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2023/08/22

《M&A成功への秘訣》 M&A/事業承継で気を付けるべきポイント~買い手 案件化編~

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《M&A成功への秘訣》 M&A/事業承継で気を付けるべきポイント~買い手 案件化編~
【M&A成功への秘訣】M&A/事業承継で気を付けるべきポイント~買い手 案件化編~ まず、M&A/事業承継の大まかなプロセスは以下のとおりです。 M&A/事業承継のプロセスとスケジュール感:https://batonz.jp/learn/expert_articles/3303 ①案件化 《M&A成功への秘訣》 M&A/事業承継で気を付けるべきポイント~売り手 案件化編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3298 《M&A成功への秘訣》 M&A/事業承継で気を付けるべきポイント~買い手 案件化編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3308 ↓ ②マッチング 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~売り手 マッチング編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3302 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~買い手 マッチング編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3317 ↓ ③トップ面談・基本合意契約の締結 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~売り手 トップ面談・基本合意編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3299 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~買い手 トップ面談・基本合意編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3327 ↓ ④デューデリジェンスの実施 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~売り手 デューデリジェンス編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3300 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~買い手 デューデリジェンス編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3335 ↓ ⑤契約締結・クロージング手続き 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~売り手 契約・クロージング編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3346 《M&A成功の秘訣》M&A/事業承継において留意すべきポイント~買い手 契約・クロージング編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3348 今回は、買い手側における「①案件化」について解説していきます。 売り手はこちらに記載してございます。 【M&A成功への秘訣】M&A/事業承継で気を付けるべきポイント~売り手 案件化編~ https://batonz.jp/learn/expert_articles/3298 まず買い手側における「①案件化」は大まかに以下の4つのステップがあります。それが終わったら、「②マッチング」に移ります。 ⑴検討: 買い手は、まずそもそもM&A/事業承継をするかどうかを検討します。なぜM&A/事業承継をしたいのでしょうか。目的・目標がおろそかになると手段(M&A/事業承継)もおろそかになり、結果、M&A/事業承継が失敗する原因となりますので、ここは慎重に検討します。 ⑵相談: 買い手は、まずM&A/事業承継をするかどうかを検討したら、その検討が正しいかどうかを信頼できるM&A仲介会社やFA、身近な専門家に相談しましょう。 もしかしたら他の道もあるかもしれません。 ⑶決定: 専門家に相談したら、M&A/事業承継の実行を決めましょう。そして、信頼のできるM&A仲介会社やFA、士業にM&Aに関する依頼をします。 ⑷買収候補のイメージの具体化: その後、買収候補を具体的にイメージして、どんな相手を買収したいかを絞り込みます。 M&A/事業承継の目的や予算、達成したい目標を明確にすることでM&A/事業承継の成功可能性が圧倒的に高まります。 ②マッチングへ 上記が終了したのち、案件の仲介・選定に入ります。
★各プロセスにおける注意点とポイント
★各プロセスにおける注意点とポイント ⑴検討: ポイントとして、なぜM&A/事業承継をしたいのかという点とM&A/事業承継を通じて何を達成したいのかを検討しましょう。 自社は、M&A/事業承継を通じて何を得ることを目的としているのでしょうか。またそれは、本当にM&A/事業承継を通じてする必要があるのでしょうか。 M&Aによる販路・マーケットシェアの拡大、自社にない技術や特許、ブランドや商流を獲得するためでしょうか。あるいはサプライチェーンの維持、新規事業獲得、起業の手段のひとつとしてのM&Aなど、その目的は買い手ごとに様々です。様々であるからこそ、自社にあったM&A/事業承継先を選定し、それを通じた目的を達成するためには、具体的な目的・目標の立案が不可欠です。 なんとなく流行っているからM&Aというのはやめましょう。買い手は、M&A/事業承継特融のリスクを負うということも忘れないことです。売り手は、なんとなくM&Aしたいから買いに来ましたという相手よりも、ちゃんと真剣に考えてくれている人に売りたいに決まっています。売り手に選んでもらう意味でもしっかり検討ましょう。 M&A/事業承継特有のリスクについては、後日コラムに記載しますので、そちらを参照ください。 M&A/事業承継のメリットについては以下のコラムに記載がございます。 ・M&A/事業承継を通じて得られるメリット https://batonz.jp/learn/expert_articles/3288 ⑵相談: 買い手は、まず自社でM&A/事業承継をするかの検討したら、その検討が正しいかどうかを信頼できるM&A仲介会社やFA、身近な専門家に相談しましょう。 検討が間違っている場合や他の道もあるかもしれませんので、信頼できる第三者に確認をしてもらうことで、自社の設定したM&A/事業承継を実施する目的が妥当かどうか、M&A/事業承継でその目的が達成できるのかを確認してもらいましょう。 ポイントは、この時に信頼のできる相手に相談するべきです。 M&A仲介会社やFAは、案件が欲しいのでM&A/事業承継を積極的に進めてくるでしょうし、士業などの顧問はM&Aを通じてクライアントをロストするリスクや、M&Aに詳しくないことで不用意なアドバイスをして信用を下げたり訴訟になるリスクを回避するために、消極的な回答をすることが多々あります。各々のポジショントークの可能性もある点をご留意ください。(これは売り手も同様です)その意味で信頼できる相手方がベストです。 ⑶決定: 専門家に相談したら、M&A/事業承継の実行を決めましょう。そして、信頼のできるM&A仲介会社やFA、士業にM&Aに関する依頼をします。 信頼できる相手方であるのを前提としてここでのポイントは、M&A仲介会社やFA、士業に依頼する際のコストをしっかりと確認することです。想像よりも支払うコストが高い可能性がありますので、ちゃんと見積もりを出してもらいましょう。 特にM&A仲介会社やFAへの報酬は、一般的に「レーマン方式」と呼ばれる「対価×%=報酬」で算出されます。ここで、報酬の計算方式の確認と事前の理解、「対価」の定義が何なのかをしっかりと確認してください。 この「対価」の定義は、M&A仲介会社やFAによって様々です。取引価格の場合もあれば、純資産+α、総資産等、会社によって本当に全然違います。最低料金も含めて具体的に何にいくらかかるのかを正確に把握して依頼しましょう。 そして仲介会社などは、M&A支援機関に登録している会社がおすすめです。仲介などが登録されているかは、以下のリンクのM&A支援機関登録制度からわかるようになっています。 https://ma-shienkikan.go.jp/ ここに登録している会社は、M&A支援機関に登録されているため中小M&Aガイドラインに準拠しています。中小M&Aガイドラインに準拠していれば、しっかりとM&A仲介などの報酬規程を作っていますので事前にコストを把握することができます。加えて、M&A支援機関に登録している会社であることが補助金等の要件になっていますので、M&A支援機関に登録されている会社を選ばない理由がありません。 次のポイントとして、買収スキーム(手法)を検討します。 株式譲渡なのか事業譲渡なのか、吸収合併や新設分割、アーンアウト、目的によっては現物出資や第三者割当増資などで対応することもできます。スキームは様々ありますので、目的・資金・会計・税務・法務・労務などのリスクリターンを加味しながら慎重に検討します。 そしてできれば簡単なものでいいので、M&A/事業承継後の予算や事業計画を組みましょう。予算や事業計画を立てることでより具体的な買収先をイメージできるとともに、ここで事業計画を立てておくと資金準備のために融資を受ける際に説明材料ともなります。 ⑷買収候補のイメージの具体化: その後、買収候補を具体的にイメージして、どんな相手を買収したいかを絞り込みます。 M&A/事業承継の目的や予算、M&A/事業承継を通して達成したい目標を明確にすることでM&A/事業承継の成功可能性が圧倒的に高まります。 ポイントは、買収候補の業種・業態はもちろん、地域、売上/資産、人員規模、候補を買収することで得られるシナジー、技術、販路等々、⑴で検討した目的を達成できる会社を具体的にイメージします。それをもとに「②マッチング」で買収候補を探しますのでここの精度は大事です。 そして買収予算を立てましょう。お金がないと基本的にM&A/事業承継はできませんので、会社の資金繰りなどを勘案し買収予算を立てます。その予算をもとに買収を実行していきます。この時に、仲介会社等への支払い分も忘れずに予算に入れましょう。 ちなみみに買収資金ですが、資金が足りないからM&A/事業承継が絶対できないという訳ではありません。(オススメはしませんが) 無対価合併も認められていますし、買収相手の資産を担保にして借り入れたり、買収先がキャッシュフローを生み出すのであれば、そのキャッシュフローを借入金の返済原資にすることもできます。事前に各金融機関(特にメインバンク)にもM&A/事業承継の融資の相談をしてもいいでしょう。融資限度額を把握したり、M&A/事業承継にともなう借入の相談も乗ってくれるはずです。
用語解説:
用語解説: ・M&A仲介会社: M&Aの仲介業務を行う会社のこと。 譲渡企業と譲受企業の間に立ち、双方の希望を擦り合せながらM&Aの成約までをサポートします。それぞれ会社によって特徴が異なり、一人の担当が案件獲得から成約まで行うところもあれば、譲渡企業と譲受企業ごとに担当を分けてるところもあるなど、会社によって様々です。バトンズのようなプラットフォームを含んでM&A仲介会社という場合も多い ・ファイナンシャルアドバイザー(FA): M&Aにおける計画の立案から成約までの助言業務をする会社のこと。 契約締結した譲渡企業/譲受企業の利益の最大化支援や専門知識を生かした法務・財務・税務面への助言や戦略立案、交渉への参加などをします。どこまでするかは会社によって様々です。 ・顧問: 会計士や税理士、弁護士などの士業事務所のこと。 M&Aのプロセスにおける財務や法務といった分野で専門的な知識を持っているのが強みです。特に、M&Aの中で最難関ともいわれるデューディリジェンスについては、譲受企業からこれらの士業事務所に委託することが一般的です。 ただし、一般的に士業事務所については、デューディリジェンスなどの一部の業務においては強みを発揮しますが、M&Aの全体感や経験といった面ではFAや仲介に劣ることがあるため、その点は注意が必要です。 ・ノンネームシート(NM): 会社が特定されない範囲の情報をまとめた資料のこと。 このノンネームシートは主に仲介会社が譲受企業へ譲渡企業を紹介する際に使用され、大まかな会社概要や財務内容などが記載されることが一般的です。 ・企業概要書(IM): ノンネームシートよりも詳細に企業概要を記載した資料のこと。 ノンネームシートによって譲受を希望した企業には、より詳細な会社概要、財務状況や譲渡企業の強みなどをまとめた企業概要書(IM)が開示されます。この企業概要書などの資料をもとに譲受企業はM&Aを進めるか判断します。これらの仲介会社等を介して譲受企業に提供される情報を正確にするため、自社に関する資料の準備は早い段階から準備することをお勧めします。 ・デューデリジェンス(DD): 買収監査のこと。 M&Aを実行する前に、対象となる企業の価値やリスクなどを調査することを指します。デューデリジェンスには、組織や財務活動の調査をするビジネス・デューデリジェンス、財務内容などからリスクを把握する財務デューデリジェンス、定款や登記事項などの法的なものをチェックする法務デューデリジェンス、税務リスクを把握する税務デューデリジェンス、人事労務面のリスクを調査する労務デューデリジェンスがあります。 買い手のリスクを減らすために行われるため、買い手によっては実施しない場合があります。バトンズ等で専門家が間に入らない場合、デューデリジェンス業務が実施されないことが多いです。
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