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経営の多角化を目指し、医療のノウハウを生かしてサプリメント事業へチャレンジ

2021年05月27日

北海道で病院を中心に不動産などいくつかの事業を運営する角様は、大阪府の株式会社ハッピーヘルツが運営するサプリメントの通信販売事業を株式会社テレスとして2021年1月に事業譲渡で買収しました。グループ初となるEC事業の買収経緯や、今後の取り組みについてお話を伺いました。

 


 

譲渡事業
社名 株式会社ハッピーヘルツ
業種 EC・サプリメント
拠点 大阪府
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
社名 株式会社テレス
業種 信販売事業など
拠点 北海道
譲受理由 新規事業への参入

 


買収理由は「経営の多角化」。新規事業でシナジー効果を。

Photo by Marcelo Leal on Unsplash

 角様は北海道で病院経営を中心に様々な事業を運営されています。M&Aについてもこれまで大きなものから小さなものまで10回程度経験されており、その内5回は病院を買収された経験をお持ちです。

これまで医療法人を主体として事業を展開されてきたものの、ここ数十年で徐々に病院経営は難しいものになっており、さらにコロナ禍により医療業界は厳しい局面に立たされています。公益社団法人全日本病院協会が2021年2月16日に発表した調査レポートにも以下のように記載されています。

医業利益率は、前年と比較し第3四半期も1~3ポイント低下しており、特にコロナ患者受け入れ病院での低下が継続していることが確認された。コロナ患者受け入れ病院では4月から12月までの9か月間の医業利益も対前年で5ポイント強のマイナスであった。

・・・中略・・・

12月の冬季賞与の支給状況調査では、上記の厳しい経営状況を反映しコロナ受け入れ病院の4割強が、冬の賞与を減額支給したとの結果であった。

出典:新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査

この状況の中、角様は経営の多角化を目指す次の一手としてEC事業を考えられていたそうです。

健康食品領域であれば、健康のプロとして医療グループで蓄積してきたノウハウを生かすことができ、グループ間のシナジー効果も見込める。そう考えて、普段からバトンズに掲載されるEC事業は全てチェックされていました。

日々掲載されていく案件をチェックしていくことで、相場感も養うことができたとか。新しい業種の買収を検討する場合は、まずは色々な案件を確認して価格帯や目の付け所を身につけていくことが買収を成功させるポイントの1つかもしれませんね。

M&Aアドバイザーの力を借り、交渉は全てWebツールで完結。

Photo by Scott Graham on Unsplash

日々、バトンズをチェックしていると株式会社ハッピーヘルツが運営するサプリメントの通信販売事業の案件が掲載され、すぐに角様はアプローチしました。

株式会社ハッピーヘルツはM&Aアドバイザーの株式会社MYAコンサルティング 代表取締役の宮島 健様が担当されており、すぐに交渉を開始。宮島様は、元々売り手を担当していたアドバイザーでしたが、角様のことをきちんと考えて話を進めてくれて、とても安心感があったといいます。

事業譲渡という、あらかじめ双方で譲渡範囲を合意して進めていくスキームだったため、簿外債務と呼ばれる隠れた負債などには注意を払う必要がなかったものの、宮島様はかなりしっかりと事業の運営状況がわかる資料を作成してくれていたそうで、そうした面でも信頼ができるアドバイザーだと感じられたそうです。

角様の運営しているメイン事業である、病院を経営するための医療法人社団では、診療所や介護老人保健施設などの運営しか認められていない法人になるため、今回はMS(メディカル・サービス)法人と呼ばれる医療関係のサービスをすることを目的とした営利法人である株式会社テレスで買収されました。

一般的には、訪問介護などの福祉サービス、医療機器や化粧品(ドクターズコスメなど)の製造販売を買収する場合などにも、MS法人が活用されることがあります。医療機関の経営の多角化を検討する場合には、今回の事例のようにうまく活用していきたいですね。

交渉については、北海道と大阪という距離があり、加えてコロナ禍であったため、全てWebツールを活用して行われたとのこと。宮島様が、双方にとって無理のない条件で上手に話をまとめてくれたので、M&Aの期間中に揉めることもなく安心して話が進められたと角様。

また、当初の予定より引き継ぎまでの期間が長くなってしまうアクシデントがあったものの、宮島様がうまくサポートに入って丁寧に最後まで伴走してくれたそうです。M&Aアドバイザーの支援は基本的には最終契約までになりますが、アクシデントにも対応してくれて最後までサポートが受けられると安心して引き継ぎまでできますよね。

ドクターお墨付きのサプリメントで日本の健康を守る。

Photo by Miguel Á. Padriñán from Pexels

具体的な引き継ぎについては株式会社ハッピーヘルツ側で、運営についてのかなり詳細なマニュアルを用意してくれたとのこと。EC事業の運営が初めてということもあり、大変助かったとおっしゃっていました。

また、EC事業の特性として、インターネットを利用してユーザーとやりとりをしていくので、パソコンが得意な人を何人か担当につける必要があったとのこと。

病院のスタッフの中からEC事業に興味がある方を募り、異動という形で協力してもらっているのだとか。グループ内で全く違う事業へ異動ができる機会があると、従業員にとって良い刺激になり、モチベーションアップにもつながりますね。

今後は、健康に関するノウハウを生かし、近年増えている認知症を予防できるような成分を含んだサプリメントや食品の開発に力を入れていかれるそうです。ドクターお墨付きのサプリメントなら、ユーザーも安心して利用できますね。

角様とサプリメントの通信販売事業 長寿生活の今後の事業拡大を、バトンズ一同、心より応援しております!

 

この案件を担当したM&Aアドバイザー株式会社MYAコンサルティングの紹介ページ

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