中小企業支援
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2025/02/17

中小企業経営者にとっての【2025年問題】とは?」

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2025年問題とは?
2025年には、すべての「団塊の世代(1947年~49年生まれ)」が75歳以上となり、約5人に1人が75歳以上の後期高齢者となります。 因みに65歳以上では、約3人に1人です。 近所に散歩に行っても、商店街で買い物しても、旅行に出かけても、どこに行っても高齢者が多いなーと感じますが、たまたまではなく、 データから当たり前の確率論なんですね。 そして、この超高齢化社会によって引き起こされる諸問題を総称して、「2025年問題」と言います。 諸問題とは例えば・・・ ・社会保障費の負担増 ・労働力不足 ・医療介護システムの崩壊
2025年問題は2040年問題へと続く
2025年問題の本質は、これが「終わりの始まり」に過ぎないということだと思います。 終わりというのは言い過ぎですが、実際この後に続く「2040年」までは少なくとも高齢化は拡大します。 「2040年問題」では、団塊の世代の子供世代となる「団塊ジュニア世代(1971年~74年生まれ)」のすべてが65歳以上となり、 高齢化のピークを迎え、上記諸問題が更に深刻になるといわれています。
中小企業への影響は?
1.後継者不足による事業承継問題 現在の経営者が高齢化し、それよりも若い後継者が相対的に減少するのですから、当然の問題ではありますが、 実は根っこはそれだけではありません。 息子や娘がいても本人が継ぎたくない、親が継がせたくないというケースもとても多いです。 考え方や生き方の多様化による意識の変化です。 結果として、人口問題以上に事業承継問題は深刻で、特効薬は「第三者承継」の活用です。 2.人材不足 働き手となる人材不足が、今以上に深刻化していきます。 特にIT業界は、「2025年の崖」といわれる企業が抱えるITシステムの老朽化問題もあります。 経済産業省の試算によると、2025年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性があるとしています。 その解決に、デジタル・トランスフォーメーション(DX)化が、中小企業でも重要ですが、崖問題の原因の1つには、IT人材不足があります。 人材不足では他にも、運輸業界や建設業界、介護業界も深刻です。 これら解決の為には、前述の人に頼らないDX化、海外人材の積極的な採用、高齢者活用、魅力ある職場作りなどが必要となります。 3.ビジネスケアラーへの対応 また、高齢化とあいまって介護が必要な親世代が増加し、それに対応する介護人材不足もあり、「ビジネスケアラーの増加」が予想されます。 ビジネスケアラーとは、働きながら親などの介護を行うビジネスマンやビジネスウーマンを指します。 この問題の解決には、中小企業においても従業員に対して、「仕事と介護の両立を支援」していくことが重要です。 参考までに、経済産業省が出している「仕事と介護の両立支援に関する経営者 向けガイドライン」はこちらになります。 https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kaigo/kaigo_guideline.html
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