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新宿エリアでOPEN間もない、売上好調の焼肉店を事業譲渡。その背景とは?

2022年06月16日

2021年1月、コロナ禍で開業された「焼肉屋ごく」は、新宿エリアに位置し、最寄駅から徒歩1分という好立地にお店を構える焼肉店。売り上げも順調に伸ばしていたという本店舗を、OPENから1年足らずで譲り渡す決断をされた背景には、どのような理由があったのか。焼肉屋ごくの元オーナーである清道様に、お話を伺いました。


 

譲渡企業
社名 焼肉ごく
業種 飲食業
拠点 東京都
譲渡理由 イグジット、選択と集中

 

 

譲受企業
社名 株式会社山﨑組
業種 土木建設事業
拠点 石川県
譲受理由 新規事業への参入

 


共同経営でスタートした焼肉店。譲渡の背景には、方向性の違いあり

もともと銀行マンとして10年ほど働かれていた清道様は、その後M&A仲介、ベンチャー企業の役員を経験したのち、コンサルティング事業で独立。サラリーマン時代に経営者と関わる機会が多く、経営のノウハウはその頃から学ばれておられたそうです。

その後、焼肉店を経営されていた大学時代の友人と、共同経営という形で「焼肉屋ごく」をスタート。メニュー開発や味決めといった実務的な面はご友人に任せ、清道様は経営やマーケティング面を主に担当するといった形で、役割分担をしながら店舗経営をされておりました。

コロナ禍で飲食事業をスタートされたことについて、清道様は「逆にこういうご時世だったからこそ、始める決断ができたと思っています。店舗の責任者がたまたま見つかったというのもありますが、コロナ禍だったからこそ良い空き物件を見つけることができましたし、チャンスだと考えてコロナ後を見据えてスタートしました」とのこと。ご友人と始めた焼肉店は好スタートを切り、順調に売り上げを伸ばしていきました。

売上も問題ない本事業をなぜ譲渡するに至ったのか。その理由について、清道様にお伺いすると「お店に入ってもらった事業責任者と私たちで方向性の違いがあった、というのが本音です。私の友人はすでに焼肉店で成功していたというのもあったので、運営面で譲れない部分があって、責任者の方の自由度に制限がかかってしまっていました。

お店をより良くしていくためには、責任者の方がやりたいことをサポートできるようなタイプのオーナーに任せた方が良いのではないかと思い、M&Aに踏み切りました。」とのこと。売上好調な事業を譲渡するに至った背景には、お店がより良い形で繁栄していくため、責任者の目指すお店を実現するためという、前向きな決断がありました。

責任者の意向を反映できる、多角化経営を目指す異業種のM&A

そのような背景があり、バトンズを通じて買い手探しをスタートされた清道様。譲渡先には、お店を繁栄していくためにオーナーとしてサポートできるかどうかを重視されていたそうで、「オープン間もないお店ということで値段も高かった分、買い手がつくかどうかという懸念はありましたが、早く売りたいといった理由もなかったので、良い引き継ぎ先がいれば、という長期スパンで考えていました。

しっかりと自走できていたこともあって、売却できなくても大きな問題はないという心持ちだったので、そういう意味では、掲載していれば引き継ぎ先を募れるというプラットフォームの存在はありがたかったなと思っています」とおっしゃっていただきました。

そんな中で譲渡先に選ばれた「株式会社山﨑組」は、石川県で土木工建設事業を手掛ける会社。グループ企業において飲食事業も行っており、多角化経営を推進するべくM&Aを検討している買主様でした。

本企業への譲渡理由について、清道様は「スピード感を持ってお声がけいただいたというのが大きいです。また、飲食に特化して事業をされているわけではないという点で、飲食の細かい部分に知見が深いわけでないことが、責任者の意見も反映していただけそうだったので、その前提で話を進めることができました。山崎様は3代目社長の落ち着いた面持ちの方で、お知り合いの飲食経営者の影響もあって石川県でお店をやりたいと思うようになったとのことでした。

ゆくゆくは石川県にも店舗を出したいとおっしゃっていて、ウチの責任者も小規模で5~10 店舗と増やしていきたいという思いがあったので、その辺りでも同じ方向を向いて進めるのかなとも思いました」とのこと。

自身の考えを持って事業に深く関わるのではなく、責任者の方をサポートするオーナーという観点を備えた山崎様は、本M&Aを進めるにあたって良い方向に働くポイントでした。

次なる事業経営に向けて、買い手としてM&Aも積極検討

無事に事業譲渡を終え、これから新たなキャリア形成に向けて進まれる清道様に、最後に今後の展望についてお伺いすると「もともと金融の畑でずっと働いていたこともあって、実業をやるキャリアがほとんどなかったので、今回の売却資金を元手に、自分の事業を育てていくことができればベストかなと思っています

もちろん、M&Aもひとつの手段として考えていて、バトンズさんの案件も毎日見させていただいています。ベースのコンサル業務を継続しながら、他の投資先となる事業を見つけていければと思っています」とおっしゃっておられました。

また、事業探しの軸や現在気になっている事業については、「やっぱり、自分の興味が持てる分野かどうかは大きいです。例えば、私はペットを飼っているんですが、トリミングサロンにカット予約をすると、大体2〜3週間先になってしまいます。疑問に思って話を聞いてみたら、1頭カットするのに2〜3時間ほどかかるので、1日数頭しか対応できず、リピーターがいればそれだけで予約が埋まってしまう。新規予約を受け付けようとすると、数週間先になってしまうという現状があるそうです。

ということは、売り手市場の業界になっていて、やり方次第で2店舗3店舗とスケールできるのではないかと思い、トリミングサロンの案件で交渉依頼をしたこともあります。その時の案件は他の方で決まってしまいましたが」と話す清道様。自身の興味関心をもとに、さまざまな事業で引き継ぎ検討をされている最中だそうで、清道様の新たなキャリアステップに今後の期待が膨らみます。

 

清道様の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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