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M&Aを検討する上場企業が多い理由は?メリットや買収戦略を解説

2022年02月01日

有名企業のM&Aがニュースになることも多い昨今、上場企業の9割以上がM&Aを検討していると言われています。今回は、M&Aをすることによって企業が得られるメリットや、上場企業がM&Aを実施するうえで考えられる戦略について詳しく解説していきます。

9割の上場企業がM&Aを検討している

『M&A仲介会社の社長が明かす 中小企業M&Aの真実 決定版』(東洋経済新報社)によると、上場企業のおよそ9割がM&A(買収)を検討していることがわかっています。

「上場企業」とは、証券取引所で株式が売買されている企業のことを指します。証券取引所が取り決めた厳しい基準をクリアした企業だけが、上場企業になることができます。

では、M&Aはどのように進んでいくのでしょうか。

多くの場合、M&Aは売り手と買い手の間に「仲介業者」を置いて交渉を進めます。仲介業者を利用することで、自力でリサーチするには難しいような幅広いネットワークの中から、自社に合った相手先企業を探すことができるからです。

また、M&Aの成約までの道のりにおいて、多くの場面で専門知識が必要とされ、仲介業者の経験や知識が重要となります。初期段階から相談を重ね実行まで進められることは、売り手にとっても買い手にとっても心強いでしょう。

 

代表的なM&A仲介業者を紹介

スムーズで効果的なM&Aを叶えるために仲介業者選びは重要です。多くの業者がありますが、どのような基準で選べばよいのでしょうか。ここでは代表的な仲介業者3社をピックアップしました。それぞれの概要と、おすすめのポイントを紹介します。

 

1. Batonz 

Batonzは、国内最大級の成約実績を誇るM&A総合支援サービスです。全国各地からの案件が揃っていて、その業種も多岐にわたります。

買い手の報酬は2%(最低報酬税込275,000円)、売り手は無料で使えるという業界最安クラスの料金体系は大きな魅力の1つでしょう。また、成約までのスピード感もトップクラスとなっており、平均3.5カ月で成約を実現しています。

また、案件を進めるにあたってのサポートも充実しています。1,200社以上の中から最適な専門家の紹介を受けることもできるため、安心してM&Aを進めていくことができます。

 

2.M&A総合研究所

M&A総合研究所は、中小・中堅規模のM&Aをメインに扱う仲介業者です。全国規模で多数の案件を取り揃えています。また経験豊富なアドバイザーからのフルサポートが用意されているので、初心者でも安心して相談することができます。

 

3.Blue Partners

Blue Partnersは、2017年に設立された比較的新しい仲介業者です。若い会社でありながらも実力は高く、実績豊富。TOB(株式公開買付)やMBO(マネジメント・バイアウト)などの専門性の高い案件にも対応できるのがポイントです。

 

上場企業がM&Aを行うメリット

M&A仲介業者の一部をご紹介しました。

M&Aを実施する際には、プロの視点からアドバイスをもらうと安心です。では上場企業がM&Aを行うことで、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。2つの観点から解説していきます。

 

会社の成長・発展につながり、業績がアップする

M&Aを行うことで、相手先企業の持っている商品やサービス、それに紐づく技術を獲得することができます。本来なら何年もかけて培うはずの技術や情報をスピーディーに自社のものにすることができるため、事業推進を加速させ、経営に大きなインパクトを与えることができるでしょう。

他にも、ブランド力のある企業とのM&Aであれば、相手先企業が守り育ててきたイメージを獲得し、新たな顧客を獲得することができます。

経営資源や事業の育成に失敗するリスクの軽減

上記で紹介した獲得要素の立ち上げを一から自社で行うとなると、多くの教育コスト、物理的コストがかかります。それだけではなく、時間も要するでしょう。

しかしM&Aによって、すでに出来上がっている経営資源・事業を買うことができれば、買収金額のみで様々な資源を獲得することができます。事業を立ち上げる場合に避けられない「失敗のリスク」も取らないで済む安心ので、です。

買収価格とメリットを比較して、メリットの方が大きいと判断されれば、経営戦略の一環としてM&Aに踏み込むことになるのです。

 

上場企業のM&A戦略

では、具体的にはどのような見通しのもとで実施に踏み切る企業が多いのでしょうか。ここでは、企業が考えている経営戦略を、よくある3つの戦略パターンに切り分けて紹介します。

 

競合企業を買収する戦略

まずは、競合企業を買収するという戦略を紹介します。

競合企業とは、生産している商品、提供しているサービス、市場や顧客が一致している会社を指します。競合企業同士が一体化すれば、価格競争や顧客の奪い合いが緩和されます。また、似た事業を行なっている会社同士なので、それぞれの長所を活かし事業を進めていくことで、相乗効果、つまりシナジー効果を得やすいのが、この戦略の最大のメリットです。

しかし実際にはシナジーを期待してM&Aに踏み切っても、期待通りにはいかないケースもあります。シナジー効果のメリット・デメリットを把握したうえで慎重に判断しましょう。

シナジー効果について:https://batonz.jp/learn/7267/

 

垂直統合によって業界内部で支配力を強める戦略

続いて「垂直統合」という戦略パターンです。

垂直統合とは、仕入先、もしくは販売先とM&Aを行うことで、生産・販売・サービス提供などの一連の業務を、ひとつの会社で行えるようにすることを指します。

垂直統合の大きなメリットは、価格の牽制をなくせることです。たとえば「製品を作って売る」という活動の中では、部品を製造している企業は、仕入れ先に対してより高い価格での販売を希望するものですが、仕入れる側の企業は、より安く入手しようとします。

このような牽制が一般的である中、縦型に経営統合をすれば、価格調整はスムーズかつ利益の高い形におさまります。

販売規模や商品・サービスを拡充させる戦略

最後に紹介するのは、商品販売規模・サービス提供規模を広げる戦略パターンです。

商品の製造や、サービスの提供には様々なコストがかかります。M&Aを実施すれば、仕入れの規模が大口になりコストを下げることができます。

場合によっては「クロスセリング」と呼ばれる手法が使えるケースもあります。相手先企業の商材を自社顧客に販売し、自社商材を相手先の顧客に販売することができるので、そのジャンルの商品に関心があることがわかっている消費者を、効率よく取り込むことができます。

 

上場企業のM&A事例

ここまででM&Aのメリットや、戦略パターンについて詳しく紹介してきました。最後に、実際の事例をご紹介します。今回取り上げるのは、学習塾や保育園、日本語学校などを手がける株式会社成学社の事例です。

「成学社」は主に関西で事業を展開してきましたが、2021年8月に東京都内にある語学スクールを買収しました。日本語教育や職業紹介に力を入れてきた同社は、韓国ソウルに現地法人を所有するなど、国際事業にも手を広げていました。しかし新型コロナウイルスの影響や、日韓関係の現状を踏まえ、韓国のみで事業を遂行することに難しさを感じるようになります。そこで日本国内において、国際的な教育を提供していきたいと考えました。

こうしてM&Aを検討し始めた成学社が目をつけたのは、「ビジネスクラス」の韓国語教育でした。現状では、若い世代は韓国との文化的交流が多く、日常会話レベルの韓国語を習得させる施設は広く利用されています。一方で、アッパーグレードであるビジネス向けの韓国語教育を提供する施設はまだ少なく、ニーズを満たしきれていないと考えました。

バトンズを通じて、東京で理想に近い事業を行っている会社を見つけた同社は、M&Aを決断。高いレベルの教育を行っている歴史ある企業を買収し、結果、目指す事業のかたちをスピーディーに実現しました。

関西を中心に全国300超の拠点で事業展開している成学社ですが、M&Aの効果もあり、現在では関東圏において40を超える拠点を運営しています。関東圏におけるさらなる事業拡大を目指し、これからも積極的にM&Aを検討したいとしています。

https://batonz.jp/learn/7587/

 

まとめ

多くの上場企業がM&Aを検討している昨今ですが、その背景には、M&Aによって企業が享受できる様々なメリットがあります。失敗のないM&Aのためにまず重要なのが、仲介業者の選び方です。理想的な相手先企業と関係を結ぶためにも、専門的知見のあるアドバイザーのもとで、戦略・交渉を進めていきましょう。

Batonzは、国内最大級の成約実績を誇るM&A総合支援サービスであり、専門家を利用して交渉を進めることも可能です。M&Aを視野に入れている場合は、利用を検討してみはいかがでしょうか。

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