譲渡
5
2026/10/23

赤字の運送会社を譲る前に、確かめておきたいこと

記載者情報
運送会社は、赤字でも買い手がつきやすい業種です
当社が支援して成約した案件で、いちばん多い業種は運送・物流です。売上1億円台で債務超過3,000万円規模、従業員10名前後の会社。売上5億円規模で、借入が売上を上回っていた会社。どちらも譲渡まで進んでいます。 ドライバーの確保が年々難しくなるなかで、許可、車両、ドライバー、荷主との取引をまとめて引き継げる運送会社は、同業の買い手にとって魅力があります。新しく許可を取り、車両をそろえ、ドライバーを集め、荷主を開拓するには時間がかかるからです。赤字だから譲れない、と決めつける前に、何が引き継げるのかを整理してみてください。
買い手が運送会社で見るポイント
運送会社を検討する買い手が、まず確かめるのは次のような点です。 ・荷主との取引:取引先の数、売上がどこに偏っているか、契約が続く見込みがあるか ・ドライバー:人数、年齢、残ってくれる見込みがあるか ・車両:台数、年式、リースか自社保有か、リースの残債 ・拠点:営業所や車庫が借りものか、自社のものか ・許可と法令の順守:許可の内容、行政処分を受けていないか、労働時間の管理ができているか 赤字の運送会社では、車両のリース料や借入の返済が重く、それが赤字の原因になっていることがよくあります。買い手から見れば、そこは整理できる部分です。荷主とドライバーが残っていれば、事業としての値打ちは十分に残っています。
株式譲渡と事業譲渡で、許可の扱いが違います
運送会社の譲り方は、大きく2つです。 株式譲渡は、許可を持つ会社そのものを渡す方法です。会社が変わらないので、許可もそのまま会社に残ります。その代わり、借入も会社に残ったまま買い手に移ります。 事業譲渡で運送事業を渡す場合は、国土交通大臣の認可を受けなければ、譲渡の効力が生じません(貨物自動車運送事業法30条)。認可を受ければ、買い手は許可に基づく権利義務を引き継げます。借入を元の会社に残せる一方で、認可が下りるまでの期間を日程に見込む必要があります。 また、運送業の許可は更新制ではありません。確かめるべきは「有効期限」ではなく、許可の内容や条件、事業計画、変更の届出がきちんとされているかです。ここが整っていないと、買い手の確認に時間がかかります。
「もう廃業しよう」と決める前に
運送事業を休止・廃止するときは、30日前までに国土交通大臣への届出が必要です(同法32条)。思い立ってすぐ止められるものではありません。 廃業すれば、許可は使われなくなり、車両は売却され、ドライバーは散り散りになります。会社の借入と社長の連帯保証だけが残ることになりがちです。 譲渡なら、それらをまとめて次の会社に引き継ぎ、その対価で借入の整理を進められる可能性があります。荷主にとっても、運んでもらえる会社が残ることは大きな安心です。
運送会社の譲渡は、あさひ国際会計の得意分野です
あさひ国際会計は、赤字・債務超過の会社のM&Aと、経営者の連帯保証の解除を専門にしています。なかでも運送・物流は、当社がもっとも多く支援してきた業種です。当社が仲介した案件は、NHKスペシャル「物流激変2024」でも紹介されました。 当社は、運送会社の譲渡を「会社を売る」だけで終わらせません。車両のリースや借入をどう整理するか、社長の連帯保証をどう外すかまで含めて、株式譲渡か事業譲渡かを組み立てます。赤字や債務超過の運送会社でも、引き継げるものを整理して示せば、買い手を探せることがあります。 資金繰りが厳しく時間のない案件にも対応しています。赤字・債務超過の案件は、おおむね2〜4週間で成約まで進むことが多く、相談した月のうちに成約することがほとんどです。
赤字の運送会社の社長へ
一般的なM&Aで断られた運送会社、赤字が続いている運送会社、借入やリースが重くて身動きが取れない運送会社。こうした会社のご相談をお待ちしています。平日の営業時間内のご連絡には、最短で当日に対応します。報酬は成功報酬のみで、成約時に譲渡代金の中から精算するため、売り手の手元からの持ち出しはありません。 なお、状況によっては、破産や清算などの法的整理のほうが適切な場合もあります。その判断も含めてご相談ください。 運送会社の廃業と譲渡の違いは、資料にまとめています。 運送業の廃業・事業譲渡ガイド(https://asahi-int.com/download/unsogyo-haigyo-guide/)
関連コラム