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関西の発達障害児童専門・家庭教師が出会った、志を共にするパートナー

2022年06月08日

穏やかな面持ちでインタビューに応じてくださったのは、関西で発達障害を抱える児童を中心とした、多彩なお子様を受け入れる「家庭教師・ユニークネス(仮称)」の代表を務める桂木様(仮称)。スクールカウンセラーと並行して家庭教師という仕事もされながら児童教育に多面的に携わってきた桂木様が、発達障害を抱える児童をメインの対象とした家庭教師事業を立ち上げたのは、今から4年前。

発達障害は、障害というより非定型発達であるという考え方の下、障害の有無に関わらず多様な生徒達を受け入れきた「家庭教師・ユニークネス」は、児童に合わせてオンライン授業と訪問授業が選べるスタイルで支持を集めてきました。本日は、そんな事業を長年続けてこられた桂木様の事業承継について、お話を伺ってまいりました。

 


 

譲渡企業
社名 匿名
業種 家庭教師・学習塾
拠点 関西地方
譲渡理由 選択と集中

 

 

譲受企業
社名 匿名
業種 IT事業
拠点 大阪府
譲受理由 新規事業への参入

 


 専攻は心理学、スクールカウンセラーから発達障害児童専門の家庭教師への転身

Photo by styles66

大学で人間関係学を学ばれた後、大学院に進まれて幼児教育発達心理学を専攻されていた桂木様は、その後一般企業に就職され、経理の業務に励んでおられました。お仕事をされながらも、空いた時間で心理学の勉強会に参加されていた桂木様は、そこで得た人脈を伝ってスクールカウンセラーというキャリアを切り拓き、その傍らでは行政機関の相談員を務めるなど、活躍の場を広げていきました。

そんな桂木様は、学校を訪れて教師にカウンセリングをする中で、教師の多くがさまざまな悩みを抱えている現状を目の当たりにしました。勉強が遅れている生徒のことが気になるものの、どうしていいか分からず悩んでいる方、不登校になってしまった生徒をどうやってフォローしていいのか困っている方など、さまざまなお話を聞く中で、大学のアルバイト時代に少人数制の塾講師をしていた経験を活かして、何か彼らの役に立てないだろうかと始めたのが、発達障害の児童専門の家庭教師事業でした。

当初は、家庭教師の派遣会社に登録して、発達障害の児童を中心に様々な生徒達と向き合っていらしたそうなのですが、第三者を通すことで情報に齟齬が生まれることにもどかしさを感じ、それならば自分でやってみようと「家庭教師・ユニークネス」の立ち上げへと踏み切られたのでした。

生徒達の卒業と共に集客課題に直面し、講師業に専念すべく事業承継を決意

Photo by Ben Mullins

こうして、他の家庭教師事業者と一線を画し、生徒達との丁寧なコミュニケーションを通じて彼らの成長を見守ってきた桂木様ですが、卒業による生徒達の入れ替えが予定通りに進まず、集客面での課題を抱えることになったそうです。

「私の専門は教育やカウンセリングでしたので、集客という事業課題が出てきた時に、正直私一人ではどうしようもないと思いました。一方で、発達障害の子ども達に寄り添いながら彼らの学びをサポートするという今の仕事にやりがいを感じていたので、何か良い方法はないだろうかと模索していたんです。

そんな折、商工会議所から届いたチラシの中に、労務系のものに混ざって“事業承継”というものが入っているのが目に留まりまして。そこで、インターネットで“事業承継”について検索してみたところ、バトンズのホームページに辿り着き、試しに登録してみたというのが事の始まりなんです」とのこと。

事業承継先を探すにあたり、バトンズのようなオンラインのマッチングサービスを利用することに抵抗はなかったのか、お伺いすると「バトンズを利用すること自体に抵抗はなかったのですが、講師名簿を予めアップするよう言われていたので、名簿を買い手様が閲覧できる状態にすることには少し抵抗があったというか、戸惑いました。もちろん、守秘義務を結んだ上でのお問い合わせなので問題はないと思うのですが、契約が具体的に進んでいない状態で個人情報を開示するのは憚られました」とも。

こうして、最終的には20件もの問い合わせの中から継承先を選ばれた桂木様。登録当時は、決して規模の大きくない個人事業に果たして買い手がつくのか半信半疑だったそうですが、その反響の多さに驚いたのだそうです。

承継先に求めたのは、教育支援か発達障害に明るいということ

そんな桂木様に、数ある中から今回の買い手候補の方に決める上で、何を一番重視されたのかをお伺いすると「初めに決めていたのは、学習塾や家庭教師などといった教育支援系の事業をされているか、発達障害に関わる事業をされているか、どちらかに明るい方にしようということでした。最終的に決めたのは、発達障害を抱える児童のいる家庭をサポートするような事業を営んでいる方だったのですが、彼とは文化的にマッチしたということもありました。例えば、私は電話よりもメールやテキストベースで話を詰めていきたいタイプで、どうしても文面だけでは伝わらない場合のみ、実際に顔を合わせるというスタイルなんですが、この方も同じようなスタイルだったので、いろんなことがスムーズに進みました」とのこと。

「あとは、基本的に来るもの拒まずという感じで、こちらから値踏みしないようにしていました。お問合せがあれば、全て丁寧に受け応えをしていましたし、それで嫌な思いもしましたが、結果的に良いご縁に繋がったと感じています」とも。

桂木様の事業にご登録されている講師の方々にも、事業承継の旨は伝えておられ、今まさに引き継ぎの真っ最中とのこと。桂木様自身も、今後も事業内には残られて講師としてご活躍される予定なのだそうで、「今後は、オンライン家庭教師に注力していく方針となっているので、私としてもチャレンジが待っています。というのも、やはり対面とオンラインでは少し教え方が変わってくるからです。例えば、対面であれば指差ししながら教えられますし、生徒の理解度・進捗度を手元の動きから、より深く察することができますが、オンラインだとそうはいかないので。
もちろん、最近ではオンライン上で共有できるホワイトボードなど、便利なツールも出てきているので、それらを上手く使いこなしていきたいと思っています。その意味で、まだまだこれからも頑張らないと、という感じです。」

そう言って笑う桂木様は、信念を持って教育に携わり、愛情を持って生徒達に向き合う素晴らしい女性事業家でいらっしゃいました。

 

桂木様の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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