M&A
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2020/06/02

今さらですが,M&Aとは何でしょうか?

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M&Aとは何か?も大事ですが,M&Aに何を期待するのかお聞かせください!
「M&Aとは」とWebを検索すると,コピペのコピペ祭り絶賛開催中。 なお,コピペとはCopy & Pasteの略でパソコンの文書上で指定した部分を、別の場所にも複写する操作手法のことである。。。みたいな感じです。 もう少し親切な内容だと, 『株式や事業を売ったり買ったりすること。』 定義はこれで完璧です。M&A基礎知識テストがあったら正解がもらえるでしょう。 しかし,自分がクライアントだったと仮定して,依頼したM&Aアドバイザーから得意げに, 「M&Aとは「Mergers(合併) & Acquisitions(買収)」の略称で、日本語では「合併と買収」と訳されます・・・以下略。」 との解説されたら,ゴメンなさい。私なら依頼しませんね。いや,もとい,笑います。 非常に優秀な方かもしれませんが,コミュニケーション能力が決定的に欠如しているというか不自由な方にしか思えません。 文脈や空気が読めない方です。もうイタイです。 実務の現場において,質問した側はおそらく,単語の定義が聞きたいのでは無い気がします。 すでにM&Aという,かっこいいのか,少なくともダサくはない流行の経営手法を検討される方です。 Google先生には質問済みだと想定できないとね。 学術的な意味はさておき,会社や事業を他人に委ねよう,もしくは引き継ぐ,M&Aしようとの選択をするまでに様々な行動やお気持ちの揺れ動きがあるはずです。 M&Aアドバイザーとして興味や関心があるのはその点です。会社が大きかろうと小さかろうと,業種がなんであろうと本質は変わりません。 いわゆる数字に置き換えられる定性情報は誰がみても大きく変わることはないですので。 M&Aとは何か? 模範回答があるのかどうかすらわかりません。今のところ,人によって違うことだけは確かです。 長年に渡って,相当の件数のM&Aに様々な形で関与してきましたが,M&Aは手法の豊富さ,効果の広範囲さもあり,全ての方にあてあはる定義は見つかっていません。 売手と買手とアドバイザーと銀行と顧問税理士と取引先と従業員と地域社会。 立場によって変わります。みんな違う夢を見ています。 M&Aとは何か?ではなく,M&Aで何をしたいか? 万能の経営手法ではありませんが,強力な手法であることは間違いありません。
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