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異業種参入で社会経済の変化に対応!M&Aを活用して事業を成功させよう

2022年05月28日

ビールメーカーが健康食品を売り出したり、小売業を営む企業が金融業に参入したりするように、本来の業種とは別の分野でビジネスを始めるのが異業種参入です。、異業種参入のメカニズムとM&Aを活用した異業種参入について具体例を交えながら解説します。

 

 

 

異業種参入のニーズが高まっている背景

異業種参入が増加している背景には、社会情勢の変化や技術革新により消費者のニーズが多様化しているという実態があります。これにより、企業は消費者のニーズに合わせて新たなサービスや商品を提供し続けることが求められています。

また、昨今は特にコロナ禍の影響もあり、既存のやり方ではビジネス拡大が難しくなりつつあります。そこで打開策として異業種参入を行うことで、成長が見込まれる分野でのビジネスを選択するケースがあります。既存事業と新規事業との掛け合わせによるシナジー効果に加え、外部環境に左右されず安定的な売上拡大を狙う経営者が増えました。

インターネットの普及により、個人向けの広告が増え、企業から消費者に向けた情報が埋もれてしまうことが多くなっていますが、異業種参入によって注目を集めることで顧客獲得を目指すという狙いもあります。

 

異業種参入のメリット・デメリット

ここからは、異業種参入を行うメリットとデメリットについて解説します。

 

メリット

異業種参入のメリットは既存技術やノウハウを新たな分野での事業に活かすことで、イノベーションを起こせることです。

有名な事例のひとつにトヨタ自動車の異業種参入があります。トヨタ自動車では当初自動織機という織物を作る機械を生産していましたが、織機の技術を活かして自動車製造に参入した結果、世界的な自動車メーカーに成長しました。

また、その他のメリットとして、新たな業種の顧客にアプローチできることが挙げられます。既存事業の市場が頭打ちであるなど成長が見込めない場合は、異業種参入によって状況を打開できることがあるでしょう。さらに、既存事業の技術やノウハウを異業種の事業へ有効的に転用できた場合、競合他社との差別化を図ることに繋がります。

 

デメリット

異業種参入では参入先で活かせる技術やノウハウを事前に把握することが必要です。しかし、実際に既存事業でのノウハウを活かせる業種を見つけることは異業種参入の経験がない企業にとっては困難です。また、実際に既存事業で培った技術やノウハウを活かせる事業に参入し、利益を生むために入念な計画を立てたとしても、さらに高度な技術を求められ事業が失敗に終わるリスクがあります。

 

 

 

異業種参入をするには?成功させるポイントも解説

上述のように異業種参入にはメリットがある一方で、決して簡単な試みではありません。ここでは、異業種参入を成功させるためのポイントを解説します。

 

異業種参入までの流れ

基本的に以下の流れで行います。

 

1.事業構想・ストーリーを考える

まずどの業種に参入できるのかを見極めることが重要です。参入先の業種を決めた上で、自社だからこそ発揮できる強みを明確にします。さらに参入先の市場を分析し、消費者のニーズや参入におけるリスクを把握します。

例えば、参入した市場ではインターネットでの取引が主流であることや、特殊な商慣習があるなどの情報を事前に収集しましょう。

 

2.事業計画書を作成する

参入先での事業内容、戦略、収益見込みを事業計画書にまとめ、新たに参入する市場で自社が発揮できる強みと改善すべき弱みを明確にし、具体的な戦略を立てます。

事業計画書には自社の戦略に加えて、参入先の規制や関連する法令をどのようにクリアするか、自社に不足している経営資源をどのように補うか、さらには投資した資金をどのように回収していくのかについても具体的な記述が必要となります。

さらに、自社が参入することによって参入先の既存事業者にどのような影響が及ぶのか検討することも重要です。

 

3.事業構築・開始

実際に参入先での事業を始めるにあたり、参入先の業種に詳しい人材の確保や他企業との連携が必要となります。自社に足りない経営資源とその調達については、事業計画書を作成する段階で立てた方針に従って対応することになるでしょう。また、自社が強みを発揮できるような製品、サービスを提供するために、企画から開発までのスケジュールを立てます。併せて、参入後の売上や市場シェア、参入によって何を実現したいかといった目標も立てることも重要です。

 

異業種参入のポイント!補助金制度についても解説

異業種参入において自社の強みを活かすのは大前提であり、重要なのは自社の強みを商品やサービスに反映して利益を上げることです。しかし、異業種参入に必要な条件が既に自社に揃っていることは稀であるため、M&Aを活用して不足している要素を補うことも重要な選択肢となります。

 

【人材確保等支援助成金(中小企業団体助成コース)】

異業種参入においては、自社で足りないノウハウを持った人材を確保する必要がありますが、そのコストは決して安くありません。人材確保においては厚生労働省が管轄する「人材確保等支援助成金(中小企業団体助成コース)」の活用を検討してみるとよいでしょう。

人材確保等支援助成金(中小企業団体助成コース)は中小企業によって組織される事業協同組合が、事業者の労働環境を改善するための事業費を助成する制度で、補助金の要件に該当すると、事業費の3分の2相当の助成を受けることができます。補助金の受給にあたっては労働環境改善にあたっての改善計画と実施計画について認定を受け、実際に事業を実施することが要件となります。条件はありますが、異業種参入を成功させるために利用したい制度のひとつです。

 

異業種参入の成功事例

ここでは、実際に異業種参入を試みて成功した事例を紹介します。

玩具の専門商社が地方で営んでいる酵素風呂サロン(健康事業)に参入しました。この異業種参入が実現した背景としては、参入した企業の経営者が、事業の多角化を目指していたことと、参入後すぐに軌道に乗せられる業種を検討の軸にしていたことが挙げられます。

この事例では、異業種参入を検討していた経営者自身にホテルや温泉での勤務経験があったことに加え、譲渡元の会社スタッフが継続して勤務する意思を示してくれたため、早期にビジネスを軌道に乗せるという目標が達成されました。

インタビュー記事はこちら▼

上述したように未経験の業種で人材採用と育成もゼロから実施するとなれば、早期の事業化は困難です。この事例から、異業種参入に先立って自社の強みを正しく理解し、参入における明確なビジョンを持つことの重要性がわかります。

 

 

 

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まとめ

既存事業だけでは生き残りが難しくなり、異業種参入に挑戦する企業が増えつつあります。異業種参入にあたっては、自社の強みと弱み、参入後のビジョンについて明確にすることが重要です。そして、自社の弱みを補完するためにM&Aは効果的な手段です。

異業種参入を成功させたい方はバトンズに相談し、プロのサポートを得ながら新たなビジネスを開拓してみてはいかがでしょうか。

 

 

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