公開日 | 2021/10/09 |
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記載者 | 株式会社 LifeHac... |
譲渡
自社の株価を知るべきこれだけの理由
バトンズ認定アドバイザー
認定バトンズDD調査人
スモールM&Aに特化したアドバイザー業務を売り手及び買い手側共に対応、毎年10件程度の成約実績(M&A支援機関登録専門家ですので事業承継引継ぎ補助金の対象)
専門分野
M&Aアドバイザー(全般相談)
企業/事業評価
企業/事業概要書作成
契約書草案作成
デューデリジェンス
経営支援
金融・行政対応
その他中小企業支援
対応可能エリア
関東地方全般
関西地方全般
自社の株価を把握していますか?
昨今、経営者の高齢化や後継者難で、事業承継の重要性について語られる場面が非常に増えています。
一口に事業承継といっても、その中身は様々ですが、数字面においてその中心となるのは、自社株評価です。
経営者の皆さんは、ご自身の会社の株価を即答できるでしょうか?恐らく大半の方は、わからないと答えられると思います。
決算書を見れば、簿価ベースでの純資産価額はある程度把握することができますが、その数字はあくまで「簿価ベース」です。
実際に事業承継対策として行われる生前贈与や売買、また相続が発生した場合に使われる株価は、「税務上の」株価です。そこでは、「時価ベース」での純資産価額と、上場企業の利益等と比較した類似業種比準価額が使われます。
「昔、1回株価を計算したことがあるから大丈夫」と言われる方もいらっしゃいますが、平成29年から評価方法が改正されたため、以前の株価とは変わっている可能性があります。改正により、株価が上がる場合も下がる場合もあるため、その影響は読み切れません。
ましてや、毎期の利益や純資産などの状況により株価が変動する上、上場企業の数字によっても株価は左右されます。
こういった自社の株価の動向を把握しておくことが、事業承継対策のスタートとなります。
株価という視点を持つと、決算に対する考え方にも選択肢が増えます。
例えば、当期が赤字決算になりそうだ、という場合、何とか黒字に持っていけるようにする、というのはもちろん重要なことですが、逆に来期を確実に黒字化させるため、あえて当期は赤字を増やして株価を下げ、下がった株価を使って生前贈与する、という選択も出てきます。
自社株評価をすべき会社は?
会社の規模などにより、自社株評価をしなくてもある程度株価は推測できる、という会社もありますが、例えば以下のような会社は株価が高い可能性がありますので、自社株評価をされておくことをお勧めします。
・不動産を多く所有している会社
・グループ法人の株式を多く所有している会社
・社歴の長い会社
・含み益のある資産を所有している会社
・生命保険等で簿外に多額の資金がある会社
・ここ数年、好業績が続いている会社
・毎年、高水準の配当を続けている会社 など
これからは、自社株が高くても心配ない?
非上場株式に係る贈与税や相続税については、納税猶予制度があります。
この納税猶予制度について、今年改正が行われ、しかるべき手続きを踏めば、自社株の100%の納税猶予(最終的に要件を満たせば免除)が可能となりました。
「じゃあ、株価が高くても、別に問題ないんじゃないか」と思われるかもしれませんが、納税猶予の手続きはやはりそれなりに大変です。最終的に免除まで持っていけるとしても、その間の事務や管理コストは、それ相応のものがかかります。
もちろん、要件を満たせば、非常に強力な優遇制度となりますので、選択肢としては必ず検討すべきものですが、いずれにしても、そのスタートとなるのは、「自社株評価」です。
納税猶予制度が拡充されたからこそ、今、自社株評価が必要ではないかと思います。
なお、弊社でも株価計算及び納税猶予制度の手続支援を行っております。初回相談は無料とさせて頂いておりますので、お気軽にご相談下さい。
この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。
※上記は執筆現在(2018.06.04)での情報ですので、今後の動向により変更される可能性がありますので、ご注意ください。