譲渡
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2026/10/01

旅館やホテルを引き継いでくれるのは、地元の同業者なのか

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宿を引き継ぐ相手は、どこにいるのでしょうか
宿を誰かに引き継いでもらおうと考えたとき、まず思い浮かぶのは近くの同業者かもしれません。宿が次の運営者に移る道には、会社ごと他社に吸収される合併と、施設はそのままで旅館業の許可の営業者だけが替わる交代があります。前者は国税庁の法人番号公表サイトに、後者は自治体が公表する旅館業の許可の記録に残ります。日本財務戦略センターはこの2つを別々に数え、引き継いだ相手がどんな会社だったかを並べました。相手の所在地を型ごとに分けると、全体の数字とは違う姿が出てきました。
合併で消えた宿泊業の会社は、2016年以降で275社でした
法人番号公表サイトで、閉鎖の理由が合併である法人のうち、商号に宿泊施設を示す語を含むものを2016年以降で集めると275社ありました。年に14社から38社の幅で推移し、2025年が38社で最も多い年でした。 引き継いだ相手は、グループ内の再編が117社、宿泊業以外の事業会社が95社、同業の宿泊会社が45社、不動産・開発・建設系が15社です。同業の宿泊会社が引き継いだのは、全体の2割に届きません。ただしこの型は商号だけで判定しているため、持株会社や屋号と商号が違う運営会社は「同業」に入らず、同業の買収は下限として読む必要があります。 相手の所在地は、272社のうち175社(64.3%)が消えた法人と同じ都道府県でした。全体で見れば、地元の相手に引き継がれる例が多数です。
法人が破産しても、宿が続いていることがあります
破産した宿泊業の法人109社のうち、倒産記事に施設名が書かれていた67社をGoogleマップで照合し、店名と市町村が一致した45施設を確かめました。31施設は閉業と表示されていましたが、12施設(26.7%)は同じ施設が別の運営で営業を続けていました。法人の破産と施設の閉業は、同じではありません。 一方で、引き継いだ後に行き詰まる例もあります。東京商工リサーチが2026年9月に公表した「事業譲渡後の倒産」の集計では、2024年度227件・2025年度213件の計440件のうち、業種別で最も多かったのが旅館・ホテルの31件(7.0%)でした。 施設はそのままで営業者が替わった記録は、公表している4つの自治体で113件でした。33件を公表している県では33件すべてが個人どうしの交代で、法人はひとつも出てきません。別の市の51件はほぼ全部が法人どうしです。自治体によって、記録に出てくる宿の層が違います。
答えは、引き継いだ相手の型ごとの所在地にあります
全体では、地元の相手に引き継がれる例が多数でした。では、同業の宿泊会社に限ると、引き継いだ相手は県内と県外のどちらに多いのか。同じ相手が何社もの宿を引き継いでいる例は、どれくらいあるのか。破産した宿と同じ住所に新しい会社を登記して事業を移した痕跡は、あったのか。国税庁の法人番号データと自治体の旅館業の許可の記録を並べて、日本財務戦略センターの一次調査にまとめています。 宿は、誰に買われているのか|旅館・ホテルのM&A・合併275社と営業者交代113件、破産後に残った宿を数えた(https://jfsc.jp/research/inn-acquisition-japan/)
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