なぜM&A業務に資格が必要?安全で頼れるアドバイザーに有資格者が多いワケ!
2021年11月21日
2021年11月21日
中小・零細企業の後継者問題や事業の選択と集中の加速などにより、近年M&Aの重要性が高まりつつあり、案件の数も右肩上がりに伸びています。これらを背景に、M&A・事業承継の助言や実務を行うM&A仲介会社やアドバイザリーの数も増え、アドバイザリー業務を円滑に遂行するための民間の資格も増えています。しかし、実際にM&Aの実務を行う人は、資格がないとできないのでしょうか?

売り手側にしても買い手側にしてもM&Aを決断したならば、まずはM&Aアドバイザーに相談することが多いでしょう。M&Aアドバイザーは企業のM&Aをサポートする仕事です。
ここでは、M&Aアドバイザーについてさらに詳しくみていきましょう。
M&Aアドバイザーが担う業務は多岐にわたります。その中でも代表的な業務は以下のとおりです。
デューデリジェンスとは、売り手側のリスクなどを分析する作業です。対象範囲によって法務デューデリジェンス、財務デューデリジェンス、税務デューデリジェンスなどが存在します。
M&Aアドバイザーは以下のような機関に所属しています。
銀行は、候補先の細かな情報を有しているため有効なM&Aに結びつけることができますが、情報が主に自行取引先に限定される点がデメリットです。
M&AアドバイザーがM&Aに携わる「人」であるのに対し、M&Aアドバイザリーや仲介会社はM&Aに関係する「会社」です。M&Aアドバイザリーと仲介会社では、それぞれ「アドバイザリー形式」や「仲介形式」と形式が異なります。
「アドバイザリー形式」は、買い手と売り手のどちらか一方について依頼主の利益を最大限に高める点が特徴です。一方、「仲介形式」は双方の間に立って業務を遂行していきます。
結論から言うと、M&Aの助言や実務を行うのには資格は必須ではありません。M&Aに関する資格を持っていなくても、M&Aを実行することはできます。
ただし、実際の実務を行うには法務・財務・税務・登記などの専門的な知識が不可欠です。経営者や社内の人材だけでM&Aを進めるには、リスクが伴います。例えば株式譲渡や事業譲渡のスキームを実行する際、最新の税務への対応が求められ、契約後に問題が発生し補償問題となった場合は、法的な対応など専門家の手助けなしでは限界があります。
トラブルを避け、円滑にM&Aを進めるためには、M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーといった専門家に依頼するのが最も安全であり安心です。M&Aの実務を行うのに必要と規定されている資格は今のところありませんが、実際のM&Aでは財務・法務・会計・経営などの知見が必須だからです。
そのため、民間資格によって一定のレベル以上であることが認定されたM&Aアドバイザーや仲介会社、その他国家資格の専門家の力を借りることで、よりスムーズかつ正当な価値評価でM&Aを進めることができます。専門家を選ぶ際には、このようなM&Aに関する資格保有者に相談するのが一番の近道です。
顧客の間に立ってM&Aの実務を行うアドバイザーは、資格を取得することでより正確で深い知見を得られる上、顧客からの信頼度を高めることができます。今回は、日本で取得できる代表的な4つのM&Aに関する資格を紹介します。
バトンズ認定承継アドバイザー実践講座は、中小企業のM&Aに強みを持つM&Aプラットフォーム、株式会社バトンズが運営するM&A実践講座です。座学だけでなくM&Aの実践的なノウハウやスキルを体得できるプログラムとなっており、営業ツールや業務に必要な書類テンプレートの無償提供などもあります。
プログラムは約3ヶ月間で6日間の日程となっています。テストサイトを用いた実際のアドバイザー業務の実体験やグループワーク、ホームワークを通じた学習もできます。なお、プログラム終了後には、修了証の授与やM&Aの案件の紹介などの特典もあります。料金は以下の通りです。
M&Aエキスパート認定制度は、株式会社日本M&Aセンターと一般社団法人金融財政事業研究会が共同企画・運営しています。資格は3段階に分かれており、スタンダードクラスの事業承継・M&Aエキスパート、アドバンスクラスの事業承継シニアエキスパート、最上位のM&Aシニアエキスパートの3つがあります。
スタンダードクラスの事業承継・M&A資格の受験により、M&Aに関する基本的な知識を確認することで資格認定となります。上位クラスでは25年以上のM&Aノウハウを持つ日本M&Aセンターが講師を務めており、実践的な講義の後に受験を行います。料金は以下の通りです。
M&Aスペシャリストは、一般社団法人日本経営管理協会が認定・管理するM&A・事業承継・再生実務に関する専門家であることを証明する資格です。戦略的経営ノウハウ及び関連する法律・税務・会計の知識を習得できます。講義終了後には検定試験が実施されます。料金は以下の通りです。
JMAA認定M&Aアドバイザーとは、一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会(略称JMAA)が認定・管理を行う民間資格です。資格者は協会の正会員として、協会が定める一定の要件を満たしたM&Aアドバイザーであることが証明されます。
流れとして協会が実施するM&A実務スキル養成講座を受講し修了試験に合格後、修了証書が発行されます。規定の入会資格を満たすことを前提に審査後、JMAA正会員となり、認定証書の発行をもって資格が認定されます。料金は以下の通りです。
代表的なM&A資格をご紹介しました。ただ、M&Aの実務に関わる資格はこれだけではなく、財務・法務などそれぞれの分野の専門家として業務を行う上で関連する資格もあります。以下ではそれぞれの分野でM&Aで関わる資格をご紹介します。
FPは不動産・相続・保険など金融のプロとして会社や経営者に助言を行います。例えばクライアントが事業承継を考える経営者であれば、事業承継そのものだけでなく、売却で得た資金のファイナンシャルプランニングといった承継後のお金の相談もFPの業務範囲です。M&Aを含むお金に関わる分野では欠かせない存在と言えるでしょう。
公認会計士は難関資格として有名ですが、M&Aの実務においてもデューデリジェンス(資産査定)や株式の評価、M&Aの戦略の立案など実務の核心部分に関わる存在です。公認会計士がM&Aアドバイザーの資格を有している場合もあり、会計や財務の専門家としての立場からクライアントに助言・サポートができます。
税理士も税金に関わる難関資格として有名です。M&Aの実務に関してはデューデリジェンスの中でも財務や税務に関わるリスクが無いかどうかを専門家として調査、判断します。また会計の知識を活かした株式の評価でも関わることがあります。売却時の所得税や法人税に関しても、適切な助言を行うことができるでしょう。
弁護士は難関資格であると同時に法務のスペシャリストです。M&Aの実務では契約書の作成・締結、許認可のチェック、トラブル発生時の法的な対応など法務にかかわる分野で専門家として助言・実務を行います。デューデリジェンスにおいても法務上のリスクのチェックなど法務面でM&Aに関わる資格と言えます。
司法書士は一般的には不動産の登記に関わる業務の専門家です。M&Aの実務では、不動産の登記や事業売却、譲渡に関わる登記全般について実務・助言を行います。最近では、司法書士事務所で法務関連の総合的なサポートを行うケースも増えて来ています。

M&Aアドバイザーに依頼する際は、以下の3点に注意してください。
M&Aアドバイザーに関する資格は、専門知識を有していることの一定の証明になります。しかし、知識だけアピールして実績のないM&Aアドバイザーもいるので注意が必要です。
M&Aアドバイザーに依頼する場合、相談料や着手料、成功報酬などが発生します。成功報酬は以下のレーマン方式で計算することが一般的なので参考にしてください。
・売買価格5億円以下の部分〜5%
・売買価格5億円超10億円以下の部分〜4%
・売買価格10億円超50億円以下の部分〜3%
・売買価格50億円超100億円以下の部分〜2%
・売買価格100億円超の部分〜1%
資格や知識量はもちろんですが、過去のM&A取扱実績に注目することも大切です。また、所属先の手数料のことだけを考えているような担当者を避け、自身の相談を真摯に聞いてれる担当者を選んでください。
どこを選べば良いか迷っている方は、一社に絞らずに数社に相談して比べてみましょう。
今回はM&Aに関する資格についてご紹介しました。
M&Aの実務を行うのに必要と規定されている資格は今のところありませんが、実際のM&Aでは、財務・法務・会計・経営などの最新の専門的な知見が必要となります。民間資格によって一定のレベル以上であることが認定されたM&Aアドバイザーや仲介会社、その他国家資格の専門家の力を借りることで、よりスムーズかつ正当な価値評価でM&Aを進めることができます。M&Aを実施する際は、是非こうした資格を持つ専門家に相談することで、よりリスクを軽減することを心がけましょう。
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