公開日 | 2023/06/22 |
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記載者 | スカイ・スクラッパーズ株... |
中小企業支援
【シリーズ】どうなる!?中小企業経営_Vol.2 〈増大した債務の返済〉に不安を抱える経営者
バトンズ認定アドバイザー
自らが〝M&Aの当事者〟を経験、ビジネスの喜怒哀楽を存分味わってきた〝経営と法務の専門家〟が、「生きざま」にこだわって「事業承継支援」に取組んでいます。
専門分野
M&Aアドバイザー(全般相談)
企業/事業概要書作成
契約書草案作成
事業再生
PMI
経営支援
人材支援
法務支援
金融・行政対応
その他中小企業支援
対応可能エリア
日本全国対応可能
資金繰りに対する施策
日本政策金融公庫や商工組合中央金庫などの政府系金融機関が、新型コロナ感染拡大の初期に行った〈実質無利子・無担保〉の「コロナ融資」は、猶予されていた〈元本返済〉が、2021年末から2022年にかけて始まっています。
一方で、民間金融機関が、2020年5月から2021年3月末までに行った〈実質無利子・無担保〉の「民間ゼロゼロ融資」の〈元本返済〉の開始は、2023年7月から2024年4月にかけてピークを迎えます。
未曾有の経済的危機にあって、「コロナ融資」や「民間ゼロゼロ融資」は、中小企業や小規模事業者の〈資金繰りの維持〉に大いに貢献する制度でした。
しかしながら、中小企業等の多くが、コロナ禍からの脱却後も「新常態(ニューノーマル)」に対応した事業再構築が進まず、光熱費や原材料の高騰、人手不足などの課題を抱えて、引き続き厳しい経営環境にあります。
このような状況で、増大した債務の〈元本返済〉が進めば、たちまち〈資金繰りの悪化〉を招き、中小企業等の倒産が急増してしまいます。
そのため、中小企業等の資金繰りを支援する施策は、〈資金繰りの継続・拡充〉へと変わってきています。
「コロナ借換保証制度」とは
2023年1月10日より、一定の要件(売上または利益率が5%以上減少など)を満たした中小企業が、〈金融機関との対話を通じて「経営行動計画書」を作成したうえで金融機関による継続的な伴走支援を受けること〉を条件に、借入時の信用保証料を大幅に引き下げる「コロナ借換保証制度」が始まっています。
この制度は、「民間ゼロゼロ融資」からの借り換えのみならず、他の保証付融資からの借り換えや、事業再構築等の前向きな投資に必要な新たな資金需要にも対応するため、〈補償限度額を「民間ゼロゼロ融資」の上限である6千万円を超える1億円(100%保証の融資は100%保証で借換えが可能)とする〉などを内容とするものです。
「負のスパイラル」を断ち切るために
中小企業等の3分の1が、「債務超過(資産より負債の方が多い状態)」であると言われています。
原則的に、「債務超過」の状態では、金融機関からの与信が低くなり、新たな融資(借換えを含む)を受けることが困難になります。
短期的に「債務超過」を解消するためには、いくつかの方法があります。
・自己資金を投入したり、第三者から出資を募る(第三者割当増資)などにより、「純資産」を増やす
・経営者が会社に貸し付けている資金があれば、それを資本に組み入れる「DES(デット・エクイティ・スワップ)」を実施する
また、ハードルは高くなりますが、みなし資本として自己資本に組み入れられる「資本性劣後ローン」を利用して、事実上、債務超過解消を図る方法も有効です。
もちろん、〈ムダな支出を減らし、生産性を向上させ、利益を上げる〉ことで赤字経営を解消していかなければ、根本的な解決には繋がりません。
しかしながら、これは決して容易なことではありません。
特に、経営リソースの脆弱な中小企業等においては、「経営努力」だけで、短期間に〈ビジネスモデルを再構築する〉ことはとても困難です。
この場合、M&Aや事業譲渡などを活用した「組織再編成」が、その有効な手段となり得えます。
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