中小企業支援
97
2021/01/22

【廃業を考える前に!】改めて親族・従業員から探す

記載者情報
後継者探し・・・見つからない?見つけていない?
親族内承継は年々減少傾向にあり、近年では4割に満たない割合になっています。従業員承継は微増傾向にあるものの3割程度に留まっています。 これからの事業承継は、親族や従業員の中からだけで後継者を見つけることは難しくなっていくと思われます。 一方、後継者候補がいない企業の状況を調査したアンケート結果には、 経営者が70歳以上の企業で、「候補者を探す時期ではない」、「後継者候補についてまだ考えたことがない」と答えた企業が4割近くあるのです。 経営者が60代の企業では、「候補者を探す時期ではない」、「後継者候補についてまだ考えたことがない」と答えた企業が半数を超えています。 これは、後継者がいない・見つからない、というよりも探していない、見つけていないといえるのではないでしょうか。 いつかは必ず対処しなければならない問題です。問題を先送りせず、一度きちんと検討するべきですね。
事業計画と事業承継計画の2つの計画を共有する
事業承継のご相談を受ける中で、後継者候補に「次の社長をやってくれないか」と打診したものの曖昧な返事のまま時間が過ぎているというというご相談を受けることがあります。 (1、2件ではありませんから、結構な数の企業さんでこのような状況にあるのではないでしょうか) なぜ、このような状況になってしまうのでしょうか。 なぜ、後継者候補は意思決定できないでしょうか。 もちろん様々な事情があると思います。 一つには、後継者候補が意思決定するに足る情報が十分に与えられていないのではないかと私は考えています。 当社の経営内容、財務内容、資金繰りの状況はどんな状況なのか? 当社の強みは何か、弱みな何か、顧客との関係性は、従業員をどうコントロールすればよいか? 当社の事業の先行きは、経営課題は何か、これから何をすれば経営は円滑に進むのか? 社長の持つ情報と後継者候補が持つ情報は圧倒的な差があります。 その情報量の差を少しでも埋めてあげる努力が必要だと思います。 「事業計画」・・・自社の経営状況を分析し、当社の課題とアクションプランなどを作成する。 「事業承継計画」・・・代表取締役の交代時期、自社株式の承継時期や方法、後継者教育の期間と内容などを作成する。 この2つの計画を作成して共有する(できれば後継者候補と一緒に作成する)ことで後継者候補の意思決定の背中を押してあげることになるのではないでしょうか。 この内容は、YouTubeでも情報提供しています。ぜひご覧ください。 https://youtu.be/Xkr3iNKOF-4
関連コラム