M&A
119
2021/06/04

スモールM&Aでの企業調査(DD)

記載者情報
DDの必要性
今回は、会社・事業を売りたい方(売手)と買いたい方(買手)が基本的な内容に合意した後に、買手が主体となって行う「企業調査:デューデリジェンス(DD)」について紹介します。 M&Aで会社や事業を買う側にとって、買ったあとに隠れた問題点が発覚して損失が発生するのは大きなリスクです。それを避けるために、買手自身によるDDが行われます。買手がM&A専門家、弁護士、公認会計士、社会保険労務士などに依頼して行われます。 次に主なDDの種類と実施内容を示します。 ・財務・税務DD:財務状況(貸借対照表、損益計算書)等から、不良債権、過剰在庫、借金の状況などを調査。適切に税務処理がなされているかを確認。 ・事業DD:ビジネスモデル、事業計画、収益性、研究開発などを調査。 ・労務・人事DD:就業規則や人事制度、残業支払いなどで問題がないかを調査。 ・法務DD:売手が契約している契約で、M&A後に買手が不利になるかどうかを調査。 ・IT DD:売手の情報(経理・購買・人事など)システムの現状と問題点を調査。 ・環境DD:売手の工場などに土壌汚染などの問題がないかどうかを調査。 DDによって大きな問題が見つからなければ、買収条件を詰めて最終契約へ進みます。問題が見つかった場合は、最終契約までに修正することを契約の条件にしたり、譲渡価格で調整します。なお、重大な問題が見つかった場合は、M&Aそのものがご破算になる場合もあります。
スモールM&AでのDD
中小企業の場合、DDに費用を多く掛けられませんが、後のトラブルを防ぐには、実施は必須です。上記の全てのDDを実施するのではなく、対象の案件に応じて実施項目を絞って行うことがポイントになります。 費用を抑えて、短時間に、効果があるDDを行うためには、M&Aの専門家に相談することが望ましいです。 弊社では、バトンズ社のDDプログラムに則って、適切な価格で実施することが可能です。
関連コラム