公開日 | 2024/08/09 |
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記載者 | 北村経済研究所 |
中小企業支援
展示会を成功させるための3ステップ:準備・演出・フォローアップ
はじめに
いよいよ各種展示会シーズンとなってきました。
展示会は、企業にとって新規顧客の獲得やビジネス拡大を実現する絶好の機会です。 しかし、ただ出展するだけでは十分な成果は得られません。成功を収めるためには、戦略的な準備、魅力的なブース演出、そして積極的なアフターフォローの3つのステップが重要となります。
ステップ1. 事前準備:綿密な計画で成功を掴む
展示会で成果を上げるためには、綿密な事前準備が欠かせません。準備不足は、時間と費用を無駄にしてしまう可能性があります。
まず、目標を明確化 し、達成すべき具体的な数値を設定しましょう。例えば、営業担当者一人当たりの名刺交換数、獲得を目指す新規顧客数などを具体的に決めることが重要です。
次に、ターゲット顧客 を明確化します。既存顧客、休眠顧客、新規顧客など、それぞれに合わせたアプローチ方法を検討する必要があります。 既存顧客や休眠顧客には、展示会への招待状を送付したり、電話やメールで連絡を取り、来場を促しましょう。 特に、休眠顧客は、以前は取引があったものの、担当者変更やその他の理由で取引が途絶えている顧客です。展示会をきっかけに関係を再構築できる可能性を秘めています。 新規顧客に対しては、展示会限定のキャンペーンや特典を用意することで、関心を惹きつけ、商談につなげやすくする工夫が重要です。
ブースのデザイン も重要な要素です。顧客の目を引き、足を止めさせるような魅力的なブース作りを心がけましょう。 小売店の売り場をイメージした展示や、商品を実際に試せるコーナーなどを設置することで、顧客の購買意欲を高めることができます。 また、商品パッケージのダミーを多数用意し、ブース全体に賑やかさを演出することも効果的です。
ステップ2. ブース演出:五感を刺激する空間で顧客を魅了する
展示会では、多くの企業がブースを出展するため、自社ブースを目立たせることが重要となります。顧客の目を引き、足を止めさせるためには、工夫を凝らしたブース演出が重要となります。
視覚的なインパクト を与えるためには、大型のディスプレイや動画、照明などを効果的に活用しましょう。また、商品の世界観を表現した装飾や、顧客が足を運びたくなるような仕掛けを取り入れることも重要です。 例えば、試飲や試食コーナー、デモンストレーション、ゲームなどを設置することで、顧客の滞在時間を延ばし、商品への理解を深めることができます。
顧客とのコミュニケーションも大切です。笑顔で明るく接客し、積極的に話しかけることで、顧客との距離を縮めましょう。 商品知識はもちろんのこと、業界のトレンドや競合情報など、顧客にとって有益な情報を提供することで、信頼関係を築くことができます。 また、名刺交換はビジネスチャンスを広げるための重要な手段です。名刺交換の際には、相手の名前と会社名をしっかりと確認し、会話の内容をメモしておくなど、その後のフォローアップに役立つ情報を収集しておきましょう。
ステップ3. アフターフォロー:顧客との絆を深め、成約へと導く
展示会終了後も、顧客との関係構築を継続することが重要です。 迅速かつ丁寧なアフターフォローは、成約率向上に大きく貢献します。展示会で交換した名刺は、貴重な財産です。 顧客情報を整理し、それぞれの顧客に合わせたフォローアップ計画を立てましょう。
お礼メール は、展示会後すぐに送信することが重要です。 顧客の記憶が新しいうちに、感謝の気持ちを伝え、今後のビジネス展開につなげましょう。 メールには、展示会で配布したカタログや商品情報を添付すると、顧客の関心を再び惹きつけることができます。
電話や訪問によるフォローアップも効果的です。 顧客のニーズや課題をヒアリングし、最適な商品やサービスを提案することで、成約に近づけることができます。 また、展示会で得られた顧客情報や意見は、今後の商品開発や営業戦略に活かしましょう。顧客の声を真摯に受け止め、改善を繰り返すことで、より顧客満足度の高い商品やサービスを提供することができます。
展示会は、企業にとって大きなビジネスチャンスです。事前準備、ブース演出、アフターフォローの3つのステップを踏まえ、戦略的に取り組むことで、必ずや大きな成果を収めることができるでしょう。
本記事に関するお問い合わせ
北村真吾(中小企業診断士)
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