資金調達
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2023/10/31

銀行融資を受ける際にアピールするべき3つのポイント

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目次
1. はじめに 2. 社長が会社に貸しているお金は自己資本 3. 個人の不動産は自己資本 4. 強みや将来見通しをアピールする! 5. 事業価値を高める経営レポート
はじめに
中小企業診断士の渡邊賢司と申します。 今回は、銀行融資において、社長や経営者が注力すべき3つの要点について解説いたします。この内容は経営者だけでなく、専門家やコンサルタント、税理士の皆様にも有益な情報となると思いますので、最後までお付き合いください。 解説に入る前に、ひとつお聞きしますが、銀行から以下のような言葉を言われた経験はありませんか? 「債務超過のため、融資は難しい」 融資を希望する際に、債務超過との理由で融資が難しいと言われたことはありませんか? 「赤字が続いているため、融資は難しい」 同様に、赤字の状態が続いていることが融資の際にネガティブな要因とされたことはありませんか? 「担保が不十分であるため、融資が難しい」 多くの経営者は、不動産や他の資産を担保にできると融資がしやすくなると認識されているかと思いますが、担保が不足している場合に難しいと言われたことはありませんか?。 もちろん、担保は一つの要素として大切ですが、これらの要因も考慮しつつ、銀行融資を成功させるためのポイントを解説していきます。銀行が融資を検討する際に注視するポイントは予想以上に知られていないことが多く、これらの要点を理解することが重要です。
社長の会社への貸付金は自己資本
最初に挙げられる重要なポイントは、「社長が企業に貸し付けた資金は自己資本と見なされる」という点です。 企業が資金繰りに苦しむ際、社長が個人の円預金を企業に投入して業務資金を補充するケースは一般的です。例えば、社長が個人の資金を使って銀行の返済に充て、資金を循環させることがあります。 このような場合、貸借対照表(バランスシート)上では「役員借入金」として負債に計上されます。金融庁の規定によれば、この「役員借入金」は実質的には自己資本と見なされます。 なぜなら、負債(借入金)の部分が増加することで、負債・純資産の右側下部にあたる自己資本が拡大し、自己資本比率が向上するからです。例えば、自己資本比率が30%の企業があると仮定します。 上記の貸借対照表で負債の部に記載されている「役員からの借入金」を考慮することで、これが自己資本に変換され、「資本金・利益剰余金・役員からの借入金」が純資産となり、自己資本比率が40%に向上します。自己資本比率が高いほど、銀行からの融資を受けやすくなり、企業の信用度が向上します。
個人不動産は自己資本になる
次のポイントは『個人所有の不動産などが会社の借り入れの担保に入っているなら自己資本とみなすことができる』と金融庁が定めています。 例として、30%の自己資本比率の会社について説明します。 〜ここから先は下記リンクからお読みください〜 https://www.biz-recipe.jp/restructuring/kenji_watanabe2/
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