中小企業支援
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2024/09/02

公的支援策活用のススメ(東京都)

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知らないともったいない、東京都の中小企業支援事業
 東京都は中小企業支援策が充実しており、他の都市と比較しても非常に手厚いサポートを受けることができます。東京都中小企業振興公社をはじめとする公的機関が、資金調達や経営相談、技術革新、人材育成など、多岐にわたる支援プログラムを提供しており、中小企業が直面するさまざまな課題に対して適切なサポートを行なっています。大企業と比べて中小企業は人、モノ、金で経営基盤が脆弱だと言われますが、東京都の中小企業においては、自社を「東京都」という大きな親会社のもと活動する子会社と例えて、親会社の力を最大限引き出し活用することで、自分の事業を成長させることが可能であり、経営者の発想として必要な選択肢なのではないかと考えています。
充実の中小企業振興施策
 前項で「資金調達や経営相談、技術革新、人材育成など、多岐にわたる支援プログラムを提供」と説明しましたが、実は支援策はもっと細かく複雑で、施策名を上げるだけでコラムが終わってしまうくらい、充実したラインナップになっています。中小企業の経営課題の全てに対して、支援施策が用意されていると言っても過言ではありません。少し余裕のある会社であれば、東京都の施策利用担当者を社内に設置してフル活用すれば、十分元が取れるのではないかと思う時があります。しかしながら、支援策がありすぎて逆にそれがネックとなり、自社の課題に対して何を選べばいいのかわからないということが、利用へのハードルと一つとなっていると感じます。    東京都の中小企業振興施策早見表  https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/chushou/0419a2622fc922d19ef92ed84aa2e333.pdf
わからないことは、臆せず聞いてみる
 支援策に関する問い合わせは、それぞれの支援策の窓口に問い合わせすれば詳しく説明を受けることができますが 自社の課題に対して、どのような支援が用意されているかがわからない場合はどうすればいいか?という疑問に対して相談できる窓口があります。都内に主たる事業所をおく中小企業であれば、誰でも利用できます。相談方法は、電話・メール・面談・オンラインから選ぶことができるようです。 ワンストップ相談窓口    https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/shien/soudan/index.html
ITやDXを活用して生産性を向上させたい
 現在、私自身が関わりのあるDX推進支援事業をご紹介します。 これは中小企業の生産性の向上を目的としたIT活用による業務の効率化(DX化)を推進する事業です。 社内の業務課題が明確で、デジタル化(ツールや機器導入)によって解決したいという具体的なケースから、「DX化に取り組んでみたいが、どうやればいいかわからない、経営戦略としてDXを一緒に考えてほしい」など、川上のお悩みまでアドバイザーが派遣され、解決まで無料でコンサルティングが受けられます。  また、コンサルの中で導き出されたIT活用による解決策(ITサービスの利用やIT機器の利用など)については、東京都のDX推進助成に申請し、採択されれば助成金が活用できる仕組みです。 国の補助金申請などに比べ、事業者の労力や費用などの負担はかなり軽いです。 DX推進支援事業  https://iot-robot.jp/cms/wp-content/themes/tokyo-kosha/assets/pdf/dxiot_pamphlet_2024.pdf   →制度の詳細を聞いてみたい、利用したいという方がおられましたら、下記薮内までご連絡ください。  公的機関の支援策の活用は、我々コンサルタントからすると、ビジネスチャンスを逸することにもなりかねないという、後ろ向きな考えもあるとは思いますが、支援策の活用をサポートすることで支援先の成長が加速するのであれば、コンサルタントとしてより信頼を得ることができると考えられますし、そこで生まれた余剰予算や利益の活用を考えていくことは我々の活動の範囲を広げることにもつながるのではないかと考えます。       問い合わせ先:やぶうち中小企業診断士事務所 薮内祐介 e-mail:y.yabuuchi@sindan.tokyo              中小PMI支援センター株式会社 コンサルタント  e-mail:info@pmis.jp
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