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2024/01/05

普通の中小企業が知っておくべき税制改正とは?

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定額減税や賃上げ税制だけではない!
2024年度(令和6年度)税制改正大綱が、2023年12月14日に与党より発表されました。 政治の激震もあり最後まで修正が続いたようで、どうなることかという部分もありましたが、結果的には例年通りの日程で発表されることになりました。 来年6月の給与等における所得税及び住民税から減税となる「1人4万円の定額減税」や「賃上げ税制」が目玉となっていますが、それら以外で、「普通の中小企業」に影響のある「普通の税制改正項目」を今回はお伝えします。
普通の中小企業に影響する普通の税制改正
1.子供へ自社株を無税で渡すために必要な「特例承継計画」の提出期限延長 個人の事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について、個人事業承継計画の提出期限を2年延長する。 非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例制度について、特例承継計画の提出期限を2年延長する。 2.飲食交際費一人5,000円から1万円へ倍増 交際費等の損金不算入制度について、次の措置を講じた上、その適用期限を3年延長する。 (1)損金不算入となる交際費等の範囲から除外される一定の飲食費に係る金額基準を1人当たり1万円以下(現行:5,000円以下)に引き上げる。 (2)接待飲食費に係る損金算入の特例及び中小法人に係る損金算入の特例の適用期限を3年延長する。 (注)上記(1)の改正は、令和6年4月1日以後に支出する飲食費について適用する。 3.倒産防止共済に解約後2年縛り 特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例における独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う中小企業倒産防止共済事業に係る措置について、中小企業倒産防止共済法の共済契約の解除があった後同法の共済契約を締結した場合には、その解除の日から同日以後2年を経過する日までの間に支出する当該共済契約に係る掛金については、本特例の適用ができないこととする(所得税についても同様とする)。 (注)上記の改正は、令和6年10月1日以後の共済契約の解除について適用する。 4.帳簿保存で仕入税額控除可能な「自販機特例等」、住所記載不要に 一定の事項が記載された帳簿のみの保存により仕入税額控除が認められる自動販売機及び自動サービス機による課税仕入れ並びに使用の際に証票が回収される課税仕入れ(3万円未満のものに限る)については、帳簿への住所等の記載を不要とする。 (注)上記の改正の趣旨を踏まえ、令和5年10月1日以後に行われる上記の課税仕入れに係る帳簿への住所等の記載については、運用上、記載がなくとも改めて求めないものとする。 5.「200万円以上の金又は白金」も高額特定資産に追加 高額特定資産を取得した場合の事業者免税点制度及び簡易課税制度の適用を制限する措置の対象に、その課税期間において取得した金又は白金の地金等の額の合計額が200万円以上である場合を加える。 (注)上記の改正は、令和6年4月1日以後に国内において事業者が行う金又は白金の地金等の課税仕入れ及び保税地域から引き取られる金又は白金の地金等について適用する。 6.「GビズID」とe-Tax連携で、暗証番号や電子署名等不要に 所要の法令改正等を前提に、法人が、GビズID(法人共通認証基盤)(一定の認証レベルを有するものに限る)を入力して、電子情報処理組織を使用する方法(e-Tax)により申請等又は国税の納付を行う場合には、その申請等を行う際の識別符号及び暗証符号の入力、電子署名並びにその電子署名に係る電子証明書の送信又はその国税の納付を行う際の識別符号及び暗証符号の入力を要しないこととする。 今回の内容にご興味ある方は下記セミナーにもご参加下さいませ。 ■ 2024年税制改正速報!「中小企業こそ税制改正を使い回せ!」 セミナー https://forms.gle/xhRT2VuZzrcuAriB6 日時:2024年1月10日(水)13:30~15:30(録画配信有り) この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。
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