| 公開日 | 2021/12/07 |
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| 記載者 | 株式会社日本財務戦略セン... |
財務・税務
会社をたたむ場合と譲る場合、税金と費用はどう違うのか
赤字・債務超過の会社の再生型M&A。成約は年間60件以上、最多は運送・物流。経営者の連帯保証の解除まで見すえて進めます。成功報酬のみ・相談無料
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たたむか譲るかで、税金のかかり方はどう変わるのか
変わります。株式を譲れば社長個人に、事業を譲れば会社に税金がかかり、会社をたたんで財産が残った場合は、その分配を受ける株主の側で税金を考えることになります。
たたむ場合には、もう一つ分かれ目があります。会社の財産で借入や未払いを返しきれるかどうかで、手続きそのものが違ってきます。
たたんで借入を返したあとに財産が残れば、株主に分配されます。分配を受けた金額のうち、みなし配当とされる部分を除いた額は、株式の譲渡収入とみなされます(国税庁タックスアンサーNo.1536)。
比べ始める前に、決算書の貸借対照表で、資産と負債のどちらが多いかを確かめてください。負債のほうが多い場合は、たたむにしても通常の清算で終えられるかを、先に確かめる必要があります。
株式を譲れば社長個人に、事業を譲れば会社に税金がかかる
株式譲渡では、株主である社長個人が株式を売ります。利益が出れば譲渡所得となり、他の所得と分けて計算する申告分離課税の対象です。税率は所得税15%と住民税5%で、これに復興特別所得税として所得税額の2.1%が加わるため、合わせて20.315%になります(国税庁タックスアンサーNo.1463)。
事業譲渡では、売り手は会社です。事業を譲って生じた譲渡益は会社の所得に加わり、通常の法人税率で課税されます。資本金1億円以下の中小法人なら、年800万円以下の所得部分に15%、それを超える部分に23.20%です(令和7年4月1日現在の法令・国税庁タックスアンサーNo.5759)。
当社が扱う譲渡案件は、9割を超えるものが事業譲渡です。借入を売り手の会社に残し、事業だけを買い手に移す形です。
株式譲渡なら、会社の持ち主が替わるだけなので、借入は会社に残ったまま、会社ごと買い手の側に移ります。どちらの形で考えるにしても、株主名簿で株主がだれかを確かめておいてください。株式を売るのは、株主一人ひとりです。
事業譲渡の代金は、そのまま社長の手取りにはならない
社長が誤解しやすいのは、事業を譲った代金がそのまま自分の手元に入ると考えてしまう点です。代金を受け取るのは会社で、会社に残した借入や未払い、滞納している税金の支払いに充てていくお金になります。
当社が仲介する譲渡案件で、2026年1〜10月に買い手から受けた質問にも、「金融機関の借入・税金・社会保険料・未払金は、買い手が引き継がないということでよいか」というものがありました。社会保険料の滞納をいつまでに解消するか、取引先への未払いをだれが払うかも、買い手から確かめられる点です。
同じ時期に、「売掛金・未収金は譲渡の対象に入るか」という質問も受けています。売掛金や未収金を譲渡の対象に入れるかどうかは、代金とあわせて買い手と決めておく項目です。
代金には消費税も関わります。土地や株券などの有価証券の譲渡は、消費税の非課税取引です(国税庁タックスアンサーNo.6201)。それ以外の資産の扱いは、顧問税理士に確認してください。
もう一つ気をつけたいのが、税金の滞納がある会社が、身内の会社などへ安く事業を移すことです。法定納期限の1年前の日以後に、無償や著しく低い対価で財産を譲ると、受け取った側が受けた利益の限度で第二次納税義務を負います(国税徴収法39条)。第三者の買い手に、適正な対価で譲ることが前提です。
たたむ場合は、借入を返しきれるかどうかで道が分かれる
会社をたたむとき、最初の分かれ目は、会社の財産で借入や未払いを返しきれるかどうかです。返しきれるなら、株主総会で解散を決め、清算人が財産を処分して債務を払う、通常の清算で終えられます。
清算に入った会社に債務超過の疑いがあるときは、清算人は裁判所に特別清算の開始を申し立てなければならないと定められています(会社法511条2項)。特別清算は、まず解散して清算に入ってから、裁判所が関わる手続きです。
見分ける手がかりは、直近の決算書と今期の月次試算表です。貸借対照表で負債が資産を上回っていれば、通常の清算だけで終えられるとは限りません。司法書士や弁護士に、早めに見てもらってください。
社長が連帯保証をしている借入があるなら、会社をどう整理するかとは別に、保証の行方を確かめる必要があります。保証契約書の写しを出して、どの借入にだれの保証が付いているかを一覧にしておきます。
たたむにも、手元から出ていく費用がある
通常の清算でも、登記の費用がかかります。株式会社の登録免許税は、解散の登記が3万円、清算人の登記が9千円、清算結了の登記が2千円です(登録免許税法別表第一)。このほかに、官報公告の実費や司法書士の報酬が別に必要です。
破産を申し立てる場合は、裁判所に納めるお金が要ります。東京地方裁判所の基準(令和8年1月1日版)では、法人の自己破産申立ての管財事件で、予納金が最低20万円、これに法人1件あたり16,264円が加わります。金額は事案に応じて変わります。
これは裁判所に納める分だけで、弁護士費用は別にかかります。弁護士費用には全国一律の報酬基準が無く、事務所ごとに決められています。
たたむ費用の見積りは、登記なら司法書士に、破産の申立てなら弁護士に、事前に出してもらってください。登録免許税や予納金のように金額が決まっている分と、報酬のように事務所ごとに違う分を分けて並べると、手元の資金で足りるかを確かめやすくなります。
最初に用意するもの・確かめること
たたむか譲るかを考える前に、次のものを手元で確かめておくと、税金と費用の見通しが立てやすくなります。
1. 決算書(直近3期分)と今期の月次試算表。貸借対照表で、資産と負債のどちらが多いかを見ます
2. 借入・未払い・滞納の一覧。税金と社会保険料の滞納は、金額と納期限まで書き出します
3. 株主名簿。株式譲渡なら、売り手になるのは株主一人ひとりです
4. 土地・建物・車両・設備の一覧と、リース契約の一覧。消費税の区分や、買い手に引き継ぐものを決める元になります
5. 社長が連帯保証をしている借入がどれか。保証契約書の写しで確かめます
6. 顧問税理士への確認。事業を譲った場合と、たたんだ場合の税額の見込みを、それぞれ出してもらいます
すべてそろっていなくても、相談はできます。最初は決算書(直近3期分)と借入の一覧があれば足ります。
あさひ国際会計なら、こう進めます
あさひ国際会計は、赤字・債務超過の会社のM&Aと、経営者の連帯保証の解除を専門にしています。まず決算書と借入の一覧を拝見し、譲る場合とたたむ場合のどちらが合うかを、借入の額と会社に残る財産から一緒に整理します。
譲る形を選ぶときは、連帯保証の解除を見据えたスキームを設計し、ご提案します。成約した案件で、保証が残ったままになった例はありません。ただし、保証の解除には金融機関の同意が必要で、すべての会社で同じ結果になると言い切れるものではありません。
赤字・債務超過の案件は、おおむね2〜4週間で成約まで進み、相談した月のうちに成約することがほとんどです。報酬は成功報酬のみで、成約時に譲渡代金の中から精算しますので、手元から費用を持ち出す必要はありません。
破産を申し立てる場合は、弁護士費用と裁判所に納める費用を、ご自身で用意する必要があります。先ほど見たたたむ費用の見積りと並べて、手元の資金の負担を確かめてください。
たたむか譲るかで迷っている社長は、一度ご相談ください
他社に断られた会社、赤字が続いている会社、借入が多い会社でも、かまいません。平日の営業時間内のご連絡には、最短で当日に対応します。
なお、状況によっては、破産や清算などの法的整理のほうが適切な場合もあります。その場合も、税金や費用、保証の行方を含めて、どの道がよいかを一緒に整理します。
会社をたたむときにかかる費用は、資料にまとめています。
会社をたたむのに、いくらかかるか(https://asahi-int.com/download/kaisha-tatamu-hiyou/)
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