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教育の社会インフラを目指す株式会社アガルートに、WEBサービスの開発企業がジョイン

2022年07月04日

国家試験、検定試験等のオンライン予備校“アガルートアカデミー”をメイン事業として、教育サービスを中心に事業展開をしている「株式会社アガルート」が、スタートアップ企業に特化してWEBサービスのデザイン・エンジニアリングを手掛ける「株式会社プラハ」を引き継ぎされました。既に複数企業をM&Aによってグループ化されている本企業。今回、新たにIT企業を子会社として招いた背景について、株式会社アガルートの共同創業者であり取締役の岩瀬様にお話を伺いました。


 

譲渡企業
社名 株式会社プラハ
業種 IT
拠点 東京都
譲渡理由 イグジット

 

 

譲受企業
社名 株式会社アガルート
業種 教育サービス
拠点 東京都
譲受理由 技術力・開発ノウハウの強化

 


立ち上げのきっかけは、業界特有の非効率さに対する問題意識から

2013年12月、代表取締役社長である岩崎様と取締役である岩瀬様のお二人で立ち上げられた「株式会社アガルート」は、国家試験・検定試験等のオンライン予備校「アガルートアカデミー」を主軸として、オンライン医学部予備校「アガルートメディカル」、資格試験対策の書籍を中心とした「出版事業」など、複数の教育支援事業を手掛けられています。また、これまで8件のM&Aを実施されており、アガルートグループとして広く事業展開をされています。事業を立ち上げた背景について、取締役を務める岩瀬様は以下のように話しています。

「もともと代表の岩崎が司法試験の予備校講師をしていた頃に、非効率な部分を多々感じたことがきっかけになります。最初は社内改善を試みたものの、なかなか変えられない社内体制もあり『それなら自分で作ってしまおう』ということからスタートした事業になります。」

一方の岩瀬様は、司法試験の合格後は学者になるために大学院に通われていたそうで、「大学院に通いながら、岩崎が勤めている企業で教材を作るバイトをしていました。その時に、岩崎に誘われて起業したという背景になります」とのこと。そこから、教育改善を目的とした株式会社アガルートの事業がスタートします。

オンライン講義を始めとして、ITサービスを駆使した教育事業を展開している株式会社アガルート。ITに関しては、全く知見がないところからの手探り状態だったそうで、失敗経験もありながらの始まりでした。

「最初はシステム会社に外注していたんですが、金額の相場観が分からないまま無理難題を要求していたので、『こんな金額でやってられるか!』といった感じでだいぶ無視されていましたね(笑)。協力してくれるシステム会社さんが見つかってからも、値段の相場感もわからず、外注しているので社内の知見も溜まらずで、システム面ではずっと苦労していました。」

システム開発やシステム改善ができる社内インフラの構築は当初からの課題であり、その解決のためにM&Aも模索されていたそうです。 

M&Aで急拡大中の株式会社アガルート。譲渡先を選ぶ基準とは?

これまで、仲介会社やプラットフォームを利用してM&Aを実施・検討してきた株式会社アガルート。プラットフォームの利点について、岩瀬様は以下のように話します。

「仲介を挟んでしまうと、コミュニケーションが滞った時に『売主さんと仲介業者のどっちで止まっているのか?』が見えなかったり、売主さんの意見を仲介経由で伺った時に『本当はどんなニュアンスで、どんな言い方だったんだろう?』ということが分からないということがあります。そういった面では、先方の意見を直接聞ける、やりとりできるのはプラットフォームの魅力かなと思いますね。

バトンズでは、プレミアムプラス会員として積極的に交渉へ進まれていた株式会社アガルート。その中で、今回ご成約した株式会社プラハとの出会いが実現しました。事業を選ぶ際には、岩瀬様は『社長の人柄』を重視しているそうで、その上で自社に足りないところを埋めてくれる企業かどうかをみていたと言います。

「会社に残ってもらえるなら、やっぱり一緒に働きたいと思えるような人でないと、とは思いますし、たとえ社長様が引退されるとしても、従業員さんとは一緒に働くことになります。ずるい社長さんの下に、誠実な社員さんが揃っているというのは考えにくいので、一緒に働きたいと思える社長さんかどうか、というのは第一条件ですね。

スキル面でいうと、我々は足し算の発想です。シナジー効果というのはなかなか狙ってできるものでもないと思っているので、『システムが弱いからシステム会社の力を借りる』『B to Cで伸ばしているからB to Bに強い会社に入ってもらって事業の幅を広げる』といった感じで、うちにない技術やノウハウを持っていて、かつ隣接領域であれば検討対象といった感じですかね。」

プロポーズと同じように、誠実な姿勢で交渉に臨む重要性

プラハとの交渉に進む前にも、いくつか交渉されていた案件があったそうですが、エンジニアの会社は需要過多で高騰していることもあって、金銭面などで折り合いがつかずブレイクしてしまった案件もあったと言います。

「松原さんのような、技術者としても人としても能力が揃っているエンジニアはなかなか珍しいと思います。その松原さんが『自分たちは技術力を持っているけど扱う製品・サービスがない。だから、逆の会社を探している』と仰る。私としては、『うちのことじゃないか!』と率直に思い(笑)、話しているうちに、本当にピッタリの会社だと感じたので、絶対にデリバリーしなければと思って動いてはいました。」

既に複数のM&Aを手掛けている岩瀬様は、交渉される際には以下の点に気をつけられていると言います。

「当たり前ではあるのですが 『ずるいことはせず、正直に自分たちのことをお伝えする』ということは決めていますので、プロポーズと同じように『自分たちはこういう人間です』というようなことを正直にお伝えして、ダメだったらしょうがないっていうくらいの感じでアプローチしていました。

また、コミュニケーション面では弁護士としての自身の立場も考えながらのやり取りを心掛けていたとも話します。

「弁護士って言われると、法律を使って論理的に詰められるみたいなイメージを持たれる方もいるじゃないですか(笑)。マウントをとるようなことはもちろんしませんし、“我々はフェアにやりたいと思っている”ということが伝わるような言葉選びとかは意識していました。」

交渉時の印象について、株式会社プラハ代表取締役である松原様は「岩瀬さんから、『フェアな視点で提案書を作ってはいますが、必ずプラハさん側でも弁護士に確認してくださいね』とおっしゃっていただいたりと、さまざまな場面で配慮を感じました。やり取りする中で、信頼できる方だなという印象を受けました」とおっしゃっておられ、岩瀬様の細やかな心遣いがご成約の後押しとなったのだということを感じられました。

システム会社の拡充により、グループ全体のビジネスを加速

これからアガルートグループとして、新たなスタートを切る株式会社プラハ。グループ会社としての今後のやり取りについて、岩瀬様は「基本的には、松原さんに経営をお任せする形になります。親会社・子会社という関係性にはなりますが、“親会社から命令がきた”といった関係にはなりたくないですし、するつもりもありません。最初は受託みたいな感覚になってしまうとは思いますが、“自社サービスを扱っている”、“自分たちで良いものを作っていく”というマインドを持っていただけるよう、仲間意識が芽生えることが大切だと思います。そのためのアプローチをこちらからしていきたいですし、あとは単純に仲良くなりたいので、交流会のようなものはやっていきたいですね」とおっしゃっておられました。

そんな岩瀬様に、最後に今後の展望についてお伺いすると「我々は、アガルートアカデミーを中心に事業を展開しています。コンテンツ(教材)には自信がありますが、システム面で見ると、正直まだまだイケてないなと感じるところがありますので、使いやすく、見やすいものに改善していって、トータルでお客様に満足していけるようなコンテンツにしてきたいと思っています。

コンテンツの中身としては、今後も試験種を増やしていく予定です。語学とか、建築士のような理系領域にはまだまだ手が出せていないものがありますので、そういったところにもどんどん広げていきたいです」とのこと。

また、「ジョインしてもらった他の会社さんに悩みを聞いていると、やはりシステム面が課題であるという話は多いので、プラハさんにグループ全体のシステムインフラとして活躍していただきたいと考えています。アガルートグループはシステムが強い会社、と言われるようになれると嬉しいですし、グループ全体のビジネスがより加速していけるんじゃないかなと思っています」とおっしゃっておられました。

システム面で強力な技術チームがジョインし、ビジネスの加速が期待されるアガルート。

 

株式会社アガルートの今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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