| 公開日 | 2026/01/19 |
|---|---|
| 記載者 | 藤澤文太税理士事務所 |
M&A
【医療法人の事業承継】現状の出資者を正しく把握されていますか?
認定バトンズDD調査人
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出資者の変遷は正しく把握されていますか?
創業(法人設立)時から株主(出資者)が何度か入れ替わっていたり、顧問税理士を何度か変えている法人で、出資の変遷をきちんと管理しているでしょうか?
最近頂いたM&Aや親族内承継のご相談の中で、下記の様な内容のものが何件かありました。
・出資が子供に贈与されたことになっているが、親も子供もあげた(もらった)記憶がない。
・法人税申告書別表2の記載内容と当事者の証言内容が異なる。
・顧問税理士が何回も変わっており、現在の顧問税理士は出資者の変遷を把握しておらず、別表2は前の顧問税理士が作成したものをそのまま丸写しして作成している。
・持分あり医療法人の設立認可申請時に名前だけ借りた第三者の出資者が数名いる。その人たちはすでに亡くなっている。
相続税の税務調査は「名義預金」「名義株」「名義保険」が重点的に見られますが、自社株の管理もきちんとしておかないと後で思わぬ追徴課税を受けることにもなりかねません。
M&Aによる第三者承継や認定医療法人制度を利用した親族内承継を行う場合でも、現在の出資者が不明確であれば、後々のトラブルになりかねません。
どのようにして現状の出資者を把握すればよいか?
設立からかなりの年月が経過している法人で出資者の変遷が不明確な場合はなかなか現状の出資者の状況をすべて正しく把握しなおすことは困難かもしれません。
例えば持分あり医療法人の場合は、少なくとも事業承継を行う前に下記の方法により現在の出資者の状況をできるだけ把握する必要があります。
①医療法人の設立時
医療法人設立認可申請書に設立当初の出資者名簿と出資額が記載されています。
②出資者がすでに死亡している場合
死亡した出資者が社員でもあった場合は、死亡により社員資格を喪失し、相続人は出資持分の払戻請求権を取得していることとなります。ただし、出資を引き継いだ相続人も社員である場合や、被相続人がそもそも社員でなかった場合はそのまま出資を引き継ぐこととなります。
③出資の贈与があった場合
贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる(民法549条)ため、勝手に出資者の名義が変わっていても贈与者や受贈者にその認識がなければ無効となります。
当時の贈与契約書(又は、必ずしも贈与そのものを立証することが出来る多は限りませんが贈与税申告書)等から、贈与の事実を明確にする必要があります。
④出資の払戻や増資
出資者兼社員が退社した場合に払戻請求権を行使している場合は社員の理事長に対する退社届や払戻請求書、増資した場合には増資に関する社員総会議事録、それぞれについての会計処理記録等を確認する必要があります。
⑤出資者名簿
出資者の変遷は、設立認可申請時以降は、持分なし医療法人へ移行する場合以外は行政機関へ届出等をすることはありません。したがって、出資者に変動がある都度法人で出資者名簿を最新のものに作成しなおして適切に管理する必要があります。
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