M&A
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2021/01/29

【M&Aを考えたら!】自社の魅力の見つけ方(強みや魅力の分析の重要性)

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買い手は決算の数値のみで判断するわけではありません
M&Aで事業の譲渡を検討するようになったら、自社の強みや魅力を見える化しておくことは重要です。 何らかの理由で、M&Aで会社を売却する、事業を売却するとなったとき、 より高く買ってもらいたい、短時間で優良な買い手を見つけてほしい、自社を正当に評価してほしいとお考えだと思います。 その際、決算書の数字、財務状況はいいに越したことはありません。 売上、利益、資産の多さ、適正さ、借入が少ない、自己資本が厚いなどなど。 しかし、バトンズの成約案件の約4割は赤字会社です。 私も、赤字で債務超過の企業さんの成約をお手伝いしたことがあります。 買い手は、決算書の数字だけを見ているわけではありません。 買い手の多くは、自社のリソースと組み合わせたら、どんな成長発展ができるか、 自社にないリソースがほしい、それが入れば新しい発展の可能性が広がる、 あるいは新しい地域や新しい事業領域にチャレンジしたい、その足掛かりとして相手を探したい・・・様々な視点で考えています。 さらに当社が引き継げば、自分が経営すれば、立て直せると考える買い手さんも多いものです。 ですから、決算の数字がよいことは、もちろんいいのですが、同時に目に見えない自社の強みや魅力をきちんと理解して、アピールすることが重要です。 まぁ最終的にはその魅力は決算の数値に表れるものなのですが。
「強み」と「弱み」
自社の強み、魅力を分析するためには、 当社の強みは何か、弱みは何かを一度分析してみましょう。 まず、強みや弱みは自社の内部に関するものです。 業界の景気がいいと変わるとか、法律が変わってコストがかかるなど自分達ではどうしようもない外的なものは除きます。 自分達で直接影響を与えることができるもの、改善できるものです。 たとえば、強みは、「優良な顧客を持っている」、「独自の生産技術を持っている」などです。一方弱みは、「営業力が弱い」とか、「財務基盤がぜい弱だ」などです。 強み、弱みは見方によって変わります。 たとえば、「社長の強力な営業力」は強みとしてとらえることもできますし、社長がいなくなったら、社長頼みの属人的な営業体制と弱みとしてとらえることもできます。 強み、弱みは相対的なもの。 自分達は、強いと思っていても、競合他社がもっと強ければ、強みになりません。 逆に、自分たちは弱いと思っても、競合他社がもっと弱ければ、弱みになりません。 あくまで、他社と比べて、競争相手と比べて評価します。 弱みを補完する相手がいたらどうなるか。 たとえ弱みがあったとしても、M&Aを想定するなら、その弱みを補完してくれる相手が買い手だったらどうなるかを考えてみましょう。 たとえば、自社には技術があるが、販路や営業力が弱いとして、販路があり、営業力があるが、技術を欲しがっている買い手がいれば、弱みにはなりません。 どんな相手とマッチングしたら自社を一層引き上げてくれるのだろうかを想像しながら、そのネタである、強みや弱みを考えてみましょう。 とはいうものの実は、強みの分析は結構難しいものです。自分では自分の強みがわからないということは結構あるものなのです。第三者を交えてディスカッションすると結構気づきがあるものです。
強み、弱みを考える切り口
自社の強みは結構自分ではわからないものなのです。 いくつかの切り口で考えてみると整理しやすいかもしれません。 例えば、 ビジネスモデル: いわゆる「儲けるしくみ」です。自社の儲けるしくみはどのようになっているのか。これは、商流やサプライチェーンでの自社のポジションから考えるとよいでしょう。 商品力・サービス力: 顧客ニーズにどのように適合し、他社との差別化ができているか、顧客に選ばれる理由は何かを考えていきます。 生産力・技術力: 製造業の場合、ものづくりにおける技術やノウハウ、生産設備などにおいて他社と比べて、どのような優位性があるかを考えていきます。 許認可等: 業種、業界によっては、事業を行う、あるいはある一定規模以上の案件を取り扱う場合に許認可等が必要になる場合があります。その許認可がどの程度価値あるものかを考えます。 従業員・組織力: 従業員の数、能力および年齢構成など、従業員一人一人の能力に特筆したものは無くても組織力やチーム力で利益を生み出せるなら非常に強いウリになります。 その他: 一つ一つの項目は秀でていなくても、総合力として優れている場合もあります。あるいはIT化進んでいて、業務効率が高いなど、様々な視点で自社の強みを探していきましょう。 次回以降、いくつかの項目について考え方や事例を紹介していきたいと思います。 中小企業の場合、「強みなんかないよ、弱みばっかりだよ」 とおっしゃる社長さんも多いのですが、いままで生き残ってきたということは、 なにかしら、必ず強い部分があるはずです。でなければ、生き残れません。 M&Aを考えるなら、自社の強みや魅力を見える化しておきましょう。 この内容は、YouTubeでも情報提供しています。ぜひご覧ください。 https://youtu.be/vxzf7erpkDk
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