オリーブオイルの独占販売権。2年の歳月を経て掴んだ新たなチャレンジ

大手金融機関に10年以上勤務されたなかた様は、バトンズを通じて「オリーブ製品の販売事業」を引き継ぎされました。複数のプラットフォームに登録し、2年近くの間案件を探していたと話すなかた様が、どのような点に魅力や勝算を見いだし、交渉へと進まれたのか。M&Aを検討し始めた背景や今後の展望と併せて、お話を伺いました。

ライフキャリアで培った知見やノウハウを活かし、サラリーマン起業

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大手金融機関にお勤めされていたなかた様は、新規事業の企画や買収企業の経営管理、マーケティングなどに携わってこられ、経営者と接する機会を多く持たれておりました。さまざまな企業や経営者と関わる中で、『自分でも経営にチャレンジしてみたい』という思いを抱くようになったなかた様。M&Aを通じて、新たなキャリアを模索し始めます。

これまで、仕事を通じてＭ＆Ａや買収後のシナジー創出等の経験を培ってこられたなかた様。M&Aプラットフォームで事業を探される際にも慎重に事業を見極めながら、交渉に臨まれておられました。

「サラリーマン起業ということもあり、『限られた資源の中で経営し続けられる事業かどうか』を見極める必要があります。そのため、財務健全性や過去の販売実績は事業を選ぶ際の重要な判断基準でした。そのほかに重要視していたことは、自分がこれまで培ってきた知見やノウハウとのシナジーがある事業かどうか、という点です。」

プライベートでは、健康に関する興味・関心を持たれていたなかた様。普段から健康に対する高い意識をもち、ご自身でも勉強を積まれていたため、「健康」と関連のある事業はとくにアンテナを張って探されておられたそうです。

健康をひとつの軸に。およそ2年の検討を経て選んだ事業とは？

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今回なかた様が引き継がれた事業は、希少なエクストラバージンオリーブオイルの輸入・販売事業。2年近くM&A案件を探される中で出会った、正になかた様の考えに合い、これまで培ってこられた経験やノウハウが活かせる事業でした。

「仕事で欧州に居住していたころ、イタリアやスペインなど、ヨーロッパでの食事をたくさん楽しみました。その中で、エキストラバージンオリーブオイルを使った料理の美味しさに感銘を受けまして。日本に帰国後も同じ品質のものを探しましたが、なかなか見つかりませんでした。日本で出店されるヨーロッパ系の料理と本場の料理はどうしても味の違いを感じてしまうのですが、その理由は『使っている油に違いがあるから』だと感じました。」

今回、売り手様にはM&Aアドバイザーとして「株式会社ライブリッツ・アンド・カンパニー」の小野様がサポートされておりました。事業に魅力を感じ、交渉へと進まれたなかた様は、小野様よりご提案いただいたスキームがご成約に至った要因だったと話します。

「魅力に感じたことは、まずは商品自体の品質です。正に現地で食べたあのオリーブオイルの味でした。更に、オーガニックにこだわった身体に良いものを扱っていて、日本での独占販売権があるというところも魅力でした。小規模な事業を継続させるためには、他との差別化ができなければなかなか難しいと思いますので。

また、本案件の元々のスコープは、商品の販売事業に加えて『ヨーロッパにあるオリーブの農場運営』もセットで、というお話でした。ただ、私が個人での引き継ぎということもあり、あらゆるリスク面を考えて小野様から『まずは販売事業からスモールスタートするのはどうか』とご提案いただきまして。

私自身、食品業界での実務経験はありませんでしたし、リスクを縮小化して段階的に拡大していくプランを提示いただいたのはありがたかったです。そこは、アドバイザーなくして実現し得なかったと思います。」

双方の利害を考え、適切にサポートされた小野様のご活躍もあって実現した本成約。加えて、面談をしたときの売り手様の人柄も好印象だったようです。

「デューデリジェンスにおいて、どれだけ財務面をチェックしたとしても、そこに書かれていないリスクが後から分かったり、紙面からは判断できない問題が発生し得ることは、これまでの経験から往々にしてあると考えています。ですので、最終的には『信頼できる人かどうか』が判断材料になります。そういった面で、売り手さんは事業のメリットだけでなくデメリットも率直に答えてくださり、信頼できる方という印象を持ちました。」

健康をテーマに、多様な商品・サービス展開を構想

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「正直、掲載されている案件の中で、自分が求める条件に合う会社は『1%程度』だと思います。また、いざ情報開示を依頼してみても『財務諸表がボロボロ』という案件もあり、そもそも交渉に進むことができる会社が限られている印象です。

案件を見つけることは大変でしたが、検討する中でさまざまな案件に触れることができましたし、今後M&Aで拡大をしていく可能性を考えたとき、非常に良い経験になったなと思います。」

初となるM&Aのご成約を果たされ、実業家の道を歩み始めたなかた様。今後は健康をテーマに、さまざまな商品やサービス展開を考えておられるそうです。また、現在はクラウドファンディングに挑戦中で、自社サイトの開設も並行して進めておられるとのこと。

「健康を軸に、商材やサービスを幅広く展開していこうと思っています。独占販売権を取得しているオリーブオイルと生アーモンドは1月からクラウドファンディングを実施中で、想定以上に多くの応援者のサポートがあり、すでに希望した金額の2倍以上に到達しています。3月以降は、自社サイトで直接販売できるよう準備を進めており、オリーブオイルと生アーモンドに加えて、商品やサービスのラインナップを増やしていきたいです。」

また、小売だけでなく卸売に関しても販路を増やしていきたいと意気込むなかた様。飲食店や旅館、アンテナショップなどを候補に挙げており、多くの消費者に触れてもらえるよう裾を広げてビジネスを展開していかれるそうです。

さまざまな構想を描き、これから未知の挑戦へと進まれるなかた様に、最後にM&Aを検討している方々に向けてメッセージをいただきました。

「自分で事業をするということは、『自己判断で物事を決定できる』という、オーナーの特権をもつことができます。もちろん、それ相応の責任を負うということでもありますが、サラリーマンでは味わえないやり甲斐が得られます。

M&Aでスモールスタートできるように、今はチャレンジできる幅が広がってきていると思うので、とくに若い方は、どんどん起業していくべき時代かと思います。一方で、そこにはリスクも付いてくるので、自分で勉強しつつ、必要に応じて専門家の知見を借りることも重要だと思います。」

これまでのキャリアの中で、経営に必要なノウハウを蓄積されたなかた様は、その経験を武器に、新たなステージへと進まれます。

なかた様と株式会社Well-being Land（Instagramアカウント@well_being_land）の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同心より応援しております！