| 公開日 | 2023/10/08 |
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| 記載者 | 株式会社Ｙｕｎｉｔｅ |
M&A
事業承継（M&A）における税制上の優遇措置「事業承継税制」について
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事業承継（M&A）における税制上の優遇措置「事業承継税制」について
以前のコラム（https://batonz.jp/learn/expert_articles/3277）で記載したように、事業承継は国家としての課題であるため助成金や補助金も豊富であると同時に税制上の優遇措置もいくつかあります。
その中で、今回は代表的な税制上の優遇措置である「事業承継税制」をご紹介いたします。
事業承継税制には、①法人版事業承継税制と②個人版事業承継税制があります。
①法人版事業承継税制とは、後継者である受贈者・相続人等が、円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において、その非上場株式等に係る贈与税・相続税について、一定の要件のもと、その納税を猶予し、後継者の死亡等により、納税が猶予されている贈与税・相続税の納付が免除される制度です。（国税庁HP 法人版事業承継税制より：https://www.nta.go.jp/publication/pamph/jigyo-shokei/houjin.htm）
②個人版事業承継税制とは、青色申告（正規の簿記の原則によるものに限ります。）に係る事業（不動産貸付事業等を除きます。）を行っていた事業者の後継者として円滑化法の認定を受けた者が、個人の事業用資産を贈与又は相続等により取得した場合において、その事業用資産に係る贈与税・相続税について、一定の要件のもと、その納税を猶予し、後継者の死亡等により、納税が猶予されている贈与税・相続税の納付が免除される制度です。（国税庁HP 個人版事業承継税制より：https://www.nta.go.jp/publication/pamph/jigyo-shokei/kojin.htm）
つまり①、②の制度どちらでも、要件を満たせば贈与税・相続税の納税が猶予または納付が免除される制度です。
贈与税・相続税の最高税率が55%であることを踏まえると、納税が猶予されるだけでも資金繰りは圧倒的に楽になることでしょう。（国税庁HP：https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm）もし免除になったらそれだけで元が取れるかもしれません。
特に事業承継やM&Aは金額が大きくなることが多いので、その分納税額が多額となるため積極的に使用していきたい税制です。
（借金は最悪の場合、自己破産や民事再生法等や、倒産すれば支払いを免れることが法律でも認められていますが、税金はそのような規定がありませんので、税金から逃げることはできません。（破産法253条1項より））
上記税制を受ける要件は複数ありますが大きなところで、「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(経営承継円滑化法)の認定を受ける必要がございます。そしてその認定を受けるには、認定経営革新等支援機関（商工会や金融機関、税理士など）の指導及び助言を受けた旨を記載した特例承継計画の提出が必要となります。
（中小企業庁：https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_enkatsu_tokurei_yoshiki.htm
経済産業省 -経営承継円滑化法申請マニュアル：https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_enkatsu_zouyo_souzoku/manual_1.pdf）
内容をご確認の上、上記申請をぜひご検討ください。認定を受けるのに１～３カ月ほどは見ておきたいところですので早めのご検討をお勧めいたします。
納税は国民の義務ですので、ちゃんとする必要がございますが、ルールに乗っ取って減らせる税金を減らすのが、真の節税ではないでしょうか。
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