M&A
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2023/04/04

M&A・事業譲渡・事業承継の違いについて

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M&Aについて
一般的なM&Aは、複数の企業が合併することや、ある企業が別の企業を買収することを指します。 目的としては、企業の業績向上やシナジー効果の発生、市場シェアの拡大などが挙げられます。 また、譲受け側にとっても優秀な人材の確保、ブランド力や信用力、取引先などの取得にも繋がります。 譲渡側としても、後継者不在の問題の解決や、従業員の雇用を守れたり、資金調達ができたりします。 経営者の個人保証を解除できるメリットもあります。 不動産業におけるM&Aを見てみると、市場シェアの拡大や新規事業の展開、リスク分散などのメリットがあります。 例えば、不動産仲介業者同士が合併することで、顧客層の拡大や地域展開を促進することができます。 また、不動産開発会社が不動産買収を行うことで、自社の開発能力を活かして不動産の価値向上を図ることができます。
事業譲渡について
事業譲渡とは「会社の事業を譲り渡す」ことです。会社の事業のうち、全部または一部を譲り渡します。 事業譲渡の目的は、事業の再編や再生、新規事業の展開、資金調達などが挙げられます。 事業譲渡は、売却側企業が不採算事業から撤退することができる利点があります。 不動産業における事業譲渡については、事業主体である不動産会社が自社が保有する不動産関連事業(例えば、不動産仲介事業、不動産開発事業など)を、他の事業者に譲渡することを指します。 事業譲渡によって、譲渡元の不動産会社は、譲渡先の企業に事業を引き継いでもらい、事業の継続が図られます。 また、事業譲渡によって、不動産会社が手持ちの現金や資産を増やすことができ、新たな事業に着手するための資金調達などにも活用されることがあります。
事業承継について
事業承継とは「経営者から後継者に会社を引き継ぐ」ことです。会社の資産や経営を引き継ぐ方法です。 事業承継の目的は、企業の継続、事業の発展、雇用の維持などが挙げられます。 事業承継は、企業の事業継続性を確保し、社会に貢献することができる利点があります。 不動産業における事業承継については、代表者が引退や亡くなった場合、経営権や株式を相続人や後継者に引き継がせることを指します。 特に不動産業界においては、事業承継が課題とされることがあり、相続税や事業継続に関する問題が発生することがあるため、事前の対策が必要とされます。 事業承継には、相続人や後継者が経営に携わることになるため、経営の方針や戦略、資金調達など、事業継続に必要なスキルや知識が必要となります。また、相続税や贈与税に関する問題が発生することもあります。 事業承継を円滑に進めるためには、早期に事業継承計画を策定し、相続人や後継者に必要なスキルや知識を身に付けさせることが重要です。また、税務対策や法的手続きなども適切に行うことが必要です。
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