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異業種への挑戦を決意してM&Aで脱サラ!自動販売機の運営事業を譲受し経営者の道へ

2024年11月22日

山形県在住の井上恒幸様は、製造業技術者として長年企業に勤めてきましたが、50歳を過ぎた頃に新しいステップに進むべく異業種への転身を決意。新潟県を拠点に飲料とタバコの販売を行う「株式会社のりきち本店」より、自動販売機の運営事業を譲り受けされました。現在は法人を設立し、経営者としての道を歩み出している井上様に、M&Aに至るまでの経緯と今後のビジョンについてお聞きしました。


 

譲渡企業
社名 株式会社のりきち本店
業種 卸売・小売業(飲料・日用品)
拠点 新潟県
譲渡理由 後継者不在

 


 

譲受側
区分 個人
業種 製造業
拠点 山形県
譲受理由 起業

 


会社を退職する決断と新たな分野への挑戦

製造業技術者として長年、現場の最前線で活躍してきた井上様。50歳を過ぎる頃からは管理者としての立場を求められるようになり、後継者の育成などメイン業務が移り変わっていきました。現場の業務が遠のく当時の状況について、井上様は次のように語ります。

「正直、そのような働き方に疑問を感じていました。これから10年以上もその状況で拘束されていまうのかな…と。教育といってもそれほど難しい問題も発生するわけではないので、自分が必ずしも担う必要もありません。それであれば、新たなキャリアを考えたいなと思ったのがキッカケです。幸いなことに、妻もその決断を応援してくれました。」

本格的に次のステージに向けて動き出した井上様は、2024年1月頃からいくつかのM&Aサイトに登録。「今まで経験してこなかった分野に挑戦してみたい」という想いのもと、さまざまな事業を検討候補として模索し始めます。

「最初は同業のコンサルタントを目指そうかと思ったのですが、会社との競業避止の関係で同業でのビジネスは難しい状況がありました。そこで、まったくの異業種へ挑戦しようと決意してM&Aを検討し始めました。すでにある程度の収益性がある事業を前提に探していましたので、コインランドリー事業や貸しスペース事業など、自分で運営できる候補を色々と挙げて見ていました。」

バトンズでさまざまな事業を検討する中で、新潟県内で自動販売機による飲料・たばこの販売を手掛ける株式会社のりきち本店の事業に目が留まります。

事業の想いを聞き、引継ぎの覚悟を決める

井上様は山形県在住ですが、大学が新潟県だったこともあり、立地条件について不安はなかったとのこと。車での移動も苦にならないと判断し、M&Aの交渉へと進みます。

技術職キャリア一筋の井上様にとって、小売の事業はまったく異業種への転換になります。その不安も多少抱えていましたが、のりきち本店の長谷川様から事業への想いを聞くうちに、決意が固まったといいます。

「ある程度の収益性が見込めるという前提条件をクリアしていたことは、決断できた理由としてあります。自動販売機も40台以上もありますし、設備を増やしていきながら発展させていくことができるだろうと想像できました。ただ、決め手はやはりお会いして事業への想いを直接伺うことができたことです。グッとくるものがありましたし、長谷川さんの想いを聞いて覚悟を決めました。」

2024年春が過ぎると、引継ぎの準備が慌ただしく進みます。6月に入るとオンラインで打ち合わせがスタートし、7月には実際に自動販売機の商品補充やメンテナンスなどの作業実習を開始。そして8月から正式に事業の引継ぎを実施しました。

滞りなく進んだ背景には、長谷川様の献身的なサポートがあったといいます。小売業や卸売業の経験もなくこの世界に飛び込んだ井上様に対し、仕入先への引継ぎなど根回しを細かく行ってもらったことで、遅滞なく事業をスタートさせることができたと振り返ります。この長谷川様の献身的なサポートに接し、「期待に応えなくては」と事業推進への決意をさらに確固たるものにしていったと井上様は話します。

サラリーマン時代にはわからなかった経営者の凄さ

現在は新潟市内にアパートを借り、山形県と新潟県を往復する井上様。圏内に設置された自動販売機に商品補充のために巡回することが主な業務です。

商品補充の頻度はエリアによって異なるため、長谷川様からのアドバイスを参考に補充を行います。多忙な日々を過ごす井上様ですが、今までの会社員時代とは仕事や生活を取り巻く時間の概念が変わったと話します。

会社員時代と大きく変わったところは、時間を自由に使えるようになったことです。土日は休みという概念はなくなり、自分が自由に働く時間を決められるようになりました。今年の夏であれば、猛暑の日は事務作業にまわし、補充は夕方以降に移すなどですね。会社員ではこうはいきませんから。」

脱サラをして異業種の挑戦を決意した井上様ですが、リスク回避の観点から、退職願を提出したのはM&Aの契約が確定してからだったといいます。買収資金は退職金を充て、事業拡大に向けた資金も確保した状態で、円滑に退職と次のステップへ進めることができたのです。

「会社員時代から様々な現場で無理難題を解決してきました。その経験を積んでいましたので、異業種に挑戦することになってもなんとかなるんじゃないか、という根拠のない自信はありました。

しかし、実際に経営者という立場になると改めて『経営者の人たちの凄さ』を感じます。日々、こんなに数字と向き合いながら決断しているわけですから。会社員時代は社長がいて上司がいて承認をもらって…という流れでしたが、今は自分1人です。この責任は改めて気づかされましたし、それがやりがいにも繋がっています。」

事業を安定化させ、売上2倍を目標に事業計画を策定

現在は法人設立も行い、自動販売機の設備更新を目標に掲げて計画を練っている井上様。オンライン決済の対応や新紙幣への対応など、時代の流れに合わせた設備へと更新する必要があります。

そのため、事業の安定化と拡大に向けて銀行融資の活用に向けた事業計画の作成に取り組み中。この設備更新を円滑に進め、さらなる事業拡大を目指します。

「現在の売上を2年間で2倍までもっていくことが当面の目標です。自動販売機の設備更新には資金が必要ですし、手元資金との兼ね合いを見て銀行とも付き合いを始めました。台数を増やしていけば自分1人だけで対応するのが難しい時期もくると思いますし、その際は新しく社員やバイトを雇うことも考えなければなりません。大変ですが、将来に向けてやりがいはあります。」

初めてのM&Aとなった井上様ですが、思ったよりスムーズに進められたと感想を述べています。その要因は、のりきち本店側で弁護士が間に入り、難しいやり取りをわかりやすく進めてもらったことで、契約関係の不明点などを即座に解決できたことにありました。最後に、バトンズを使ってみての感想について以下のように話しています。

「おおよそ予算を把握しながら探すことができますし、非常にサイトが見やすいと思います。会社に勤務しながらだとすぐにレスポンスできないことも多かったのですが、経過状況がウェブでわかりやすく更新されているので助かりました。コミュニケーションもスムーズに行うことができ、使いやすかったです。」

事業を安定化させ、さらに新たな事業領域に乗りだす際は再度バトンズを利用したいという井上様。

井上様のこれからのご発展を、バトンズ一同、心より応援しております!

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