| 公開日 | 2023/04/30 |
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| 記載者 | 藤澤文太税理士事務所 |
財務・税務
【国税庁9月16日有識者会議】~具体的な計算方法~取引相場のない株式の評価方法の見直し
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見直し後の具体的な評価方法(令和8年9月16日第6回有識者会議資料より)
取引相場のない株式についての相続税や贈与税の課税における評価方法の見直しについて国税庁有識者会議で議論されていますが、新たに公表された資料から見直しによる評価方法についてより具体的な内容が明らかになりました。
((国税庁ホームページ:2026年9月16日「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議(第6回)資料」https://www.nta.go.jp/about/council/nai-hyoka/20260916/pdf/06shiryo_kabukaigi.pdf))
※現状国税庁から公表されている内容はあくまで審議途中の段階での案であり、今後の検討等により内容が変更される可能性がありますのであらかじめご了承ください。
残余利益方式の具体的な内容
前回以前の有識者会議の資料より、見直し後は会社の規模にかかわらず原則として「残余利益方式」により評価する方向性とされていましたが、その残余利益方式についてのより具体的な計算方法が今回の有識者会議の資料に示されています。
具体的には、「税務上の直前期末純資産価額」に「将来5年間の残余利益(その法人の『過去5年間の年平均利益金額』のうち期待収益を超える部分の金額)の割引現在価値」を加算した金額にしんしゃく率をかけた金額とされています。
ここで、「税務上の直前期末純資産価額」は、法人税別表5⑴の利益積立金額と資本金等の額の期首残高の合計額を用いる考え方が示されています。
また、「過去5年間の年平均利益金額」は法人税別表4の所得金額又は欠損金額を用いて計算する考え方が示されています。なお、経常的に生じると想定されない特別な損益(例えば役員退職金等)は除いて計算することとされています。
※ただし、役員退職金等はすでに支出されて法人に戻ることはなく、個人資産として相続財産にもなることも踏まえて、純資産の修正は行うべきではないとの考え方が示されています。
事業承継との関係
経済産業省・中小企業庁からは9月16日に「「取引相場のない株式の評価」見直しに係る意見 」が公表され、国税庁による評価方法の見直しが事業承継へ深刻な支障を来す恐れがあるとしています(https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2026/260916.pdf)。令和9年末までの制度である「事業承継税制」について、事業承継に際しての税負担を軽減し企業の成長を阻害する要因を排除する制度内容への改正が期待されるところです。
また、今のところ厚生労働省からはこのような見解等は公表されていませんが、現行制度上は持分あり医療法人も(一定の例外を除いて)株式会社と同様に評価することとされています(財産評価基本通達194-2)。こちらについても医療法人の事業承継の阻害要因となる後継者の税負担を軽減し、法人の成長の阻害を回避することができる「認定医療法人制度」は現行法上は令和11年までが期限となっていますが、その後の制度延長等の行方が注目されるところです。
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