公開日 | 2021/05/28 |
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記載者 | 株式会社レヴィング・パー... |
中小企業支援
「自社の強みがわからない。。。」解決方法は? ②製造業とサービス業
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「自社の強みがわからない。。。」解決方法は? ②製造業とサービス業
企業が成長戦略を描く際に必要なのが、自社の「強み」を活用することです。
ただし中小企業の経営者は、自社の強みを理解していない場合が多くあります。
しかし近年では、他社と同じ製品やサービスであったり、既存製品を既存顧客に販売したりするだけでは生き残れなくなってきています。
そのため、自社の強みを明確にし、その強みを強化し、発信して、自社独自の価値を見出していくことが重要です。
それではどうすれば自社の強みを見出すことができるか、その3つの手法を2回にわたってお伝えします。
今回は2回目で、「製造業」と「サービス業」です。
■製造業の「強み」抽出方法
課題と強みの抽出方法の2つめは「業務フロー」です。これは前述の4Pの「商品」について、なぜその商品が強みになっているのかを更に掘り下げる場合に活用します。
自社のメイン商品の業務フローを確認することで、差別化された製品が、どの工程のどのような技術によってもたらされているかがわかり、より正確かつ緻密に会社の強みを把握することができます。
例えば、以下のような5つの工程の試作品製造メーカーがあるとします。
① 営業 ⇒ ②システム課(CAD)⇒ ③システム課(CAM)⇒ ④試作課 ⇒ ⑤塗装課
こうしてまずは、工程で分けて、各工程で強みを抽出していくのです。
そして②システム課の工程では、「完成品デザインを部品展開する」という作業があり、「部品展開のスピードが早い(高い設計力)」が強みだと割り出すことができます。
さらに④試作課の工程で、「磨き(手作業)の品質が高いため、塗装時にムラのないツヤ出しが可能」という強みを抽出することができます。
つまり、双方とも、職人の高い技術力によって実現しているため、当社の製品の強みは、スキルの高い職人によって支えられていることがわかります。
そのため、OJTによる技術の承継が経営の大きなポイントになるのです。
■サービス業の「強み」抽出方法
続いてサービス業では「顧客フロー」を活用します。
製造業では前述の業務フローを活用しましたが、サービス業などの店舗型業務の場合は、こちらの顧客フローを活用します。
店舗経営で重要なことは、まずは顧客フローを整理して見える化し、現状を把握することです。
そして1つ1つの顧客と店舗およびスタッフの接点で、いかに価値を高められるかがポイントになります。
そのため、各接点で、競合他社より劣るところや、顧客に不快感や退屈な思いをさせているところがあれば、それが課題であり、そして各々の接点で何が顧客にとっての価値になるのかを見出し、その価値を構築させていくことで、強みを磨き上げるのです。
例えば、美容院の顧客フローが以下のとおりとします。
① 集客・予約 ⇒ ②入店 ⇒ ③カウンセリングルーム ⇒ ④施術 ⇒ ⑤お見送り
まず顧客は、ネットメディアで自分の行きたい美容院を探します。
そのため店舗側は、自社の店舗に来てほしいターゲット顧客を設定し、そのターゲット顧客に、当社の強みと顧客のベネフィットを伝えます。
次の接点は顧客の入店時の対応です。
入店の時に、スタッフから満面の笑みで丁寧な対応を受ければ、施術の前から顧客の印象は大きく上がります。
次に、カウンセリングルームでは、そこで顧客の要望を確認し、その顧客の要望と特徴に合わせたスタイリングの提案を行います。
その丁寧な説明により、顧客は安心感と納得感が得られ、満足度は高まります。そしてこのカウンセリングは、他社にはない大きな価値になり得ます。
そして個々の顧客に対する個別のアドバイスは、一定のスキルが必要になります。
そのため、個々のスタッフのレベルが、顧客に満足感を与えられるレベルに達しているか、そしてスタッフの教育体制が確立しているかがポイントになるといえるでしょう。
そして最後はお見送りです。旅館ではないので過剰な見送りは不要ですが、笑顔でお見送りされると、顧客は気持ちよく変えることができます。
こうして、各社の本業のフロー図を作成し、各工程で強みを抽出していけば、その会社の本質的な強みが把握できるのです。