企業が困難な課題に直面した際、自社だけでは解決できないことも、異業種の企業や異なる視点を持った企業と力を合わせることで、思わぬ解決法が見つかることがあります。異業種の企業と連携することは事業の拡大につなげるチャンスです。
そこで今回の記事では、異業種連携の概要やメリット・デメリット、成功事例などに関して解説します。
異業種連携とは?異業種連携が増えている理由
異業種連携とは、どのようなものなのでしょうか。
また、異業種連携は近年増加傾向にあると言われていますが、それはなぜなのでしょうか。
異業種連携とは
異業種連携とは、その字面から分かる通り、異なる業種の企業が連携することをいいます。異業種コラボレーションとも言われています。
異業種連携は各企業の強みを掛け合わせることで、新たな価値の創出を目指して行われます。
これまでも保険と飲食、自動車とアパレル、美容院とメガネメーカーなど幅広い業種の間で異業種連携が生まれてきています。
分業や協業も異業種連携に含まれますが、最近の傾向はお互いの技術やノウハウを活かして新しい製品・サービスの創出に向けた連携や、新規事業への参入を目的とした連携であることが多いです。それぞれの持つ人材や技術を組み合わせることでこそ、業種の壁を超えた新たに何かを創り出すことができます。
異業種連携が増える理由とは
近年、社会情勢やテクノロジーの進歩により消費者のニーズの幅が広がり続けています。その結果、企業はニーズの拡大に合わせて新しいものを提供し続けることが求められています。
新商品や新しいサービスが生まれるスピード、そして消えゆくスピードが日に日に増していく中で、異業種連携により企業間で強みやノウハウ、人材を掛け合わせることは企業の課題解決に向けた大きな一手となるでしょう。
また、新しい製品やサービスを提供できるようになっても、まず消費者に知ってもらうことが重要です。そこでも、異業種連携は大きな効果を期待できるでしょう。ニーズに合わせた製品、サービスの展開と同時に、意外性のあるコラボレーションが世間の話題を呼ぶことになるかもしれません。また、異業種連携では連携先の企業の顧客に向けて確実なアプローチができるようになることも魅力の1つです。
異業種連携のメリット・デメリットとは?
実際に異業種連携をすることでどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。異業種連携を行う前にメリット・デメリットを確認しておきましょう。
異業種連携のメリット
異業種連携ではそれぞれの企業の持つ強みを合わせることで、これまで実現ができなかったアイデアを形にしたり、全く新しい斬新なアイデアを生み出せることが最も大きなメリットです。企業の新たな価値の創出につながるでしょう。
また近年、webサイトやSNS上には自身の興味に合う広告だけが流れてくる時代となりました。以前と比べ情報量は圧倒的に増えていますが、それぞれが触れる情報はすでにある程度フィルタリングされているため、消費者に自社の製品やサービスの魅力を充分に伝えることが難しくなっているのも事実です。連携先の企業の顧客など自社だけでは広げにくい消費者層に向けてアプローチできる点も、異業種連携のメリットといえます。
さらに、制作や宣伝などのコストも連携先と分担できるため、自社の負担が軽減することで、資金面で余裕が生まれこれまでに手が出せなかった領域にも挑戦する機会を得られるでしょう。
異業種連携のデメリット
デメリットとして連携先の企業を見つけること、話し合いを進めることの難しさが挙げられます。
いざ異業種連携に向けて進めたいと考えても、連携先企業を見つけることは非常に困難です。それが異業種となれば、業界自体の慣習や考え方が異なっていることも多く、商品やサービスを形にするまでの障壁は多いでしょう。
また、連携にあたり、契約内容や法的な問題などの確認すべき事項が数多くあるため時間と手間がかかります。利益の分配や、情報漏洩のリスクなどの注意すべき事項がいくつか存在するので、書面での確認や入念な打ち合わせも必要になります。
異業種連携をお考えの際はバトンズまで
バトンズは、国内最大級の成約実績を誇るM&A総合支援サービスです。異業種連携を考えている方は一度バトンズまでお気軽にご相談ください。
売り手の場合、成約時の報酬はなく、利用料は無料となります。異業種連携の難しいポイントである連携先の企業とのマッチングも、バトンズなら全国の案件を取り扱っているため、必ず見つけることができるでしょう。
バトンズは成約までのスピードも圧倒的です。平均で3.5ヶ月という速さで成約しており、案件によっては、1ヶ月以内で成約するケースも多数あります。
サポート体制が充実しているのも安心できるポイントです。バトンズの成約サポートは基本無料に加え、約2,000社ものアドバイザーの中から、最適な専門家を紹介することができます。異業種連携が初めての方にも安心してご利用いただけます。
以下では実際にバトンズで異業種連携を成功させた事例をご紹介いたします。どのような流れで異業種連携を成功させたのか、実際の事例を参考に異業種連携を検討してみてはいかがでしょうか。
異業種連携の成功事例
ここでは、異業種連携の成功事例として2つの事例を紹介いたします。
広告×女性向け衣料品 新規事業に向けた異業種間M&A
不動産広告事業を営むA社はファッション系EC事業に取り組みたいと考えていました。しかし、現状では社内のノウハウが不足しており同時に人材も不足していました。
そこで事業拡大を考え、バトンズで案件を探したところ、20〜30代の女性向け衣料品を扱う会社と出会います。
この会社は20代の女性が1人で運営しており、事業を始めて3期目で年商2000万円に届くところまで事業を成長させたものの、仕入れや発送作業などで休む間もない生活に限界を感じ、売却を検討していました。
確立されたブランディングとノウハウを持っている事業に魅力を感じると同時に、自社製品の良さを的確に顧客層に伝えることで事業を着実に成長させてきた社長自身にも大変魅力を感じました。結果、社長ごと買収することで、社長は買収元企業のECサイト事業のプロデュースを継続する形になりました。
この案件ではM&Aにより確立されたブランディングとノウハウを得ることができ、買収後もスムーズにビジネスとして成立しています。買収先企業のブランドや強みを活かしつつ、社長自身も優秀な従業員として買収元企業で雇用することでノウハウや人材を上手く使い、ファッションEC事業に無事進出しました。
土木建築×木工製品販売
岐阜県で木工製品の製造販売を営んでいるB社は北陸地方で一般土木建設業を営む企業と連携し、他業種展開を成功させました。
B社は日本では他に取り扱いのない木工製品の製造販売をしていましたが、後継者が不在のため、技術を守っていくためにも、会社を引き継いでくれる相手を探していました。
そこで一般土木建設業を営む買収元企業は、土木工事の知識を活かし、B社のニッチな製品をインターネットで販売することに商機を見出し買収に踏み切りました。
この買収による事業展開は、経営のリスクを分散しつつ新しいビジネスを進めるきっかけとなりました。買収先企業の独自のノウハウを上手く活用することで、これまで自社になかった新たな価値の創出を実現しています。
まとめ
異業種連携を行う場合、連携する企業をどのように探すかが大きな課題です。
自社の強みや課題、連携する相手に何を求めるかを明確にした上で信頼できる企業を探す必要があります。
異業種連携によって従来からあるものに加え、新しい価値を付加することが、変化の激しい現代社会で今後生き残っていくための大きなポイントになると考えられます。
異業種連携を視野に入れてM&Aによる成長戦略を検討する際は、お気軽に一度バトンズまでご相談ください。
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