2020年4月にオープンした、かつお節にこだわった出汁茶漬け店「かつお茶屋」。メニューに独自の強みを持つ飲食店をオープンから10ヶ月で事業譲渡された松崎さんに、立ち上げ〜事業譲渡を成功させるメソッドをお伺いしました。
お店を始めたきっかけは、おいしいかつお節に出会ったこと
医療系やWeb系など幅広い事業を運営されている松崎さん。お店を始めるきっかけは、知り合いがかつお節の卸売業を営んでおり、削りたてのかつお節を試食したところ本当においしいと感じたことがきっかけだったそうです。
削った瞬間から部屋中に広がるかつおの香り。この香りと味を生かしたメニューを提供する飲食店を開業したい。そんな気持ちから、かつお節にこだわった出汁茶漬け店「かつお茶屋」を熊本県熊本市に2020年4月にオープンさせました。
コロナ禍でのオープン、しかし譲渡理由は「選択と集中」
緊急事態宣言直前の2020年4月にオープンしたため、滑り出しは順調とは言えませんでした。しかしテレビ番組への出演機会を得たことや、2020年4月27日から営業時間をランチタイムのみと自粛せざるを得なかったものの、同タイミングでテイクアウトのお弁当を開始するなど、工夫を重ねて徐々にファンを増やし順調に売り上げを伸ばしていきました。
2020年7月に熊本県を襲った集中豪雨の影響で一時は客足が途絶えかけたものの、落ち着いたタイミングではきちんと売り上げが上がる。独自の強みを持って、着実な経営ができている。しかしながら他の事業も経営しなければならない松崎さんがお店の運営に入り込んでいたことで、徐々に「かつお茶屋」以外の事業に不安定さが出てきてしまったそうです。
「2021年、アフターコロナでは必ずこのお店は成功する。」
その確信はあったものの、選択と集中を優先させた結果、2021年2月、バトンズを使って「かつお茶屋」を事業譲渡する決断をしました。
チャットでスムーズに買い手と連絡が取れて、1週間で顔合わせまで進んだ
登録して2日で何件か買い手候補から手が上がり、1週間後にはお店の見学をしてもらうまで進みました。見学と顔合わせを行ったのは、いくつか事業を運営する買い手だったのでやりとりも順調に進められ、バトンズへの掲載から3週間後には契約を交わして成約。その間、特に不安もなく事業譲渡の手続きを進めることができたそうです。
在籍していたアルバイトの従業員へも譲渡契約の締結後に話をしたところ、経営者が変わっても働き続けたいと申し出てもらうことができました。今後は約1ヶ月をかけて、買い手側の店舗責任者へお店の運営を引き継いでいかれるそうです。
今回の事業譲渡は100点の成功事例だと思う。成功のポイントは「アンテナを高く持つこと」。
今回の事業譲渡についての感想を伺った際に「100点の成功事例だった」と語ってくださった松崎さん。複数の事業を運営する傍ら、オープンさせた飲食店を10ヶ月で成功させて事業譲渡するコツを伺いました。
「事業を立ち上げるときにも、事業を買収するときにも、大切なのはアンテナを高く持つことだと思う。今回の立ち上げ〜事業譲渡までは100点でした。今回のM&Aを通して、常にアンテナを張って、独自性を持った事業を立ち上げたり買収したりして育てることが大事だと感じました。」
今後も事業の立ち上げや買収を検討している松崎さん。次は、現在運営している事業と関連性が強い領域である、美容かフィットネスの領域に進出していきたいとのこと。松崎さんの、熊本を盛り上げるような今後の事業展開が楽しみです。
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