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カフェって実際のところ儲かるの?カフェ経営の魅力と開業方法

2020.03.06

「地元の人に愛される素敵なカフェを始めたい」「引退したら田舎でカフェを開業したい」と、カフェを開業したいと思っている人が気になること。

それは開業資金や実際の利益ではないでしょうか?

カフェ経営は必ずしも大きく儲かるビジネスではありません。開業から3年持たずに廃業するケースも少なくないため、利益を上げるためにはなるべく開業の費用を抑えることが重要です。

本当にカフェ経営で利益を出せるの?

「カフェ経営って儲かるの?」という疑問に対し、おそらく大半の現役カフェ経営者や元・カフェ経営者は、「難しい」「儲からない」と答えるでしょう。

なぜならカフェの経営は客単価が低い上、回転率も良くありません。あるカフェ経営者に話を聞くと、「収入は開業時月収10万円、1年で月収10~20万円、2年で月収30万円に到達できれば上出来」と回答しています。

では、日本におけるカフェ・喫茶店業界の現状を見てみましょう。
帝国データバンクの「喫茶店・カフェ経営業者 1180 社の経営実態調査(2018年版)」によると、全国の喫茶店・カフェ経営業者1,180社の2017 年の売上高合計は、前年度4.6%増の6,415億3,200万円となり、拡大傾向が続いています。

売上高の拡大を牽引するのはスターバックスコーヒージャパン、ドトールコーヒー、タリーズコーヒージャパンといった大手カフェチェーンで、この上位3社が売上高の42.6%を占めているのが現状です。

 

社名 2017年売上高(百万円)
スターバックスコーヒージャパン 170,984
ドトールコーヒー 72,560
タリーズコーヒージャパン 30,268売上高合計 641,532

参考:https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p180801.pdf

 

日本ではコーヒーの消費は堅調であることからユーザーが固定化しやすく、業績を安定させることはそれほど難しくありません。

しかし、個人経営や小規模法人のカフェ経営はマニュアル化された大手カフェチェーンとは異なり、スタッフ確保の問題やエリアのニーズに合ったサービスの提供、サービスの品質向上や均一化など、経営の舵取りの難易度は高くなります。

カフェ経営で利益を出すには、このような現状を把握した上で、軌道に乗せるまでの資金繰りや売上確保を考えていくことが重要です。

カフェの開業資金を試算

カフェを開業するには、最初に経費をかけすぎないことが大切です。小さく始めることで資金繰りが楽になり、精神的にも負担が少なくて済みます。

一例として、10坪・賃料15万円のカフェの開業資金、開業から経営が軌道に乗るまでの運転資金を試算すると次のとおりです。

※おおよその金額の中央値をとって計算しています

物件取得費 150万円
内装工事費 270万円
厨房機器購入費 100万円
食器・備品購入費 100万円
運転資金 100万円
合計 720万円

 

それぞれの費用について詳しく見ていきましょう。

物件取得費(150万~300万円)

カフェを開業する際に必要な物件の取得費用です。物件には2種類あり、1つは前の飲食店の内装や設備がそのままの「居抜き」、もう一つは基礎構造がむき出しの「スケルトン」です。物件取得費は物件の種類や出店地域によって変動します。

たとえば、東京都新宿区信濃町にある9.4坪の喫茶店居抜き物件は、賃料が15万2,280円、敷金・保証金は合計して賃料の15ヶ月分がかかります。

参考:https://inuki-ichiba.jp/rent/

さらに、そのほかにも物件の契約からカフェがオープンするまでの間の「空家賃」として、1~2ヶ月分の賃料も考慮しておく必要があるでしょう。

内装工事費(270万円/)

物件を取得したら、次は開店の前日までに内装工事を終わらせなければなりません。
内装工事費の内訳は設計費、材料費、家具・インテリアなどで、かかる費用はカフェのデザインによって異なります。一般的なカフェの場合は、1坪あたり20万~50万円となることが多いようです。

居抜き物件の場合は、既存の内装を活用することで、内装工事費を節約することもできます。

厨房機器購入費(50万~200万円)

カフェがコーヒー専門店なのか、軽食やアルコール類も提供するかなど、コンセプトによって必要な厨房機器は大きく変わります。

コンセプトに関わらず必須となる厨房機器には、業務用の冷蔵庫、製氷機、ガスコンロ、シンクなどがあります。すべて新品で購入するとなると50万~100万円程度、他に軽食提供用の調理器具や食洗機まで購入すると200万円以上かかることもあります。

初期費用を抑えるために中古品を購入するという方法もありますが、その場合は後々のメンテナンス費用も考慮しておかなければなりません。

食器・備品購入費(100万~200万円)

食器・備品は内装と並んでカフェの雰囲気を決定する重要な要素のひとつです。

こだわりのソファやテーブル、チェアを購入するとそれだけで100万円を優に超えるでしょう。一方で、家具量販店の商品はコストを抑えられるものの、カフェの独自性を発揮しづらいというデメリットもあります。

カフェの規模にもよりますが、20席程度で100万~200万円を想定しておくと良いでしょう。

運転資金(100万~200万円)

運転資金はカフェの経営を軌道に乗せるまでに最も重要な資金です。開業間もないために赤字が続いても、運転資金さえあれば廃業は免れることができます。
運転資金は、開店から6ヶ月で赤字から黒字へ転換するという試算であれば、賃料のおよそ10ヶ月分が目安です。

カフェ開業の魅力

経営を続ける難易度が高く、儲からないとさえ言われるカフェ開業にはどのような魅力があるのでしょうか?

オーナーが店に立たなくても良い

カフェオーナーはカフェの経営、コンセプトの立案、内装や家具・備品類の購入の検討、スタッフを教育するといったさまざまな仕事があります。

小規模なカフェであれば、オーナーが一人でお店を切り盛りすることもできますし、オーナーが店には立たず、自分以外の店長やスタッフを雇用して、自身は経営に専念するという選択をすることもできます。

カフェの経営は特別高度なスキルは必要なく労働量もそこまで多くないので、比較的小さな規模で運営を始められるところが魅力の一つです。

広告費がかからない業態

カフェの広告にはチラシの配布やショップカードの配布などが挙げられますが、現在の主流はSNSやレビューサイトを活用した「口コミ」とされています。

さらに、カフェを利用するユーザーは「近いから」や「たまたま見つけた」という理由で来店することが多く、さらにリピーターが生まれると業績安定しやすいという魅力があります。

失敗しないための、カフェの開業方法

ここまででカフェの開業は難易度が高いことをお伝えしましたが、うまく軌道に乗せていくためにはどのような方法をとれば良いでしょうか。

自己資金+融資で開業

大半のカフェ開業が自己資金+融資のケースです。会社員時代の貯金と銀行や信用金庫、日本政策金融公庫などから融資をしてもらい、開業資金と運転資金を調達します。

金融機関では「開業融資」という制度(ローン商品)を利用することにより、実績や社歴がなくてもまとまった資金を融資してもらうことができます。しかし、希望する融資額を達成するためには、明確な事業計画書とコンセプト、開業する本人の熱意で融資担当者の面接をクリアしなければなりません。

スモールM&Aで開業

既存のカフェや喫茶店を買収、事業承継をする「スモールM&A」による方法もあります。

たとえば、老舗の喫茶店のオーナーが高齢を理由に店を300万円で譲りたいとの申し出があった場合、300万円で店舗、厨房機器、家具等、さらには顧客まで引き継いで開業することができます。スモールM&Aを活用すれば、開業時の資金、カフェ経営のノウハウなどさまざまなハードルを一気に飛び越えられます。

カフェ経営は難しいが、そのぶん魅力がある

カフェ開業の魅力と具体的な方法について解説しました。

ここまでお伝えしたように、カフェ経営は安定して利益を出すことは可能ですが、決して儲けが大きいビジネスとはいえません。しかし、地域の住民に愛され、憩いの場になるという得難い価値があることもまた、カフェ経営の大きな魅力です。これからカフェを経営してみたいという人は、ぜひ開業手段のひとつとしてM&Aも検討してみてください。

 

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