公開日 | 2023/02/13 |
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記載者 | ビジネスサクセション株式... |
買収
新規出店の新しい方法とは?
バトンズ認定アドバイザー
認定バトンズDD調査人
スモールM&Aに特化したアドバイザー業務を売り手及び買い手側共に対応、毎年10件程度の成約実績(M&A支援機関登録専門家ですので事業承継引継ぎ補助金の対象)
専門分野
M&Aアドバイザー(全般相談)
企業/事業評価
企業/事業概要書作成
契約書草案作成
デューデリジェンス
経営支援
金融・行政対応
その他中小企業支援
対応可能エリア
関東地方全般
関西地方全般
京都のレストランが東京に出店する方法
例えば、京都で京野菜を使ったイタリアンレストランを経営している会社が東京での出店を検討しているとします。
このような場合、御社ならどうしますか?
まず、東京に行って不動産屋で物件を探してから、内装業者を選定し、人を採用し、仕入先を見つけて・・ということになるかと思われます。おそらく計画から軌道に乗せるまでに相当の時間を要します。イメージ沸きますよね。
人の採用については、業者に依頼することになると思いますが、昨今は人手不足で、飲食業において人材確保が難しいようです。特にキーパーソンを確保することが一番難しいと思います。
以前は、この方法しか無かったと言い切ると語弊があるかもしれませんが、現在は少し違う選択肢が出てきました。
それは、既に東京にあるイタリアンレストラン経営会社そのものを買うのです。会社を買うということは、実務上は株式を取得して、オーナーチェンジすることを意味します。
なお、中小企業の株式は未公開で、通常は譲渡制限付きとなっていますので、両社納得の円満取引でしか成立しませんので、ご安心ください。
買い手側は経営戦略としてM&Aを活用
経営戦略としてM&Aを活用するにあたり、どのような事業シナジーを得られるかによって、方向性は大きく3つに区分されます。
1.川上・川下へのM&A(垂直型)
自社の商流の川上へ行くか、川下に行くかです。一般的に景気が良くないときは、販売を強化する必要性があることから、川下へ行く傾向があります。一方、景気が良いときは、仕入れの確保を得たいために、川上に行く傾向があります。1つの商流において、複数の階層を抑えることにより、コストコントロール等が可能になります。
2.同業他社とのM&A(水平型)
他府県に店舗や事業所などをつくるイメージです。先ほどの京都のイタリアンレストランの場合、エリア拡大戦略として水平型M&Aを活用しています。
3.垂直型+水平型M&A
両方を掛け合わせたもので、例えば、大阪の資材卸会社が京都で工事会社を展開するケースがイメージしやすいと思います。他には、季節性の高い事業を行っている会社の場合では、夏の繁忙期と冬の閑散期を平均化するために、冬の閑散期に売上がたつ会社を買収するという具合です。
実例として、夏に繁忙期を迎えるウナギ屋が、冬に繁忙期を迎えるフグ屋を取得したことによって、売上を平均化することができました。
他にも勤務医である歯科医が独立開業する場合、通常のケースですと、内装工事や治療用いすなど相当の初期設備費用がかかります。
これを発想転換して、高齢のため廃業をする歯科医院そのものを取得することとします。この場合、既に設備・スタッフ・患者など事業に必要なモノは揃っているので、極端な話、取得した翌日から収益を上げることができます。
経営者としては、事業展開をする場合に、自前で展開するのか、M&Aを活用するのか検討する時代となってきました。
素晴らしい人材や技術、新たなマーケットを手に入れるためには、時間がかかります。M&Aとは、「時間を買う」こととも言われています。
この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。
※上記は執筆現在(2015.08.31)での情報ですので、今後の動向により変更される可能性がありますので、ご注意ください。