PMI
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2022/03/16

企業統合・PMI(Post Merger Integration)とは

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企業統合・PMI(Post Merger Integration)とは
M&Aでは、最終契約締結後にPMI(経営統合)を実施します。 PMIとはPost Merger Integration(ポスト・マージャー・インテグレーション)の頭文字を取り、M&A後の企業統合プロセスを言います。 買い手企業と売り手企業の統合作業となるPMIでは、経営・制度・業務など様々な側面から融合を図る必要があります。 その内容には… 1.経営統合 経営理念や経営戦略の他、人事評価制度や意思決定や権限などのマネジメント面を統合します。 2.業務統合 業務プロセスやインフラ、情報システム、人材や拠点の配置、組織構成といった面を統合します。 3.意識統合 企業風土や企業文化といった意識・考え方の統合を図ります。 PMIの統合はM&Aが成立するまでの間は情報漏えい等のリスクもあることから、事前準備は秘密裏に行われます。 ここで事前準備が不足していると現場で混乱が生じ、M&Aによるシナジーが発揮されるまでに、当初予定していた以上の時間がかかってしまう可能性が出てきます。 場合によっては、買い手側の既存事業においても業績悪化に繋がってしまいかねない要素となります。 タイミングとしてはデューデリジェンスを行ったら、PMIの事前準備に着手するといいでしょう。 しっかりとしたビジネスデューデリジェンスを実施していれば共通する部分もありますが ・既存事業とのシナジー効果の把握と測定 ・事業計画の策定 ・従業員を先導できる管理者の育成 ・PMIチームの育成 ・M&A後の組織体制の整備 ・その他、問題点や課題の把握 といった内容を事前にどこまで準備できるかが重要となってきます。 実際にPMIに取り組むには時間制約があります。 過去から「100日プラン」と言われるような具体的なアクションプランを策定し、100日を目途にPMIを進めると成功率は上がると言われています。 このPMIに時間がかかってしまったり、事前準備が足りなかったりするとM&A成立後に ・従業員の大量退職が発生 ・取引先や関係会社と関係悪化 ・買い手企業の既存事業で人材が手薄になって混乱 …などでPMIが失敗となる可能性があります。 自分の勤めている会社が突然他社に買収されると、社員・従業員には大きな動揺が走ります。 M&Aというものに対して、のっとり等の悪いイメージを持っている人は、国内においてM&Aが増えてきた現在も一定数います。 周囲を巻き込んで大量退職を招いてしまうこともあります。 また、慣れ親しんだ社内慣行を突然捨て、新親会社のルールに合わせなければならないため、そういったストレスによって離職を検討する人も出てきます。 そういった社員に対しては、迅速なPMIの進行や、丁寧なコミュニケーションで、雇用や将来に対する不安感を取り除いてあげましょう。 取引先も同様に不安点や不信感を取り除くように努めないと、取引条件の悪化や取引停止に発展してしまうこともありえます。 中小企業で行われるスモールM&Aでは、元の経営者を顧問や相談役など引継ぎ後も数年間継続して採用することによって、解決できる問題も多くあります。 実際に55.4%の企業が、譲渡企業の経営者をなんらかの形で採用しています。 PMIを無事に終わらせるまで、M&Aは完了しません。 しっかりと準備をして対応していきましょう。 以上、参考になれば幸いです。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★ 事業承継・M&Aの無料相談窓口のご案内 https://batonz.jp/counters/150 無料オンラインセミナーなどの最新情報 https://jadestar.co.jp/news/ お問い合わせはこちらから https://jadestar.co.jp/contact/ ☆運営会社☆ 「絶対に失敗できないときの頼れるパートナー」 翠星企画株式会社 https://jadestar.co.jp/ 最後までお読みいただきありがとうございます。
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