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2020.04.23

Step5:企業調査(デューデリジェンス)の進め方

企業調査(デューデリジェンス)とは?

これまでのM&A交渉で、買い手の皆様が見てきた資料(決算書、概要書など)、売り手から聞いてきたことの実在性や網羅性を調査する手続きを、企業調査(デューデリジェンス)と呼びます。

企業調査は、かなりの専門知見が必要となるため、外部の調査人に委託することが一般的となります。

現金残高は一致しているか、売掛金は回収できるか、在庫が劣化しておらず量は帳簿とあっているか、帳簿にある固定資産の時価はどの程度か、社会保険や残業代の未払いはないか、役員報酬や節税対策を踏まえた正常収益力はどうか、取引先との契約は引き継げるか、許認可の有効期限はいつまでか、前期決算以降の資金繰りがどう変化しているか、など。企業調査にはいくつかの論点があります。

小規模M&Aでは、この企業調査をスキップしてしまい、後になって聞いていたことと違う、といったトラブルが散見されます。一方で、一般的なデューデリジェンスを専門業者に委託すると、調査期間1ヵ月~1.5ヵ月、数百万円の費用がかかってしまうものでした。

バトンズでは、小規模M&Aの論点に特化した「バトンズDD」というサービスを開発し、バトンズに登録している支援専門家が提供しています。ぜひ、バトンズDDを活用いただき、後々のトラブルの原因となりやすい企業調査を実施することをおすすめします。

 

企業調査の主な観点

一般的な企業調査では、「財務・税務」「労務」「法務」「ビジネス」といった観点があります。小規模M&Aでは、財務・税務を中心に、対象会社・事業の特性によって論点を絞って実施することをおすすめします。

 

観点 一般的な企業調査の論点(例)

財務・税務

現金・預金の残高一致

売上債権・金銭債権の回収可能性

棚卸資産の資産性

有価証券の時価評価

保険積立金の時価評価

倒産防止共済の加入有無と手当額

土地の時価評価

保証金・敷金の資産性

繰延資産の資産性

非経常的な損益の把握

役員報酬、役員退職慰労金繰入額の把握

法廷福利費への影響把握

減価償却不足分の確認

節税対策の把握

後発事象の把握

過去の税務調査結果の把握

労務 労働組合の事前協議条項の確認

就業規則・三六協定の確認

労基署の過去調査の確認

社会保険・労働保険の加入状況の確認

未払給料、未払社会保険料の確認

賞与引当金、退職給付引当金、役員退職慰労金の規程確認

法務 会計方針の把握

株主の変遷の確認

許認可の確認

関連当事者取引の確認

取引先とのCOC(チェンジオブコントロール)の確認

コンプライアンス違反有無の確認

環境問題有無の確認

ビジネス 会社沿革の把握

市場環境の整理・把握

ビジネスモデル・ビジネスフロー(事業内容、事業所、従業員、取引先など)の整理・把握

ライセンス・知的財産権の確認

キャッシュフロー、損益分岐点の把握

 

バトンズDDのご紹介

買い手の皆様と事前に論点、調査範囲を合意し、約2~3週間、数十万円~100万円以下(調査範囲に応じて変動)で企業調査を実施できます。

バトンズ上の支援専門家一覧で、「バトンズ認定DD専門家」というバッチのある支援専門家がサービスを提供しています。

支援専門家一覧画面

 

企業調査のステップ

ステップ1:委託会社の選定、契約

企業調査は専門知見が必要となるため、外部調査会社(支援専門家)を選定します。バトンズDDであれば、バトンズサイト上の支援専門家一覧より相談・依頼できます。

 

ステップ2:売り手への資料依頼(約1~2週間)

委託した会社より、売り手へ収集資料の依頼をします。必要に応じて買い手の皆様からの資料提示もお願いすることになります。

 

ステップ3:現地調査・インタビュー(数日~1週間)

委託した会社が主体となり、売り手へのインタビューや現地調査を行います。小規模M&Aでは買い手の皆様も同席することが多くなっています。

 

ステップ4:調査結果報告書の受領、最終条件交渉

委託した会社より、調査結果レポートを受け取れます。この報告書をベースに最終条件交渉を行います。アドバイザーがいる場合、条件調整はアドバイザーがリードしてくれます。

 

ココがポイント!

ポイント①:企業調査のスキップはトラブルのもと

小規模M&Aでは、売り手の会社・事業の論点が少ない場合が多くなります。かといって、企業調査を全てスキップしてしまうのは、後から「それは聞いてなかった」「あるはずのものが無い」など、トラブルの原因となります。支援専門家に相談し、重要な論点に絞って企業調査を実施することをおすすめします。

 

ポイント②:売り手の気持ちへの配慮も

基本合意書で企業調査への協力を了承していても、詳細な実査への対応は非常に心労がかかるものとなります。小規模企業では資料が十分に揃えられないなど、状況によっては臨機応変な対応も必要となります。買い手の皆様からも柔軟なフォローをいただくことがM&A成約、および引き継ぎ後の成功(売り手からの手厚い支援など)につながります。