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SaaSに特化した人材紹介事業、その成長を願って決めたM&A

2021年10月19日

「本当は起業するつもりはなかったんです」と笑うのは、SaaSに特化した人材紹介事業「SaasAgent」や全自動の受注プロセス高速化SaaS「SmartDeal」など、幅広く事業を手がける株式会社ナッツ代表取締役の石塚卓也様。今回、経営の選択と集中のために人材紹介事業を譲渡して新たな展開へと進まれる石塚様が、どんなきっかけで事業を立ち上げ、ひとりの事業家として活躍されるに至ったのか。そして、どのように初めてのM&Aを進めてこられたのか、お話を伺ってまいりました。

転職を繰り返し、見つけた“天職”は世の中の「不」を解消する事業家という道

大学生だった頃、大手の会社に就職して安定した生活を手に入れたいと考えていたという石塚様が思い描いていたのは、“大企業の窓際族“という将来。

「学生時代のアルバイトの経験から、自分は働くのが好きじゃないと思ってました。そして、勝手なイメージで、大手と中小とを比べたら、同じ仕事量をしていても大手の方が高いお給料をもらえると考えていたんです。

だから、大企業の窓際族くらいが、自分にとって丁度良いポジションだと本気で思ってました。」と明るく笑う石塚様は、まさか自分が起業することになるとは、当時、夢にも思っていなかったとのこと。

「でも、就職活動がうまくいかず、初めて入った会社は数週間で辞めてしまいました。その後の会社も数ヶ月。その次は、フリーランスで営業代行をしていたのですが、その傍ら、自分と同じように営業で自立していこうとする人たちを集めたコミュニティ作りをしていまして。

その時に、自分みたいなキャリアに悩んでいる人たちは世の中にたくさんいる。その人たちのために、何かできないだろうかと考えたんです。具体的には、人材紹介やキャリアサポートの事業をやりたいと思いました。そして、時代のニーズを踏まえ、市場価値が高まってきているという理由で、このSaaSに特化した人材紹介業を立ち上げたんです」とのこと。

「成長がマンネリ化している」それが、事業譲渡をすることに決めた率直な理由

そんなSaaSエージェント事業は、2020年4月にスタートしてから時代の流れを味方につけて、わずか1年半で急成長を遂げたものの、もう一段、この事業を大きくしようとすると大きな資本力が必要で、同時に時間もかかることも分かってきた、と語る石塚様。

「良くも悪くも、この事業は安定しているんです。2021年の7月で丁度第3期が終了したのですが、1年前と同じことをやっているな、という感覚がありました。そして、ここから更に成長させるための資本もリソースも、今の自社にはないこともわかっていました。

このままでは、クライアントにも大きな価値を返せない。特に、この半年は、他の2つの事業もやりながら手一杯で、ほとんどリソースが割けませんでした。きっと成長スピードは3分の1くらいになってしまっていたと思います。

こんな状況が続くようなら、自分以上の基盤と資本を持っている方に渡した方がいいと思ったんです」とおっしゃる石塚様は、明確な買い手のイメージと条件を持ってM&Aの検討をスタートされました。

そんな石塚様の元に集まった問い合わせの数は、全部で10社。そのうちの4社と面談されたそうですが、もちろん決め手は「基盤と資本力で、この度、当該事業を引き継ぐことになった株式会社ガイアコミュニケーションズの栗原様は、1992年設立の歴史とノウハウを持つ優良企業。

「買い手候補の中には、自分と同じような方もいて、非常に共感できました。ですが、この事業を見切ったから譲渡するわけじゃない。自分に潤沢な資本とリソースがあれば続けたいと考えていた、将来性のある事業なんです。だから、譲渡後も伸びていってほしいと心から思っています。

でも、もし自分と同じような境遇の人に渡したら、自分が抱えているのと同じような結果になってしまうかもしれない。そういった観点から、自分とは全く異なるバックグラウンドをお持ちの栗原さんにお願いすることにしたんです」とのこと。

初めてのM&Aは「仮説検証の連続」

そんな石塚様にとって、今回のM&Aはもちろん初めて。それでも、M&A関連サイトに登録したり、いろんな人に話を聞いたりしながら流れを掴み、自力で進められた石塚様。

「バトンズも、業界の中では名前を聞いたことがあったので、とりあえず登録してみたんですが、登録した当日に電話がかかってきたのが好印象でした。その後、担当の方がいろいろサポートしてくれたのも助かりました。

とはいえ、全てが手探りで。買い手候補の方と面談している時も、この後、何をすればいいんだろうと、ふと思ったりしながら面談していました。それくらい、右も左もわからない状態で進めていました」と笑う石塚様に、今回のM&Aで意外だったことはなかったのかお伺いすると「大きな意外、というのはありませんでした。未知の取り組みに対する基本スタイルは、仮説と検証を同時に繰り返しながら進めていくタイプでして。なので、事前予測に対する大きな上振れや下振れはなかった気がします。

強いて言うなら、問い合わせが10件も来たのには驚きましたね。これは実際に登録してみないとわからなかったので、まずは登録してみてよかったと思ってます。また、やり取りや面談をこなしながら市場側の声を聞くことで、徐々にこの事業の客観的な立ち位置や評価が見えてきたので、私みたいなタイプの人間は、まず動いてみると良いと思います。」とのこと。

こうして、無事に譲渡を決められた石塚様の未来に向けた抱負は、ずばり「長期間、走り続けられる経営者になること」なのだそうで「残りの事業も、実は既に譲渡することになっています。これからは、0→1を創るだけの事業家ではなく、それを100や1000にも育てられるような経営者になれるよう頑張りたいと思っています」と笑う石塚様には、かつて「窓際族になりたい」と考えていた青年の見る影もなく、仕事を心から楽しまれているご様子でした。

最後に、ご自身のM&Aを振り返った感想をお伺いすると「M&Aには決まった型なんてないと思います。きっと10人いたら、それぞれ背景もケースも全然違うだろうから、そこには10通りのやり方があると思うんです。だから、枠に当てはめ過ぎると“自分はこうしたい”というものとは違う仕上がりになってしまう恐れもある。いろんな人に話を聞いて、いいなと思ったエッセンスを少しずつ取り入れて、自分なりにカスタマイズした方がいいと思うんです。

まずは、自分がどうしたいのか、というのを考えることが非常に大切だと思いました」とのこと。こうありたい、こうしたいという目標を常にお持ちの石塚様らしいお言葉だと感じました。

石塚様の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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