M&A
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2024/02/08

M&Aの失敗事例ご紹介! 経営者がM&Aを途中で辞めてしまう理由とは

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失敗事例その1:途中で一時的に業績改善する
経営者がM&Aを検討する際、会社の業績が悪化している場合があります。 しかし、M&Aの交渉が進行している最中に業績が回復し、会社の将来性が明るくなると、売り手の経営者としては「まだ、やれるかもしれない」と売却することがもったいなくなってしまうことがあります。こうした場合、経営者は自社の可能性を再評価し、M&A中止の判断をすることがあるのです。 このような事例で問題となるのは、根本的な問題が解決できていない点です。 昨今の日本において、M&Aを検討する会社が増えている大きな要因の一つとして、後継者不在問題が挙げられます。前述のように業績が一時的に回復したとしても、後継者が見つかったわけではないので、後になって「あの時に売っておけばよかった」と後悔することもあり得ます。 とくに経営者や役員、従業員が次々と高齢化しているケースでは、経営者が売れる時に売る判断をすることが大事と言えるでしょう。
失敗事例その2:提示金額が低かった
経営者はしばしば自社の価値を過大評価することがあります。 M&A交渉において提示された買収価格が、売り手の期待よりも低い場合、売却を躊躇するか中止する可能性があるのです。経営者は自社に対して強い愛着を持っており、それに見合った価格を望むのですが、多くの失敗事例はその設定価格に根拠がないパターンです。 たとえば、その自分での設定価格が純資産やのれん代などをどんなに高く評価しても、過大な自己評価の場合があります。また、1億円あれば老後も困らないから根拠なくほしい金額を設定する場合などです。 希望価格の設定が自分都合の場合は要注意。金額の条件が厳しすぎないかどうかをM&Aの専門家に相談することをおすすめします。
失敗事例その3:買い手の条件が厳しすぎた
M&A交渉において、買い手が厳格な条件を提示することがあります。これには価格だけでなく、契約条件などが含まれます。売り手がこれらの条件を飲むことができない場合、買い手から交渉の中止を申し出てくる可能性があるのです。 このような失敗事例でありがちなのは、売り手の見立てが甘すぎる点です。 たとえば、M&Aで複数の買い手企業が現れるのは事業の将来性や新規性など、とにかく成長性や収益性が高く、経営者が変わっても再現性が担保されているケースです。一方、多くの場合は一社買い手が現れるだけでも奇跡的なのに、自社の利益を優先するばかりに厳しい条件を提示してブレイクするパターンが珍しくありません。 繰り返しになりますが、自社の価値を客観的に判断してくれる専門家の意見を聞いた方が、M&Aは成功しやすいでしょう。
失敗事例その4:資金繰りがもたなくなった
M&Aは多くの場合、大規模な資金が必要となります。 買い手がM&Aを進めるための資金を調達できない場合、M&Aプロセスは途中で中断される可能性があります。また、再生案件の場合、スポンサーから支援いただくまでの資金繰りの問題は経営者にとって深刻な懸念事項です。 基本的には事業再生をするためにスポンサーを探し始またら、銀行から運転資金の融資はでません。なぜなら、スポンサーが見つかなければ、その会社は倒産するからです。そんな状況で銀行は融資してくれません。よって、事業再生を目指す場合、銀行への返済を止めてもらい、それで資金繰りをやりくりできる事業でないと、難しいのが現実です。 このような失敗事例に陥らないためには、売り手となる経営者は事業の存続の危機を感じたタイミングでしっかりとM&Aをする決断をすることが重要です。
失敗事例その5:売り手が何かを隠していた
M&A交渉中、売り手が重要な情報や問題を隠していた場合、買い手からの信頼感を失い、ブレイクすることがあります。特に法令違反や負債の隠匿は重大な問題となり、M&Aの中止や失敗につながることがあるのです。・・・ 【つづきはこちらから】↓ https://www.kizuna-corp.com/column/failures-2/
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