M&A
1
2026/10/26

後継者がいない赤字の会社は、誰に事業を引き継げばいいのか

記載者情報
後継者がいない会社は、珍しくない
「子どもは別の仕事に就いている」「社内に任せられる人がいない」。後継者の話になると、こう打ち明けてくださる社長は少なくありません。 中小企業白書では、2023年時点の後継者不在率が54.5%(2024年版・原データは帝国データバンク)、2024年時点の経営者の平均年齢が60.7歳(2025年版)と示されています。後継者の決まっていない会社は、どこにでもあると言ってよい状況です。 難しくなるのは、そこに赤字や借入が重なったときです。「こんな状態の会社を誰が継ぐのか」と考え、答えを出せないまま年数だけが過ぎていく。そうしたご相談を、私たちは何度も受けてきました。
親族や社員に継がせると、借入と保証も一緒に渡ることがある
赤字や債務超過の会社をご家族や社員に継がせると、引き継がれるのは事業だけではありません。会社の借入はそのまま残り、金融機関から新しい社長に連帯保証を求められることも考えられます。 事業承継の場面については、経営者保証に関するガイドラインの特則(2020年4月から適用)が、前の経営者と後継者の両方に保証を求めることを原則として認めていません。ただし例外も定められているため、扱いは個別に確認します。 継ぐ側が借入の重さを知ったうえで「それでもやる」と言ってくれるなら、それも一つの道です。けれども、重さを伝えきれないまま継がせてしまい、家族の間まで苦しくなることもあります。決める前に、数字を見せて話し合うことをおすすめします。
外の会社に引き継いでもらう道もある
親族にも社員にも継ぎ手がいないとき、次に考えたいのが、外の会社に事業を引き継いでもらう方法です。M&Aによる第三者承継と呼ばれます。 買い手は、決算の数字だけを見て決めるわけではありません。取引先との関係、働いている人、許認可、設備、地域での信用など、すぐには作れないものに値打ちを見出す会社があります。 当社が支援して成約した案件でも、債務超過の会社は少なくありません。売上は3,800万円規模から6億円台まであり、従業員が数名から20名台の小さな会社が中心です。規模や赤字だけで、譲れるかどうかは決まりません。
決める前に、手元で整理しておきたいこと
誰に継がせるかを考える前に、手元で確かめておきたいことがいくつかあります。まずは借入の残高と借入先、ご自身が連帯保証をしているのはどの借入か、保証契約の書面が手元にあるか、という点です。 集め方はそれほど難しくありません。借入先ごとに契約書と返済予定表、保証の書面の写しを一つのファイルにまとめ、残高と毎月の返済額を一枚の表に書き出します。直近の決算書と試算表も添えておくと、相談の場で話が早く進みます。書面が見つからない借入があれば、そのことも表に書き添えてください。 もう一つは、会社のお金の出入りです。毎月入ってくる売上と、給料・家賃・返済などの支払いを並べてみると、資金繰りの全体がつかめます。 社長しか知らないことがどれだけあるかも大切です。取引先との約束、値決めの考え方、現場の段取りが社長の頭の中にしかないと、引き継ぎに時間がかかります。思いつくものから紙に書き出しておくだけでも、継ぐ側の助けになるはずです。 公的な窓口としては、事業承継・引継ぎ支援センターが47都道府県すべてに設けられています。地元の窓口で話を聞いてみるのも一つの方法です。
あさひ国際会計なら、こう進めます
あさひ国際会計は、赤字・債務超過の会社のM&Aと、経営者の連帯保証の解除を専門にしています。他社に断られた会社のご相談もお受けしています。 後継者がいない会社のご相談では、まず借入と保証の状況をうかがい、親族に継がせるのと外の会社に譲るのと、どちらが現実的かを一緒に考えます。外に譲る場合は、連帯保証の解除を見据えたスキームを設計し、ご提案します。成約した案件で、保証が残ったままになった例はありません。ただし解除には金融機関の同意が必要で、どの会社でも同じ結果になるとは言い切れません。法的な手続きが必要なときは、ご依頼のうえ弁護士などの専門家が進めます。当社はその前提で整理をお手伝いします。 赤字・債務超過の案件は、たいてい2〜4週間で成約まで進み、相談した月のうちに成約することがほとんどです。報酬は成功報酬だけで、成約時に譲渡代金の中から精算します。そのため、社長の手元から費用を出していただく必要はありません。
後継者がいなくてお困りの社長は、一度ご相談ください
他社に断られた会社、赤字が続いている会社、借入が多い会社でも、かまいません。平日の営業時間内にいただいたご連絡には、最短で当日に対応します。 なお、状況によっては、破産や清算などの法的整理のほうが適切な場合もあります。その場合も、どの道がよいかを一緒に整理します。 ご相談から事業が引き継がれるまでの流れは、資料にまとめています。 相談してから、事業が引き継がれるまで(https://asahi-int.com/download/soudan-kara-hikitsugi/)
関連コラム