M&A
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2026/09/09

東北の黒字廃業の実態と、M&Aで守れる地域の雇用

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地域の経営資源をつなぐ「地産地承」M&A
東北では、赤字や経営不振ではなく、利益を確保しているにもかかわらず会社をたたむ「黒字廃業」が地域経済の大きな課題となっています。 背景にあるのは、経営者の高齢化や後継者不足、人手不足などです。 会社がなくなれば、そこで働く従業員の雇用だけでなく、取引先や地域のサプライチェーンにも影響が広がります。 本記事では、東北における黒字廃業の実態とその背景を整理し、M&A・第三者承継によって会社・雇用・技術を次世代へ引き継ぐ方法を解説します。 目次 1.東北で進む「黒字廃業」の実態 1-1.黒字なのに会社をたたむ企業が存在する理由 1-2.東北で年間4,000社を超える休廃業・解散 2.なぜ東北では廃業リスクが高まるのか 2-1.最大の課題は経営者の高齢化と後継者不足 2-2.人口減少・人手不足が事業承継を難しくする 3.企業の廃業が地域の雇用・経済に与える影響 3-1.一社の廃業が従業員・取引先へ波及する 3-2.地域から失われる技術・ノウハウ・取引基盤 4.M&Aで会社と地域の雇用を守る 4-1.「廃業」ではなく「第三者承継」という選択肢 4-2.M&Aによって売主・従業員・買主が得られるもの 5.黒字のうちにM&Aを検討することが重要 5-1.「まだ大丈夫」が事業承継を難しくする 5-2.会社を残すことは地域の未来を残すこと 【東北の地域企業を、次の世代へ。】https://eurekama.co.jp/20260909_1/ 1.東北で進む「黒字廃業」の実態 1-1.黒字なのに会社をたたむ企業が存在する理由 「廃業」と聞くと、赤字が続き経営が立ち行かなくなった会社をイメージする方も多いでしょう。 しかし実際には、利益を計上しながら事業を終了する企業も少なくありません。 中小企業庁によると、2025年に全国で休廃業・解散した企業のうち、黒字企業は49.1%とおよそ半数を占めました。 黒字企業が廃業を選ぶ背景には、経営者の高齢化、後継者不在、将来の人手不足への不安などがあります。 「会社は利益を出しているが、自分の代で終わりにしよう」という判断です。 しかし、その会社には顧客や取引先、従業員、設備、技術、ブランドなど、長年かけて築いた価値があります。 黒字廃業とは、単なる一企業の退出ではなく、本来であれば次世代へ引き継げる経営資源が失われる問題でもあるのです。 1-2.東北で年間4,000社を超える休廃業・解散 東北でも休廃業・解散は高い水準にあります。 帝国データバンクの調査によると、2025年に東北6県で休廃業・解散した企業は4,013件。 前年の4,067件からわずかに減少したものの、過去10年間では2番目に多い水準でした。 さらに注目したいのが、休廃業した企業の中に黒字企業が含まれている点です。 2025年の東北では黒字での休廃業の割合は約4割まで低下したものの、それでも一定数の企業が利益を確保しながら市場から退出しています。 つまり、「赤字だから会社がなくなる」のではありません。 商品やサービスに需要があり、顧客や従業員を抱えた企業でも、承継する人がいなければ廃業する可能性があります。 東北の黒字廃業問題は、企業経営だけでなく、地域経済全体で考える必要があります。 2.なぜ東北では廃業リスクが高まるのか 2-1.最大の課題は経営者の高齢化と後継者不足 東北企業の事業承継において大きな課題となっているのが「後継者不足」です。 帝国データバンクによると、2025年の東北企業の後継者不在率は50.9%。前年から3.1ポイント改善し、過去最低となったものの、依然として約2社に1社が「後継者がいない、または未定」という状況です。 県別では特に差が大きく、福島県の40.5%に対し、秋田県は73.7%。また、業種別では建設業の後継者不在率が55.1%と最も高くなっています。 従来の事業承継では、経営者の子どもなど親族が会社を継ぐことが一般的でした。 しかし現在は、親族が県外で生活している、別の仕事に就いている、本人に承継意思がないといったケースも珍しくありません。 そこで重要性を増しているのが、親族以外へ会社を引き継ぐ第三者承継です。 2-2.人口減少・人手不足が事業承継を難しくする 東北の中小企業にとって、後継者問題と同時に大きな課題となっているのが人材の確保です。 若年人口の減少や都市部への人材流出が続けば、経営者だけでなく、現場を支える従業員や将来の管理職候補を確保することも難しくなります。 特に地域の建設会社、運送会社、製造業、設備工事会社、介護事業者などでは、資格や経験を持つ人材そのものが企業価値です。 経営者が高齢になってから急いで後継者を探しても、経営を任せられる人材が社内にいないケースがあります。 その結果、一定の売上や利益がありながら「自分が辞めれば会社を続けられない」と判断し、廃業を選択することがあります。 事業承継は経営者個人の問題ではありません。人材不足が深刻な地域ほど、企業そのものを次の担い手へ引き継ぐ発想が重要になります。 3.企業の廃業が地域の雇用・経済に与える影響 3-1.一社の廃業が従業員・取引先へ波及する 地域企業の廃業で最も直接的な影響を受けるのが、そこで働く従業員です。会社を清算すれば、原則として従業員は新たな勤務先を探さなければなりません。 特に地方では、同じ職種・待遇・勤務地で再就職できる企業が近隣にあるとは限りません。 さらに影響は従業員だけにとどまりません。 地域企業は仕入先、外注先、販売先、金融機関など、多くの事業者との取引関係によって成り立っています。 一社が廃業すれば、売上を失う取引先や、新たな仕入先を探さなければならない企業も発生します。 中小企業庁も、地域のサプライチェーンを担う企業の廃業は取引先の事業継続に影響し、地域産業全体へ負の波及効果を及ぼす可能性を指摘しています。 一社の承継を考えることは、地域の雇用と産業基盤を守ることにもつながり、ひいては地域コミュニティの存続に関わる問題といえ、まさに地方創生の一丁目一番地です。 3-2.地域から失われる技術・ノウハウ・取引基盤 廃業によって失われるのは、売上や雇用だけではありません。 長年培われた技術、職人の技能、顧客との信頼関係、仕入先ネットワーク、許認可、設備など、決算書には表れにくい「見えない資産」も失われる可能性があります。 例えば、地域で何十年も営業してきた建設会社や製造会社には、その土地特有の商習慣や顧客ニーズを理解した人材がいます。 こうしたノウハウは、一度途絶えると簡単には再現できません。 特に地方では、一社の廃業によって特定の工事やサービスを地域内で提供できる企業が減少することも考えられます。 会社を単独の法人として見るのではなく、「地域を構成する経済インフラ」として捉える視点が重要です。 だからこそ、廃業を決断する前に、事業を引き継げる企業や経営者がいないかを検討する意味があります。 4.M&Aで会社と地域の雇用を守る 4-1.「廃業」ではなく「第三者承継」という選択肢 親族や社内に後継者がいなくても、会社を残す方法があります。その代表的な選択肢がM&Aによる第三者承継です。 株式譲渡や事業譲渡などによって、別の企業や経営者へ事業を引き継ぐ方法です。 M&Aというと、「大企業同士の買収」をイメージするかもしれません。 しかし現在では、中小企業の事業承継においても重要な手段となっています。 中小企業庁も、サプライチェーン維持の手法の一つとしてM&Aを挙げ、事業を承継することで連鎖廃業を防ぎ、シナジーによる発展を目指せるとしています。 重要なのは、「後継者がいない=廃業」と決めつけないことです。 自社では当たり前だと思っていた顧客基盤、従業員、技術、設備、営業エリアなどが、買い手企業にとって高い価値を持つことがあります。 4-2.M&Aによって売主・従業員・買主が得られるもの M&Aによる事業承継には、複数のメリットがあります。 売主である経営者にとっては、株式譲渡などによって創業以来築いてきた会社の価値を譲渡対価として受け取れる可能性があります。 同時に、会社そのものを存続させることで、従業員の雇用や取引先との関係を維持できる可能性も高まります。 従業員にとっても、廃業による解雇ではなく、新しい株主・経営体制の下で仕事を続けられる可能性があります。 一方、買い手企業は、人材、顧客、技術、設備、商圏などを引き継ぐことで、ゼロから事業を立ち上げるより短期間で地域へ進出できる場合があります。 つまりM&Aは、単に「会社を売る」取引ではありません。 売主の出口戦略と買主の成長戦略を結びつけながら、地域に残すべき経営資源を次世代へつなぐ手段でもあります。 5.黒字のうちにM&Aを検討することが重要 5-1.「まだ大丈夫」が事業承継を難しくする 事業承継で注意したいのは、業績が悪化してからM&Aを検討することです。 「まだ利益が出ている」「あと数年は自分で経営できる」と考え、検討を先送りする経営者は少なくありません。 しかし、その数年間で売上が減少したり、重要な従業員が退職したり、取引先が離れたりすれば、企業価値は大きく変化します。 M&Aでは、買い手候補の探索、条件交渉、デューデリジェンス、契約など一定の時間が必要です。 検討を始めれば必ず成約するわけでもないため、経営者が引退したい時期から逆算して早めに準備することが重要です。 むしろ黒字であり、従業員や取引先が安定している時期こそ、事業承継の選択肢を広く持てるタイミングです。 「売ると決めてから相談する」のではなく、「将来どうするかを考えるために相談する」という姿勢が、より良い承継につながります。 5-2.会社を残すことは地域の未来を残すこと 東北における事業承継は、一企業だけの問題ではありません。 地域の中小企業には、長年働いてきた従業員、その家族、取引先、顧客、地域金融機関など、多くの人々が関わっています。 経営者に後継者がいないからといって会社を清算すれば、それまで積み上げてきた経営資源も失われかねません。 一方、M&Aによって適切な買い手へ会社を引き継ぐことができれば、企業名や事業、従業員の雇用、取引関係、技術を地域に残せる可能性があります。 東北では2025年時点でも企業の後継者不在率が50.9%に上ります。 だからこそ、親族内承継や従業員承継だけでなく、M&Aによる第三者承継を早い段階から選択肢に入れることが重要です。 会社を次の世代へつなぐことは、地域の雇用と産業、そして東北の未来を守ることにつながります。 M&A・事業承継のご相談はEMAにお任せください。 弊社は、地方の「ヒト」の流出を防ぎ、活力ある地域社会を維持するため、地域の産業を地域で承継する「地産地承」M&Aに注力しています。 M&Aを通して経営資源の引継ぎを支援し、関わる人すべてに「良かった」と言ってもらいたい、そのようなM&Aの実現をお手伝いいたします。 弊社代表は、地域金融機関において20年以上法人営業に携わり、数多くの業種の特性や業界動向に精通しており、これまで支援したM&Aは100件以上、50件を超える成約実績があります。 まずはお気軽にご相談ください。
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