M&A
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2020/09/29

M&Aが失敗してしまう理由

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M&Aが失敗してしまう理由
M&Aを行い事業を大きくしたい経営者や事業を売却することによって多額の売却資金を手にしたい経営者も多いでしょう。 近年、M&Aは以前に比べ件数が増え非常に一般的なものになってきています。 社会人の方でM&Aという言葉を知らない方はほとんどいないでしょう。 テレビやインターネットでM&Aについて特集しているものを見かけることも多くなりました。 しかし、皆さんM&Aの成功率は実は30~50%程度と言われていることをご存知でしょうか? ではなぜM&Aは失敗するケースが多いと言われるのでしょうか? 今回はM&Aが失敗してしまう主な理由について説明をします。
買収対象企業の業績が悪化してしまう&コンプライアンス違反が発覚
M&Aの協議が進行している最中に買収対象企業の業績が悪化してしまうことやコンプライアンス違反が発覚してしまう事は決して珍しいことではありません。 このようなケースになってしまった場合はM&Aを実行する事はかなり危険といえるでしょう。 むしろM&Aを実行する前に発覚して良かったと思わなければなりません。 無理矢理M&Aを行っても期待していたシナジー効果を得ることができる可能性が低いものについては退く勇気を持つようにしましょう。
売り手企業と買い手企業の意思統一ができていない
例えば、売り手企業の従業員のコンセンサスが取れていないとM&Aの実行を行うことが難しくなるでしょう。 もちろんM&Aは超重要事項なので一部の役員にしか知らされていないことが多いです。 しかし、M&A事故後の人事制度などに明らかな不備があると有力な社員が辞めてしまう可能性が高くなります。 有力な社員が抜けてしまうと期待していたシナジー効果を得ることが難しくなってしまうでしょう。 M&A実行後の人事制度など社員の生活に関わるものはしっかりと整備しておくことが重要なのです。
デューデリジェンス不足
デューデリジェンス不足もM&Aの失敗理由の1つです。 デューデリジェンスとは、売り手企業の会社の状況を隅から隅まで調べることをいいます。 言葉にすると簡単ですがM&Aに不慣れの買い手企業が1から行う事は非常に難しいのが実情です。 財務状況1つとっても財務のスペシャリストでなければ本当の売り手企業の財務状況はわからないでしょう。 また売り手企業の人事制度等についてもしっかり理解しておかないとM&A実行後大量の社員が辞めてしまうことになりかねません。 デューデリジェンスは非常にデリケートな作業です。 お金はかかりますが専門家に頼ることをおすすめします。 M&A実行後多くの不備が出るよりも専門家に頼った方が結果的に経済的であるといえるでしょう。
まとめ
今回はM&Aが失敗してしまう理由について説明をしました。 最近テレビはインターネットでM&Aの派手な成功事例について見かけることが多くなりました。 しかしM&Aは非常に難しいものなのです。 期待していたシナジー効果を得られる可能性はひとえに事前準備や交渉にかかっているといって良いでしょう。 しかし多くの買い手企業はM&Aの不慣れであることが多いです。 期待しているシナジー効果を得るためにもぜひM&Aを検討する際はM&Aの専門家に相談することをおすすめします。 今回の記事がM&Aを実行することは非常に難しいことなんだと理解していただくきっかけになれば幸いです。
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