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M&Aの着手金の相場はどうやって決まる?支払う前に気を付けたいポイントを解説

2020.12.11

M&Aを行う場合、利用するM&A仲介会社によって着手金の有無や金額が大きく異なります。上場しているM&A仲介会社であれば数百万円という着手金が必要になるケースもありますが、着手金の相場や意義を把握しておくことで、自身がM&Aを行う際にその着手金が妥当な額なのか判断できるようになるでしょう。

この記事ではM&A仲介会社に支払う着手金の相場や着手金の意義、その他の報酬について詳しく解説します。

M&Aで支払う着手金とはどのような費用なのか

M&Aを行うためには譲渡企業と譲受企業のマッチングが必要不可欠です。そのマッチングを担ってくれるのが、M&AマッチングプラットフォームやM&A仲介会社です。

着手金の支払いが必要になるのは、M&A仲介会社に依頼した場合です。一般的に中小零細事業者である場合はプラットフォームを活用してマッチングを行い、上場企業など大規模な事業者の場合はM&A仲介会社にマッチングを依頼します。

M&A仲介会社に着手金を支払う理由としては「最適なマッチングを実現するためにかかる工数への対価」としての意味合いが強くあります。譲渡企業の状況や展望を丁寧にヒアリングしたり、そこから逆算して最適な人材を探したりするための対価として、着手金を設定している仲介会社が多いのです。

なかには中間金や成功報酬のみで請け負ってくれる仲介会社も存在しますが、サービスの質やM&Aアドバイザーの能力は、支払う報酬額に比例して高くなっていくというのが一般的な考え方です。

M&Aの着手金の相場はどれくらい?

M&Aの着手金は仲介会社によって様々です。0円の企業もあれば数百万円の着手金が必要となる仲介会社も存在するため、一概に相場を算出することはできませんが、価格帯の幅としては0~200万円程度と考えられます。

また、着手金の金額は相談した企業の資産総額や案件の難易度によって変動することもあるので、いくつかの企業に絞って相談を行い、着手金やその他の報酬額について比較検討してみることをお勧めします。

その際に覚えておきたいのが、レーマン方式というM&A仲介会社へ支払う報酬額の算定式です。

相場を学ぶために身に着けたい「レーマン方式」という算定式

レーマン方式とは、ドイツの経営学博士であるレーマン氏にちなんで名づけられた「M&A仲介会社の報酬額の相場表」のことです。レーマン方式では「取引金額」をベースにM&A仲介会社へ支払う報酬額の相場を算出します。

レーマン方式は以下のように表されます。

取引金額 報酬利率

5億円までの部分 5%
5億~10億円の部分 4%
10億~50億円の部分 3%
50億~100億円の部分 2%
100億円以上の部分 1%

例えば30億円のM&A案件を成功させた場合、M&A仲介会社へ支払う報酬額をレーマン方式で算出してみましょう。まず30億円を取引金額ごとに切り分けて利率をかけていきます。

 

・5億円までの範囲(①)に当てはまるのは5億円分です。①には5%の利率が適用されます。残りは25億円です。

・5億~10億円の範囲(②)に当てはまるのは5億円分です。②には4%の利率が適用されます。残りは20億円です。

・10億~50億円の範囲(③)に当てはまるのは20億円分です。③には3%の利率が適用されます。

 

①、②、③をそれぞれ計算すると、以下のようになります。

 

①=5億×5%

→2500万

②=5億×4%

→2000万

③=20億×3%

→6000万

2500万+2000万+6000万=1億500万円

 

このように、30億円の場合の報酬額の相場が1億500万円であると分かりました。レーマン方式を用いることで、大体の相場額を割り出すことができます。

M&A仲介会社に支払う費用は着手金だけではない

M&A仲介会社に支払う費用は、着手金だけではなく、企業によって様々な項目が用意されており、金額もまちまちです。あらかじめどのような項目があるのか把握しておくことで、混乱せずに比較検討できるでしょう。

相談料

正式に依頼する前に支払う費用を相談料といいます。「相談は無料」と謳う企業も増えてきましたが、相談料を設定している企業も少なくありません。

着手金

M&Aの案件に着手する際に支払う費用です。本格的な依頼を行い、受理された際に支払うことになります。

中間金

M&Aのステップの途中で支払う費用です。基本的には、「基本合意書の締結」のタイミングで発生します。

成功報酬

M&Aが成立し、クロージング(最終契約)を完了した際に支払う費用です。

デューデリジェンス費用

M&Aの譲受企業が、譲渡企業の財政状況や権利関係を調査する際に支払う依頼料です。

その他雑費や依頼費用

M&A仲介会社が出張を行ったり、別途専門家へ依頼する際に発生した費用がここに組み込まれます。

ネットの台頭で変わったM&Aの着手金の相場観

M&Aの着手金は、インターネットの台頭によって大きく変化しました。ここからは、インターネット上でのM&Aが盛んになった現代における着手金の相場観について詳しく解説していきます。

M&A仲介会社とインターネットプラットフォームの役割を理解する

M&Aマッチングプラットフォームの登場によって、インターネット上でM&Aを完結することができるサービスが浸透しています。プラットフォームを利用する場合は着手金が不要なだけでなく、その他の費用についても一切かからないのがメリットです。

また、プラットフォームによってはM&A実務をM&Aアドバイザーに委託することができ、自身の手間とリスクを掛けずに交渉を進めることも可能です。場合によっては譲渡企業と譲受企業が相対で交渉を行うことも可能ですが、M&A後に発生したトラブルにかかる損害は自分で保証しなければならないため細心の注意が必要です。

それを踏まえると、仲介会社へ支払う着手金はいわば「しっかりと仲介します」という仲介会社の責任に対して支払う費用とも言えます。

費用に対してサービス内容が妥当か検討しよう

上記の内容も踏まえつつ、まずはプラットフォームを活用すべきか、着手金を支払って仲介会社を利用すべきか、専門家に相談しつつ見極めていくことが大切です。

M&Aは企業の規模や案件の特徴によって手法が大きく異なります。メリットを最も享受できる方法を選ぶのが重要と言えるでしょう。

M&Aでかかる費用を把握して慎重に検討しよう

M&Aでかかる費用は多岐にわたり、その金額は利用する企業や案件の規模によって異なります。まずはこの記事を参考にM&Aでかかる費用の概算を計算してみて、仲介会社に依頼すべきか検討しましょう。なるべく費用を抑えて専門家がいるプラットフォームを活用したい場合は、バトンズに在籍するM&A経験豊富なアドバイザーへ一度ご相談することをおすすめします。

 

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