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地方創生を目指し、地元長野のゲストハウスをM&A!人の出会いと交流を生む「地域の結び目」となる宿を目指して

2024年07月02日

長野県で生まれ育ち、上京してコンサルティング企業に務める藤澤厚太様は、この度バトンズを通じて、長野県のゲストハウス「森と水バックパッカーズ」を譲り受けされました。地元のお店や企業が後継者不足で閉業していく現状を目の当たりにし、学生の頃から「地方創生のために自分にできることはないか?」と考えていたという藤澤様。東京の外資系コンサルティングファームで経験を積み、地方創生に取り組む第一歩として、同じ長野県出身の友人2人と今回のM&Aに踏み切りました。
初のM&A・起業に取り組まれた藤澤様に、地方創生を目指す過程でM&Aに取り組まれた背景や、ゲストハウス運営において大切にしていること、今後の展望などについてお話を伺いました。


 

譲渡側
事業名 森と水バックパッカーズ
業種 宿泊業(ゲストハウス)
拠点 長野県
譲渡理由 選択と集中

 


 

譲受側
区分 個人
業種 コンサルティング業
拠点 長野県、東京都
譲受理由 起業

 


「地元の地方創生に携わりたい」思いの実現に向けて取り組んだM&A

長野県で生まれ育った藤澤様は、進学を機に上京し、学生時代はキャリア支援のNPOに所属していました。コーチングに興味を持ち、在学中にコーチングの資格も取得。学生時代から「いずれは地元の地方創生に携わりたい」という思いを抱いていたといいます。

「東京に出てきてから、地元に帰省するたびに周辺のお店が経営難から閉業してしまったり、後継者がおらず、手放したくても手放せず悩んでいる人などの地域課題を目の当たりにしていました。そういった社会問題に触れる中で、いずれは地域をより良くするための戦略室を立ち上げたいというビジョンを描くようになりました。」

地域創生に対する思いを胸に秘めながら、まずはさまざまな業界構造やビジネスモデルについて知見を深めようと、大学卒業後に東京の外資系コンサルティングファームへ就職した藤澤様。その後、都内のベンチャー企業に転職し、現在は新規事業の立ち上げや経営戦略に特化したコンサルタントとして働いています。

自身のキャリアを磨き、ビジネスに関するさまざまな知識やノウハウを培う中で、藤澤様は地方創生に取り組む第一歩としてM&Aを検討し始めます。

地方創生に携わるために、自分に何ができるだろうかと考える中で、M&Aを活用して経営難や後継者不足に悩んでいる事業を引き継ぐことはできないかと思い至りました。そして、同じような思いを持つ松本市出身の友人2人と一緒に、約一年かけて複数のM&Aプラットフォームを使いながら、長野県の譲渡案件を探していました。」

 

外需を活用した地方の経済発展を目指し、宿泊業に注目

数ある事業の中でも、藤澤様が特に注目していたのは宿泊業と飲食業。その理由について、藤澤様は以下のように話しています。

「僕らは、地域の経済をどう発展させるか、どう維持するかに重点を置いていました。前提として、地方はどうしても人口が減っているため、内需だけでは経済が回らない。そのため、いかに外需を活用し、地方の経済発展に結びつけていけるかが鍵になります。

そこで、外から人を呼び込む際に重要となる宿泊業と、そこに絡めていきやすい飲食業が地域創生の基盤になるだろうなと考えていました。

そんな思案の中、藤澤様がバトンズの譲渡案件で目に留まったのが、長野駅から徒歩5分の好立地に位置するゲストハウス、森と水バックパッカーズ。長野駅は東京駅とも新幹線で繋がっており、市内の観光名所である善光寺や戸隠神社などへのアクセスがいいほか、スノーモンキーが有名で、外国人観光客に人気の高い渋温泉への中継地点としても好条件である、地域創生に向けた宿泊施設として魅力的な立地条件でした。

「長野市は県内の経済の中心部であり、若い人が多いエリアであるため、人材を探す上で苦労はしづらい。また、長野市内には大学がいくつもあるので、学生バイトを雇うことはもちろん、大学や地域と連携して事業を進めていけるんじゃないかと考えました。」

 

人と人とのコミュニケーションを生む、「自由」を大切にするゲストハウスとの出会い

森と水バックパッカーズは、宿泊業の中でも「ゲストハウス」と呼ばれる形態の宿です。ゲストハウスは、プライベート性の高いホテルや旅館とは異なり、相部屋のドミトリーを有していたり、共用のリビングがあったりと、空間や時間を旅人同士や地元の人、スタッフとシェアできることが特徴です。

ホテルの場合は、価格帯や清潔さ、スタッフの対応がお客様からの評価につながりますが、ゲストハウスの場合はオーナーによって運営スタイルが大きく異なるという特徴もあります。藤澤様は、学生時代に国内外のゲストハウスに宿泊した経験があり、ただ宿泊するだけでなく、異文化交流やコミュニケーションが生まれるゲストハウスに魅力を感じていました

自分達の目指す地方創生に欠かせない宿泊業であることに加え、森と水バックパッカーズはコミュニケーションを大切にしたゲストハウスであること、自由に旅を楽しんでもらうために長期宿泊プランを用意していることなど、運営方針にも共感したことで前向きに交渉が進んでいきました。

最終的には、観光資源が豊かなエリアでアクセスもよい好立地であること、若手の人材の確保が見込めそうなこと、交流を大事にしている点が決め手となって引継ぎを決断した藤澤様。オーナーの個性が施設に色濃く反映されるゲストハウスを引き継ぐにあたり、前オーナーの三井様にはどのような印象を抱いたのでしょうか。

「最初にお話したときの第一印象は、『すごく面白い方』でした。お客さんやスタッフに委ねる『自由さ』を大切にしていて、お客様のことを第一に考えられている方でした。一方で、面倒くさがりで人間味のある一面もあり、いろんな顔が混ざり合った、個性が光っている方というのが印象に残っています。ゲストハウスを訪れた際も、『ここでは何をしても大丈夫』という自由な雰囲気を感じました。」

 

スタッフや利用者同士の交流から「地域の結び目」となれるゲストハウスを目指して

藤澤様の思いが伝わり、2024年5月に無事M&Aが成約。現在は、第一フェーズとして宿泊業の運営に慣れること、健全な事業運営ができるようにスタッフを確保するほか、安全面を万全にし、清潔さを保つために館内の修繕や整備を進めています。

「自分がゲストハウスを運営する上で大切にしたいことは2つあります。1つ目は、お客様視点で考えること。利便性はどうなのか、快適なのか。旅行者の目線で施設の整備やサービスの改善を考えるようにしています。

2つ目は、ゲストハウスならではの魅力である、交流を楽しめる工夫をすることです。スタッフは基本リビングに常駐して一緒にご飯を食べたり、地元のイベントや飲食店のおすすめ情報をシェアしあったりできるような場づくりを意識しています。」

現在の利用者は『駅から近くて安い』という理由で予約する新規の方が大半であると分析する藤様様。それでも、「アットホームな空気が良かった」と再び宿を訪れるリピーターの方も一定数います。藤澤様は、今後さらに新規のお客様がリピーター化していくような工夫を重ねていきたいと意気込みます。

「次のフェーズでは、『地域の結び目』になるように事業運営をしていきたいと思っています。例えば、お客様が長野市を訪れた際に、SNSやインターネット上の表面的な情報だけを頼りに、いわゆる観光客向けのお店に流れるのではなく、地元の人が普段使いしているようなお店に足を運ぶきっかけになる宿でありたいです。スタッフやお客さん同士のコミュニケーションでそんな流れが生まれたり、いずれはツアーやプランをサービス化してみても面白いかなと。」

今後の展望として、森と水バックパッカーズでゲストハウスのモデルケースを形成したのち、同じ思いを持った仲間を集めながらエリアを広げ、二店舗目、三店舗目とさらなる事業展開を目指してるそうです。

「僕らは、みんな長野県出身で土地勘もあることや、事業を展開する上でストーリーが説明しやすいため、しっかりと長野県で地盤を固めていきたいと思っています。今後の展開の仕方は、戦略というよりは運とご縁による部分が大きくなるだろうなと。

今回のように、M&Aという形で僕らが伝手のないところからご縁を繋ぐのも一つですし、ゲストハウスから僕らがイベント等を通じて、地域を巻き込んで繋がりを作る中でお声がけいただいたり、こちらからアプローチしたりと、いろいろな形で事業を広げていきたいです。」

藤澤様らは、6/28よりクラウドファンディングにも挑戦中。支援金は老朽化した施設設備の改修費用に充て、生まれ変わったゲストハウスで「地域の結び目」となる環境づくりを目指します。

藤澤様と森と水バックパッカーズの今後のさらなるご活躍を、バトンズ一同心より応援いたしております!

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