労務相談
63
2024/01/15

教えてください!従業員に関する書類で必ず会社で保管しておかなければならない書類とは?

記載者情報
【法定4帳簿の調製について】
従業員を雇用する会社に、労働基準法で作成及び保存が義務付けられて書類があります。それは、法定4帳簿と言われる書類で ①労働者名簿   事業所ごと、労働者ごとに作成する必要あり。必須項目は、氏名、生年月日、履歴、性別、住所、従事する業務、雇い入れ年月日、退職年月日など ②賃金台帳  事業場ごとに作成する必要あり。必須項目は、氏名、性別、賃金計算期間、労働日数、労働時間数(深夜・休日・残業時間を含む)、基本給及び手当額、  賃金控除額など ③出勤簿  記載項目は、氏名、出勤日、出勤日毎の始業・終業時間、休憩時間、残業時間など ④年次有給休暇管理簿(管理簿の様式は任意)  労働者ごとに作成する必要あり。必須項目は、取得日、付与日、日数 の4つの帳簿のことを言います。 この『法定4帳簿』をきちんと備えておかなければ、法令違反になりますし、労働基準監督署(以下 労基署)が来ると、必ず確認されます。 「うちは小さな会社だし、労基署も来ないから備え付けなくいいだろう」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、労基署の調査は、「定期監督」と言って、労基署が定期的・計画的に任意に選び出した企業を調査するものと、「申告監督」と言って、労働者等からの訴えがあった際に調査するものがあります。 業種や会社の規模に関係なく、どんな会社でも調査が来る可能性がありますし、突然来ますから、あらかじめきちんと整えておくようにしましょう。 *①~④の帳簿の保存期間については、2020年4月の労働基準法改正により、3年から5年に延長されました。(当面の間3年間) 【注目】 「④年次有給休暇管理簿」については、2019年4月から追加された新入り帳簿となります。登場してから日が浅いため、「知らなかった」という事業主は、早急に整備が必要です。 中小PMI支援センター株式会社パートナーコンサルタント 社会保険労務士 川本真由美
関連コラム