労務相談
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2023/06/29

中小企業経営者必見!人材不足や離職率を解決するための3ステップ【中小企業のためのFP】

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中小企業庁「中小企業・小規模事業者 人材活用ガイドライン」を公表
人材不足や離職率の高さなど、人材活用に関する課題は多くの中小企業経営者の悩みです。そこで今回は、中小企業庁が公表した「中小企業・小規模事業者 人材活用ガイドライン」を紹介します。このガイドラインでは、人材戦略の立案から実行までの基本的な考え方やステップを示しており、中小企業経営者でもすぐに取り組めるようにわかりやすく説明されています。 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/hitodebusoku/guideline.html
経営課題と人材課題を明確にする
まずは、自社の経営課題と人材課題を明確にすることが重要です。このために、ガイドラインでは、経営課題と人材課題のチェックリストを用意しています。このチェックリストは、経営者が自社の現状を理解し、経営課題と人材課題を同時に把握するためのツールとなっています。 経営課題を考える際には、人材に関する課題も含まれますが、一旦、人材に関する課題から外れて、経営課題を洗い出しましょう。その後、その経営課題を解決できない背景として人材に関する課題が上がってきたら、それが人材課題となります。このように経営課題と人材課題を分けて考えることで、経営と人材に関して、個別に自社の問題点や改善点が明確になります。
人材戦略を検討する
次に、自社の人材戦略を検討します。このために、ガイドラインでは、「3つの窓」というフレームワークを提供しています。「3つの窓」は、縦軸に求める人材のレベル(中核人材・業務人材)に分け、横軸に人材確保手法(外部からの確保が中心・育成:社内確保)に分けて考えるものです。 ●中核人材採用型 外部から中核となる即戦力の人材を募集し採用する方法です。新しい知識や技術、視点やアイデアなどを持ち込んでくれる可能性があります。また、採用後すぐに業務に従事できるため、短期的な成果が期待できます。ただし、採用に際しては、会社のミッション/ビジョン/バリューに共感してもらう必要があります。また、採用コストや競争率が高くなる可能性もあります。 ●中核人材育成型 社内で中核となる人材を育てる方法です。将来の管理者層となり、社内のエンゲージメント向上に貢献できます。また、社内の文化や風土に合った人材を育てることができます。ただし、育成には計画性と時間を要します。また、育成後に離職するリスクもあります。 ●業務人材採用・育成型 事業遂行に向けた業務人材を確保・育成する方法です。業務の効率化や品質向上に貢献できます。また、柔軟な働き方ができる環境を整備することで、多様な人材を活用できます。ただし、業務人材の確保・育成には、業務のマニュアル化やデジタル化などの工夫が必要です。また、業務人材のモチベーションやエンゲージメントの維持にも注意が必要です。 自社の経営課題と人材課題に応じて、最適な窓を選択しましょう。また、複数の窓を組み合わせることも可能です。
人材戦略に基づく具体的な取り組みを行う
最後に、人材戦略に基づく具体的な取り組みを行います。ガイドラインでは、人材確保手法や環境整備など、人材戦略の実行に必要な具体的な行動を示しています。それぞれの取り組みについて、その内容を簡単に示します。 ●人材確保手法 【中途採用】  外部から即戦力の人材を採用する方法です。新しい知識や技術、視点やアイデアなどを持ち込んでくれる可能性がありますが、採用コストや競争率が高くなる可能性もあります。 【新卒採用】  新たに学卒者を採用する方法です。自社の文化や風土に合った人材を育てることができますが、育成には時間がかかります。 【副業・兼業人材/シニア人材の活用】  外部から業務人材を確保する方法です。多様な経験や知識、スキルを持つ人材を活用できますが、業務のマニュアル化やデジタル化などの工夫が必要です。 ●環境整備 【人事評価制度の策定・見直し】  社内で中核人材や業務人材を活用するための環境整備です。社員の業績や能力を評価し、報酬や昇進などに反映させる制度です。社員のモチベーション向上や公平感の確保に貢献できますが、社員のニーズやフィードバックを聞くことや、評価基準や方法を明確にすることが必要です。 【キャリアパスの見える化】  社内で中核人材や業務人材を活用するための環境整備です。社員が将来的に目指すべき職務や役割などの道筋です。社員のキャリア意識や目標設定に貢献できますが、社員とのコミュニケーションや相談体制の整備が必要です。 【労働条件・処遇の見直し/テレワーク】  社内で中核人材や業務人材を活用するための環境整備です。社員の給与や福利厚生、勤務時間や休日などの働き方に関する条件です。テレワークとは、自宅やカフェなどの場所で仕事をすることです。社員の満足度やワークライフバランスを高めることができますが、業務管理やコミュニケーションの方法を工夫することが必要です。 【業務の「マニュアル化」「デジタル化」による業務効率やアウトソーシング】  社内で中核人材や業務人材を活用するための環境整備です。業務の手順やルールを文書化したり、情報や資料をデジタル化したりすることです。アウトソーシングとは、自社で行っていた業務を外部に委託することです。業務の効率化や品質向上、コスト削減や専門性向上に貢献できますが、業務内容や範囲を明確にすることや、外部との契約管理やコミュニケーションの方法を工夫することが必要です。
まとめ:人材活用で経営課題を解決しましょう
この記事では、「中小企業・小規模事業者 人材活用ガイドライン」を紹介しました。このガイドラインは、中小企業経営者が人材戦略の立案から実行までの基本的な考え方やステップを示しており、人材活用に関する課題を解決するための「道しるべ」となることを目指しています。 人材不足や離職率の高さなど、人材活用に関する課題は多くの中小企業経営者の悩みです。しかし、悩んでいるだけでは何も変わりません。今すぐこのガイドラインを参考にして、自社の人材戦略を見直しましょう。あなたの会社には、素晴らしい人材が眠っているかもしれません。その人材を見つけて、活かして、成長させることで、あなたの会社の未来は明るくなるでしょう。
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