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那覇市の夜間保育園をM&A!幼少期の経験を活かし、教育改革に向けた新たな挑戦

2024年10月09日

個人事業主として幅広くご活躍されてきた福本将虎様は、2024年4月に「株式会社アヴァンギャルド」を設立し、沖縄県那覇市にある夜間対応可能な「ミルキー保育園」を事業譲渡で譲り受けされました。譲り受けた保育園は、現在「ビリーブ・ハウス」という名前でリニューアルされています。

幼少期にモンテッソーリ教育と呼ばれるヨーロッパ発祥の教育法を受けて育った福本様。自身の経験が活かせることや、保育業界の現状を知り教育改革の必要性を感じたことで、保育事業への参入を決断します。今回、新たな業界でのチャレンジをスタートされた福本様に、沖縄県で保育事業を始めた背景や今後のビジョンなどについて、詳しくお伺いしました。


 

譲渡企業
社名 株式会社ミルキーウェイ
業種 保育事業
拠点 沖縄県
譲渡理由 後継者不在

 


 

譲受企業
社名 株式会社アヴァンギャルド
業種 保育事業
拠点 福岡県
譲受理由 起業

 


保育園の業界課題と、自身が影響を受けたモンテッソーリ教育

大学時代から企業のインターンシップに参画し、個人事業主としてもご活動されていた福本様。その後大学を中退し、業務委託でベンチャーキャピタルの仕事やT企業の営業職、九州産業大学で学生の起業支援やオープンイノベーションの担当として携わるなど、幅広いフィールドでご活躍されてきました。

多くの人が大学卒業後は一般企業等へ就職する中で、自らの力で道を切り開いてきた福本様は、その行動力や好奇心が幼少期の教育に大きな影響を受けているのではないかと気づいたそうです。

「自分はモンテッソーリ教育※を行なっている福岡市の保育園で育ちました。プロ棋士の藤井聡太さんや、フェイスブックの創始者であるマーク・ザッカーバーグさんなど、数々の著名人もこの教育を受けてきたと言われています。

キャリアを切り開いていく上で、改めて自分の人生を振り返った時に、やはり自分は幼少期に受けたモンテッソーリ教育の影響を大きく受けているのだろうと感じました。幼少教育の重要性に気づき、何か携われることはないかと探したところ、福岡で企業主導型の保育園を運営している会社があり、そこで働かせてもらうことになりました。」

保育園の運営に携わるにつれて、ますます幼少教育に関わりたいという気持ちが大きくなったという福本様。一方で、保育園の運営事業にはさまざまな課題があることを目の当たりにしたそうです。

「その頃、保育園に入れない待機児童が社会課題となる中で、新たに保育園を始める事業者が多く出始めてきていました。保育園事業はお金になる且つ安定しているので、教育に注力している保育事業者はまだまだ少ないという印象を受けました。

幼少期は子ども達の将来にも大きく影響する大事な期間であり、その時にどんな教育を受けてきたかによって未来が変わると言っても過言ではありません。なんとか業界を変えていきたいと思い始め、その一つの選択肢としてM&Aを検討するようになりました。」

自分自身で保育園を運営したいという想いを実現するために、M&Aの検討を始めた福本様。早速、沖縄県事業承継・引継ぎ支援センターやバトンズに登録をし、保育事業に絞って譲渡案件を探し始めます。

モンテッソーリ教育:イタリアの医師であり教育家であるマリア・モンテッソーリ博士により考案された教育法。子どもは誰しも『自己教育力』を備えていることを前提としており、自発的な力を発揮できる環境こそ子どもは成長するという考え方。

日本の社会課題が凝縮されたエリアに決めた背景

福本様が引継ぎを決めたのは、株式会社ミルキーウェイが運営する沖縄県那覇市の繁華街にある、夜間対応可能な保育園「ミルキー保育園」でした。福岡在住の福本様が沖縄の案件を選んだ背景には、教育を変えたいという強い思いがあったそうです。

「沖縄は貧困率、シングルマザー率が全国で最も高いと言われており、特にこのエリアは、東京でいう歌舞伎町のような繁華街です。夜の仕事をしているお母さんたちが預けに来る場所が、まさに私が譲り受けた夜間保育園なんです。

また、少し話はそれますが日本人はよく自尊心が低いと言われています。自分に対する愛情やリスペクトが足りなかったり、チャレンジしたことはないけど自分ならできる気がするというような、根拠のない自信がなかったりするんです。

私は夜間保育園に少しずつ教育のエッセンスを入れ込んでいくことで、これらの課題を教育で変えたいと思っています。モンテッソーリ教育などの、オルタナティブな教育のエッセンスを用いることにより、根拠のない自信を育むことができると考えています。」

内閣府によると、沖縄県の子どもの貧困率は29.9%と、全国平均と比べて16.4%も高い※という調査結果も出ています。そのため、このエリアで事業を成り立たせて教育を変えることができれば、日本全国どこの地域でも展開できるだろうと考えたとお話しくださいました。

※内閣府「子供の貧困に関する指標(沖縄県の状況)」
https://www8.cao.go.jp/okinawa/3/kodomo-hinkon/shiryou/kodomo-genjou2.pdf

 

「教育を変える」強い決意とともに描く成長戦略

今回のM&A経験を通じて、保育園事業を手がけるという新たな道に向かって一歩を踏み出された福本様。引継ぎするまで苦労する点もありましたが、対面コミュニケーションにより認識のずれを解消したと話しています。

「引継ぎをする際、先方とのコミュニケーションに乖離が生じた場合は、園長とともにオーナー様に直接会いに行って対面で話しました。どうしても電話や文面だけでは伝わらないことがあると思いますし、売り手様の気持ちを汲み取ることも大事だからです。

また、バトンズでも引継ぎをするまでに色々とサポートしてくださったのでとても助かりました。電話もすぐ出てくださいましたし、心強かったですね。」

保育理念に『誠を貫く努力を続ければ道は開ける』を掲げ、ビリーブ・ハウスという名前で新たに歩み始めている福本様。この理念を貫くために、『愛を貫き続ける』『信頼し、信頼され続ける』『人生の主人公であり続ける』という3つを大切にし、こどもたちが安心安全な環境で、愛されることや愛することを通じて育っていける場所作りを目指します。

そんな福本様に、最後に事業拡大に向けた計画や今後の展望についてお伺いしました。

「今後の計画は、まず3年間でビジネスモデルや教育内容を固めて、ビリーブ・ハウスのスタイルを確立させることが目標です。また、今後のプランとして視野に入れているのは、他店舗展開です。松山のような夜の街は日本にも海外にもたくさんあると思うので、そのようなエリアで保育園を展開することを目指しています

その後は、教育内容のコンサルティングを行うことも考えています。ビリーブ・ハウスの独自の教育カリキュラムをを取り入れた環境づくりを、他の保育園へコンサルティングしていくことで、より多くの子どもたちに携わっていきたいと思います。」

現在の教育業界の課題に触れ、子ども達の未来を守るために教育を変えたいという強い想いをもってスタートされた一歩が、これからどのように発展していくのか楽しみです。

ビリーブ・ハウスと福本様​​の今後のさらなる成長を、バトンズ一同心より応援しております!

 

沖縄県事業承継・引継ぎ支援センター 統括責任者:佐藤英彦様】
バトンズを紹介した理由は、“時間”でした。売り手様が当センターに相談に来られた際には、資金があと何か月持つかわからないという状況でした。

 

申し込みから記事掲載まで迅速に対応頂き、買い手候補先も早期に出てきて、交渉も順調に進んでいましたが、オンラインでのコミュニケーションの弊害に直面。認識のズレにより交渉決裂になる寸前で行きましたが、買い手様がわざわざ沖縄まで会いに来て、直接、お話してくれたおかげで、誤解も解け、無事譲渡が決まりホッとしました。

 

若い買い手様の行動力と保育への熱い情熱が売り手さんの心に刺さったのではないかと思います。沖縄のこどもの貧困やひとり親世帯などの社会問題を保育の現場から変えていくという買い手様のチャレンジに非常に期待しております。

 

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