむね2〜4週間で成約まで進むことが多く、相談した月のうちに成約することがほとんどです。報酬は成功報酬のみです。成約時に譲渡代金の中から精算するので、手元から費用を持ち出す必要はありません。
車両や設備の扱いで迷っている社長は、一度ご相談ください
リースが多い会社、古い車両や設備が多い会社でも、まずは状況をお聞かせください。他社に断られた会社、赤字が続いている会社、借入が多い会社でも構いません。平日の営業時間内のご連絡には、最短で当日に対応します。 なお、状況によっては、破産や清算などの法的整理のほうが適切な場合もあります。その場合も、どの道がよいかを一緒に整理します。 借入を会社に残して事業を譲る進め方は、資料にまとめています。 債務超過でも事業は譲れる(https://asahi-int.com/download/saimuchoka-demo-yuzureru/)
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