| 公開日 | 2026/10/23 |
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| 記載者 | あさひ国際会計株式会社 |
事業再生
家族や知人の会社に事業を移せば、借入から逃れられるのか
赤字・債務超過の会社の再生型M&A。成約は年間60件以上、最多は運送・物流。経営者の連帯保証の解除まで見すえて進めます。成功報酬のみ・相談無料
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事業再生
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事業を移しても、借入や税金は追いかけてくる
逃れられるとは考えないほうが安全です。移し方によっては、元の会社の債権者や税務署が、事業を受け取った会社に直接支払いを求められる仕組みが法律にあるからです。
「借入は今の会社に残して、事業だけを妻や息子の会社、知人の会社に移せば、仕事は続けられるのではないか」。返済に追われていると、こうした考えは多くの社長が一度は持ちます。ただ、身内への移し替えは、債権者から見るともっとも疑われやすい形です。
分かれ目になるのは、だれに、いくらで、どんな時期に移すかです。相手が身内で、対価が安く、税金や借入の支払いが止まっている時期なら、あとから請求が来る見込みは高くなります。相手が関係のない第三者で、事業に見合った対価を受け取り、その使い道を金融機関に説明できるなら、話は変わってきます。
もう一つ、事業を移しただけでは、社長の連帯保証は自動では外れません。借入が残る限り、保証の契約も残ります。この点はあとで詳しく触れます。
債権者を害すると分かって移せば、移した先にも請求が届く
会社法には、詐害事業譲渡と呼ばれる決まりがあります。元の会社が、事業を受け取らない借入の債権者(残存債権者)を害することを知って事業を譲った場合、その債権者は、事業を受け取った会社に対して、受け取った財産の価額を限度に支払いを求められます(会社法23条の2第1項)。
この条文には但し書きがあり、受け取った側が、譲渡の効力が生じた時点で債権者を害することを知らなかったときは、請求できません。とはいえ、家族や親しい知人の会社だと、知らなかったことの説明は難しくなりやすいものです。個別の案件でどう判断されるかは、弁護士などの専門家が見るところです。
新しく会社を作って事業を移す新設分割では、さらに厳しくなります。新設分割にも同じ趣旨の決まりがあり(会社法764条4項)、こちらには「受け取った側が知らなかったときは請求できない」という但し書きそのものがありません。新しい会社は、分割の前には存在しないためです。
手元で確かめておきたいのは、移す先の会社の株主と役員がだれか、そして移そうとしている時点で、元の会社の返済や支払いがどうなっているかです。この二つが、あとから最初に見られるところです。
税金を滞納していると、身内の会社が肩代わりを求められる
税金の滞納がある会社では、国税徴収法の第二次納税義務にも気をつける必要があります。納税者が、生計を一にする親族など特殊な関係のある個人や、自分が支配する同族会社に事業を譲り、受け取った側が同じか似た事業を営んでいる場合、滞納処分をしても足りないときは、受け取った側が譲り受けた財産の価額の限度で税金を納める義務を負います(国税徴収法38条)。譲渡がその税金の法定納期限より1年以上前であれば、対象外です。
もう一つは、無償や著しく低い対価での譲渡です。法定納期限の1年前の日以後に、ただ同然で財産を移した場合、受け取った側は受けた利益の限度で同じ義務を負います(国税徴収法39条)。
手元で確かめたいのは、滞納している税目と、それぞれの法定納期限です。納付書や督促状、税務署からの通知を一か所に集め、いつの分がいくら残っているかを並べてみてください。移す時期と納期限の前後関係が、そこで見えてきます。
「同じ屋号なら安心」「会社が変われば保証も消える」は誤解
社長が誤解しやすい点が二つあります。
一つ目は社名や屋号です。取引先に安心してもらおうと、移した先でも元の会社の商号を使い続けたくなります。しかし、事業を譲り受けた会社が譲渡会社の商号を引き続き使うと、譲受会社も元の会社の事業で生じた債務を払う責任を負います(会社法22条1項)。これを免れるには、譲り受けたあと遅滞なく、債務を払う責任を負わない旨を登記するか、双方から第三者へ通知する必要があります(同2項)。
二つ目は、社長個人の連帯保証です。保証は、金融機関と社長個人とのあいだで結んだ契約です。事業を移しても、元の会社の借入が残っている限り、保証の契約はそのまま残ります。しかも連帯保証人は、「まず会社に請求してほしい」と求める権利を持ちません(民法454条)。
事業は身内の会社で続いているのに、借入と保証は社長の手元に残っている。そうなってからでは、選べる道が狭まります。
第三者に、見合った対価で譲る場合は何が違うのか
事業を外へ移すこと自体が問題になるわけではありません。分かれ目は、相手との関係と対価の額、そしてその対価が債権者のために使われるかどうかです。
国税徴収法38条が対象にしているのは、親族や支配している同族会社への譲渡です。関係のない第三者の買い手に、事業に見合った対価で譲るなら、38条の対象には当たりません。中小M&Aガイドライン(第3版)も、対価が不当に低い事業譲渡にはリスクがあると指摘しています。対価が適正で、その使い道を説明できることが、売り手と買い手の両方を守ります。
買い手の側も、この点をよく見ています。当社が仲介する譲渡案件(2026年1〜10月・44案件)で買い手から受けた質問999問を分類すると、借入・未払いのうちどれを引き継ぐかに関する質問は8.5%で、約半数の案件で聞かれました。実際に「金融機関の借入・税金・社会保険料・未払金は、買い手が引き継がないということでよいか」という質問を受けています。
あわせて、社会保険料の滞納をいつまでに解消するか、取引先への未払いをだれが払うかも具体的に聞かれます。買い手は、あとから請求が回ってこない形かどうかを確かめたいのです。
移す前に、最初に確かめておくこと
身内の会社への移し替えを考え始めたら、決める前に次のものを手元にそろえてください。相談の時点ですべてそろっていなくてもかまいません。
1. 決算書(直近3期分)と今期の月次試算表
2. 借入の一覧と、社長が署名した保証契約書の写し
3. 税金・社会保険料の滞納の有無と、それぞれの納期限が分かる書類
4. 取引先への未払いの一覧
5. 移す先の会社の株主・役員と、社長やご家族との関係
6. 移すときの対価をいくらにするのか、その根拠と使い道
5と6は、債権者や税務署があとからまず確かめるところです。ここをはっきり説明できない形であれば、移し替えそのものを考え直したほうがよいでしょう。
あさひ国際会計なら、こう進めます
あさひ国際会計は、赤字・債務超過の会社のM&Aと、経営者の連帯保証の解除を専門にしています。身内への移し替えを考えている社長からご相談を受けた場合も、まずは第三者の買い手に事業を引き継いでもらう道がないかを一緒に検討します。
当社が扱う譲渡案件は、9割を超えるものが事業譲渡です。借入を元の会社に残し、事業だけを買い手に移す形ですが、相手は関係のない第三者で、対価は買い手との交渉で決まります。借入をどう扱うか、金融機関にどう説明するかも、早い段階から設計します。
連帯保証の解除は、最初から前提に置いて逆算します。成約した案件で、保証が残ったままになった例はありません。ただし解除には金融機関の同意が要り、すべての会社で同じ結果になると言い切れるものではありません。法的手続きが必要な場面は、依頼者が委任する弁護士が担います。
赤字・債務超過の案件は、おおむね2〜4週間で成約まで進むことが多く、相談した月のうちに成約することがほとんどです。報酬は成功報酬のみで、成約時に譲渡代金の中から精算するため、手元からの持ち出しはありません。
身内への移し替えを考えている社長は、一度ご相談ください
他社に断られた会社、赤字が続いている会社、借入が多い会社でもかまいません。移し替えを実行する前であれば、選べる道を一緒に整理できます。平日の営業時間内のご連絡には、最短で当日に対応します。
なお、状況によっては、破産や清算などの法的整理のほうが適切な場合もあります。その場合も、どの道がよいかを一緒に整理します。
債務超過の会社が事業を譲るときの進め方は、資料にまとめています。
債務超過でも事業は譲れる(https://asahi-int.com/download/saimuchoka-demo-yuzureru/)
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