金沢伝統食品メーカー×クリエイティブプロダクション①
2018年09月30日
2018年09月30日
樽から出されたばかりのこんか漬け
石川県の金沢市では魚の糠漬け(ぬかづけ)のことを『こんか漬け』、または『へしこ』と呼ばれている。こんかの由来は諸説あるようですが、こぬか(小糠、古糠、粉糠)などから『こんか』に変化していったとされている。
こんか漬けの材料は、主に魚と塩、米ぬかで樽に漬け込み、30年以上受け継いできた微生物により発酵され、乳酸菌やアミノ酸が豊富なこんか漬けになる。
半年間熟成された『こんか漬け』の味わいは、芳醇な香りを有し、濃く厚みがある。
また、ちょっぴり塩辛いのがほかほかの白飯にのせると最高だ。一昔前までは、多くの家庭や地場メーカーでこんか漬けをつくっていたようだが、現在ではその数も激減している。
70歳のお母さんと娘さんだけでやっていた池田商店。閉店の危機は突然だった。赤字を出しているわけでもない。派手さはないが地道な経営をしていた。原因は若い時のように働けなくなったお母さんだった。2人で成り立っていた池田商店、穴を埋めようとするも人手も集まらず、店を畳む(廃業)という選択しかなかった。
池田商店の斉藤さん(右)と“あとつぎ”になったAMD中神(左)さん、アドバイスをした中山会計小嶋さん(真ん中)
地元の会計事務所のアドバイスがきっかけだった。税理士法人中山会計の小嶋さんは今回のキーマンだ。小嶋さんは池田商店に開業から度々経営や会計などアドバイスしていた。もちろん、池田商店が人手が足りず回らなくなり廃業しなければならないことも耳にしていた。
地元に根差した会計事務所としては、この金沢の伝統食品メーカーがまた一つ消えていくことを危機感ととらえていた。彼はあとつぎを探して『事業承継』することをアドバイスする。事業承継であとつぎ企業が見つかれば、地元に伝統食品やその文化も残る。そう考えた小嶋さんはあとつぎ企業を探す。廃業のリミットまで半年になっていた。
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