M&Aアドバイザー、M&Aユーチューバーとして活躍する株式会社八事財産コンサルティングの鷹野将和さん。2021年1月に静岡のクラウンメロン卸・販売事業「メロンショップマエシマ」を自ら事業承継型M&Aで引き継がれ「メロン社長」として地域を盛り上げる取り組みを始められました。
「メロンショップマエシマ」との出会い
2019年秋、M&Aアドバイザーとして前オーナーから売却の相談を受けたのがご縁の始まりでした。初めてクラウンメロンを食べたときは、甘さと豊潤な香りにとても驚かれたそうです。早速バトンズに掲載したところ、何名かの手が挙がり面談を進めましたが、条件面でうまく折り合いがつかない状態が約半年間続きました。「いい会社なのに」、と鷹野さんご自身もとても悔しい思いをされたといいます。
「経営状態は良くないものの、事業は魅力があるし今後事業を伸ばしていくための課題も明白。なにより社長の想いを引き継いであげたい」。遂に、そう考えた鷹野さんは自分で「メロンショップマエシマ」を引き継ぐ決意をされました。
繁忙期を逃さないために、譲受日前から業務委託で経営に参画
M&Aの交渉は、当初からM&Aアドバイザーとして関係性を築いていたため円滑に進行しましたが、基本合意の後に細かな部分を確認する必要があったため、最終契約は年が明けた2021年1月になりました。
「メロンショップマエシマ」の事業は、通信販売による売り上げを改善すれば大きく成長する。さらに12月はふるさと納税の駆け込み需要が増え、地域名産品を扱う企業にとって繁忙期。そう考えた鷹野さんは、最終契約前の12月から業務委託契約で会社経営に参画し、通信販売チャネルの拡大に着手しました。
結果として時期を逃さずふるさと納税関連のサイトへの登録を行うことができ、最高のスタートダッシュに繋げることができました。今後はSNSを活用し、ジェラートやプリンなどの加工品の新商品開発に力を入れていきたいそうです。
M&Aアドバイザーとして会社を買うということ
もともとM&Aアドバイザー、M&Aユーチューバーとして活躍されている鷹野さん。今回のM&Aはクラウンメロンそのものに魅力を感じた点や、前オーナーの想いを引き継いでいきたいという気持ちが強かったものの、大きなチャレンジの意味もあったのだとか。
「買ったからには事業を成功させたいのはもちろんだけど、成功しても失敗してもM&Aアドバイザーとしては貴重な経験になると思いました。いいことも悪いことも、相談者に実体験として伝えられるからです。メロンの事業が成功したら、次はみかん農園などの静岡の名産品を扱う企業にもノウハウを提供し、地域資源を活用して地域を盛り上げていきたいです。」
注目を集める【事業承継型M&A】による地方創生
鷹野さんは【事業承継型M&A】で「メロンショップマエシマ」を引き継がれました。【事業承継型M&A】とは、あとつぎがいない会社が、後継者として外部から経営を引き継いでくれる人材を探して事業承継を行う手法です。2025年には後継者不在の会社が127万社になると試算されており、帝国データバンクの調査によると2021年の2月には、日本の社長の平均年齢が初めて60歳を超えました。
地方を中心に今後さらに「あとつぎ探し」の需要が高まっていく中、独立や新しいビジネスを始めたい方々によるM&Aへの挑戦が望まれます。
鷹野さんはそんな「あとつぎ候補」を集めた「スモールM&Aの学校」というオンラインM&Aスクールも開催されています。主にスモールM&Aの買い手向けのオンラインスクールにはなりますが、【事業承継型M&A】を実践した鷹野さんご自身の経験を元に、様々なアドバイスを受けることができますので、ぜひご相談ください。
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