M&A
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2024/10/17

地元密着型M&A仲介業者が取り扱った 事業承継型M&Aの成功事例!【設備工事会社】

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はじめに
帝国データバンク公開したデータによると、2023年の後継者不在率は過去最低だったそうです。 依然として少子高齢化が進む日本で、後継者不在率が年々下がっているということは、これまでの自分の子ども=後継者という事業承継だけでなく、様々な方法によって日本の企業の価値が存続しているということであり、それ自体は非常に喜ばしいことです。 しかし、実際の数値を見てみると後継者不在率は53.9%(約14.6万社)にのぼり、いまだに半数以上の企業が後継者不在に悩まされています。 そこで今回の記事では、私が過去に取り扱った「事業承継型M&A」の事例を紹介したいと思います。
事業承継型M&Aを考えた経緯
事業承継型M&Aで会社を売却した事例を一つご紹介します。これは株式をすべて譲渡した例です。 家族経営の設備工事会社で、現社長が高齢になったため次世代への承継を考えたのですが、子どもたちの誰にも任せられそうにないという状況でした。 それほど規模の大きい会社でもなく、従業員は社長も含めて10名そこそこしかいませんから、社長はもうあきらめて将来的には廃業しようと考えていました。 しかし事業そのものは順調で黒字が続いていたことと、10名そこそことはいえ働いてくれている従業員のなかには20代の若者もいたので、廃業するのはかわいそうだという気持ちが芽生えて、M&Aを検討することになりました。 このとき社長は70歳くらいでまだまだ元気だったのですが、この年になるといつ怪我や病気に見舞われるかわかりません。この規模の会社だと社長が倒れたときに後継者がいないと、そのまま廃業になる危険性があります。 M&Aという方法があることを知った社長は、取引のある銀行に相談し、銀行から紹介されたのが弊社、絆コーポレーションでした。
M&A仲介業者は企業をどのように評価するか
最初の面談での印象は「条件が明確でわかりやすく収益力も相応にあり、アピールがしやすい案件」というものでした。 こちらの会社のM&Aでのアピールポイントは以下のようになります。 アピールポイント ・事業は安定して黒字が続いていて、ほぼ無借金経営である。 ・従業員に技術力があって、機械などの設備も整っている。 ・ニッチな特殊市場で信頼されていて、継続的に仕事を請け負うことが見込める。 ・社長がまだ元気で、「3年くらい時間がかかってもいい」と言っている。 逆にマイナスポイントとしては、以下のようなことがありました。 マイナスポイント ・儲かっているとはいえ、売上規模が数億円で、大手のターゲット外であること。 ・従業員が10名たらずで規模が小さく、社員の増員が必要。 ・会社名をそのまま残してほしいと希望している。 ・黒字は続いているものの、長期的に見れば安定的な受注に若干の不安がある。
買い手候補選定のプロセス
以上の条件から私が考えたのは、そのエリアに進出していない、土木工事会社や建設会社です。そのような会社がM&Aで同社を買収すれば、新たなマーケットと顧客を手に入れて、設備工事会社として成長できるようになるからです。 とはいえ、買い手探しは難航しました。財務諸表の数字だけを見れば非常にいい会社なのですが、問題となったのはその規模の小ささでした。 10名たらずの会社の場合、万が一その人たちがすべて辞めてしまったときに、会社のノウハウや技術力が失われてしまいます。そうなると、ニッチな市場で特殊技術が必要であるがために、たとえ顧客がいても仕事が継続できなくなってしまうのです。 もう一点、価格の問題もありました。財務諸表などから算定した価格について、社長は首を縦にふりませんでした。「安すぎる」と言うのです。 ・ ・ ・ ▼つづきはこちらから▼ https://www.kizuna-corp.com/column/setsubikouji/
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